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・創作裏話その4(2021.10~2021.12)

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※この回は『感想に関して』鬱っぽい話があります。

 
 ◇◆『慈悲深い天使のテーゼ~侯爵令嬢は我が道を征くつもりだ』(2021.10.27~2021.11.07)(本編、小話集込みで12,119文字)

 本当の乙女ゲームには「悪役令嬢」は居ない、という話を聞いてなるほど、なら居るのは誰? と思ったら「ライバル令嬢」はいるらしい。
 なるほど、アンジェリークではいたね! 最終的には主人公の補佐役になったりする美人で聡明で有能なお嬢様だね!
 ……ならそのお嬢様が王子様に選ばれなかったらどうなる? から妄想が始まったが、なぜか私の考えるところのお嬢様は一筋縄ではいかなかったようで。一生懸命自分磨きしたけど江戸っ子弁の抜けないチャキチャキした「お嬢」でした。
 小話はその後の彼らのイチャイチャを。
 ちな、主人公のパトリシアという名に深い意味はありません。彼女の生家のオグロ侯爵家のオグロはスペイン語で「鬼」とか「悪魔」という意味でした。

 ヒーロー役、ウェンリー・アレーグレ・デナーダの名前は「ヤン・ウェンリー」から( ̄▽ ̄)ニヤリ
 アレーグレ = alegre 陽気な、明朗な、快活な スペイン語 
 デナーダ = de nada どういたしまして スペイン語

 この頃からネーミングに困ると学生時代に学んだスペイン語に頼るようになる。



 ◇◆『妻の死を人伝に知りました。』(2021.11.12~2021.11.13)(前後編。5,383文字)

 男主人公目線。顔の良さと口の上手さで世渡りしてきた男が人生の斜陽がみえた辺りで受けるしっぺ返し。
 なろう系のライトノベルでは公爵家がたくさん登場しますが、本来財力権力の頂点にいる家なんだよなぁと思ったことと、昭和の女性は旦那が浮気してもじっと耐えてたなぁ……んで、旦那が定年になった途端、離婚する案件があったなぁ……というのが混ざり、妄想の発端となりました。

 読者さまに喝采を受けた女公爵はリアルタイムでは出演しないという(苦笑)。回想でのみの出演でした。

 ちな、主人公はサウロ・トライシオンといいます。トライシオン公爵家の婿です。サウロという名はスペインでもよく使われる名前で深い意味はありません。が、トライシオンとはスペイン語で「裏切り」という意味。
 息子のダミアンという名は映画オーメンから拝借しました。
 ちょっとおどろおどろしいイメージに使えるかしら、と。
 そのせいか、なろうのほうで「サイコホラー」という感想もいただきました。やったね!



 ◇◆『俺の心を掴んだ姫は笑わない~見ていいのは俺だけだから!~』(2021.10.31~2021.12.05)(本編34話。番外編3話。107,801文字)

 男主人公目線。『お姉さまは酷い(略)』の続編、というか時間軸的には前の話。
 この話の主人公、オリヴァー・フォン・ロイエンタールには確固たる人物像があった。ただその彼の子ども時代のヤラかしがあった為かその人物に対する非難の感想を貰った。まぁ感じ方は人それぞれだしなぁと思ったが、私のネーミングセンスまで非難されたのには気分を害した。

 読者が読後、どんな感想を抱こうと読者側の勝手である。
 しかし、これは……と絶句した感想。

『そもそも作品名からして十分に、、、(苦笑』(原文ママ)

 これ、誹謗中傷ではなかろうか。作者のネーミングセンスを嘲笑っているのだから。
 「批評」ではなく「誹謗中傷」
 ワールドワイドウェブで誹謗中傷される言われはない。
 それを作者本人にきかせる訳はなんだ? 嫌がらせ以外何物でもなかろう?
 確かに私はネーミングセンスがない。壊滅的だ。それは解っている。だがそんな風にあげつらわなくてもよくはないか?
 君は私の担当編集か? 違うだろう?
 そこまで非難するなら読まなくてもいいのではないか?
 散々、主人公を改善しろと要求したあとでネーミングセンスをあげつらう。
 なぜそこまで拙作の主人公の性格を直したがるのだ?
 オリヴァーの性格改善などこの話の主軸ではない。性格より生活態度改善の話なのだ。

