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第160話 オーダーメイド
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九条が席を立つと、シャーリーは手にした売り物の弓をそっと棚へ戻した。
「バルガスさん。新品の弓は、ここ以外の在庫ってありますか?」
「いや、展示されている物だけだ。新しい弓が欲しいのか?」
「はい。出来ればミスリル製で、今の物より大きめの物がいいんですけど……」
シャーリーは、背中に背負っていた愛用のショートボウを手に取った。
「ふむ……。サイズ的には問題ないようにも見えるが……。ちょっと利き手じゃない方を見せてくれ」
ショートボウをカウンターに置き、左手を広げる。バルガスはそれを両手で掴み、品定めでもするかのようにジッと見つめた。
まるで手相占いでもしているかのような仕草で揉みしだかれる手のひら。
「ふふっ……」
バルガスの表情は真剣そのものだ。シャーリーは、笑ってはいけないと思いつつも、そのこそばゆさを必死に耐えた。
シャーリーの手を放したバルガスは、置いてあるショートボウを手に取り、角度をかえつつ食い入るように見定める。
時間にして数分ほどだが、それが終わるとバルガスの口からは信じられない言葉が飛び出したのだ。
「お前さん。身の丈に合わねぇ武器を使ったな?」
「――ッ!?」
シャーリーは、鳥肌が立つほどに寒気がした。それに心当たりがあったからだ。
九条から借りた剛弓、ヨルムンガンドのことである。
「わかるんですか?」
「ああ。良い武器ってのは馴染むのも早い。この手はもうそっちに馴染んじまってる。そのショートボウに不満を感じても仕方ねぇ」
ゴクリと唾を呑むシャーリー。バルガスの言う通り、ショートボウを握った時の感覚に物足りなさを感じ始めていた。
ショートボウとヨルムンガンド。重量で言えばヨルムンガンドの方が若干重いが、今やショートボウの方が重く感じるほど。それは既に違和感と呼べる域にまで達していたのだ。
「じ……じゃぁ、作って貰えますか?」
「ミスリル製で、そして俺が作れば、その手に馴染む