『相手の立場に立って物を見る、俯瞰的に物を見る事は対人コミュニケーションの基本なんですが、、、』(原文ママ)

 というご意見だったのだが、物語の中で本当の意味でそれが出来るのは作者である私だけだ。

 普通の人間にとって基準は自分だ。
 自分がよかれと思い相手の立場に立ったつもりで行動しても、裏目に出てしまうなんてよくある話だ。だって人間千差万別だから。完璧に相手の立場に立てる人間なんていないし、そこから出来る齟齬が物語の味になると思っている。

 だが、何度もこの意見を私に寄越すこの方は万全に相手の立場に立ってモノをみることが出来る人なのだろう。
 なにせ『対人コミュニケーションの基本』らしいし。
 ならば、作者である私の立場も解っているはず!
 前の書き込みではキャラクターをウザいと言われて凹みますと返信した。わざわざ伝えたのだから、主人公を貶されて喜ぶ作者はいないと解っているはず。
 ならば、わざと私の気分を害する為の書き込みなのか! と理解した。

 この方の書き込むオリヴァーに対する批判は、そのまま私のこの方に対する気持ちとなった。いわゆる“ブーメラン”状態。

『うざっ』気に入らなきゃ読まなきゃいいじゃん。『近寄らないで~』(『』内が感想で頂いた文言)

 なんだ、自己紹介だったのか。なっとくのウザさだ。

 この方のする行動は、世の中では「荒らし」という行為である。主人公オリヴァーが何をしてもきっとこの方は気に入らない。作者である私へ文句を言いたいだけだから。私の気分を害させて書くという行為を止めさせたいだけだから。
 実際、続きを書くのが苦痛になった。
 この話自体にケチがついた気分だった。一生懸命考えた話だけれど、貶されて汚された気分になった。

 つらくなった。
 感想の返信を考えるのも苦痛になった。
「感想があります」というお知らせを見るたびに憂鬱になり胃が痛く息苦しささえ感じるようになった。

 主人公たちは悪くないのに。
 (苦笑 とまで言われた作品名も、のちのちに回収する布石(肖像画入りのペンダントを貰い、自分の手の中にいる彼女(絵)を見ていいのは俺だけ! となる)なので替える訳にもいかず、仕方なく走りきった。
 本編にいれるエピソードをカットして端折ってとっとと高等部卒業まで書き上げた。(2、3は番外編として復活させた)

 エタることだけはしたくなかった。
 「荒らし」に屈したくなかった。負けたくなかった。

 頂いた感想が貴重であるのは理解していても、その内容(というかキャラクターそのもの)を改変させたがる意見にはイラつく。自分好みのキャラクターのいる話を自分で書いて欲しい。ひとに望まないでくれ。

 つまり、感想を貰うのが怖くなった。



 ◇◆『私は悪役令嬢になる前に躓き、失敗ヒロインと出会った。王子様はどうなったの?』(2021.12.12~2021.12.31)(全26話。84,141文字)

『こんやくはき』の続編。
『俺の心を掴んだ(略)』ですっかり感想を頂くのが怖くなったので、この話では最初から感想を受け付けなかった。

 そうしたら、寂しかったけど超快適だった(苦笑)。

 感想を頂くのは嬉しいし、誤字脱字を指摘されるのは有り難い。けれどそれと引き換えにしてモチベーション低下になるのは辛い。どんな感想を貰うかわからないのだから。
 今までの読者は良識があったからお気に入りを消して立ち去るだけだった。今までの良識ある方々、本当にありがとう!!(こんなとこ読んでないだろうけど)

 全部書き上げて投稿した後で感想欄を開放した。書き終わった後だと、わりと冷静でいられることにも気がついた。

 裏話は近況ボード(2022.01.04)に詳細があります。
 イチャイチャシーンの執筆はマジで背中が痒くなった(笑)。

 第10回ネット小説大賞(通称なろうコン)応募。一次落選。感想サービスに当選(ラッキー♪)。運営さんから感想をいただきました!


 2021年はこれでおしまい。ご高覧、ありがとうございました。
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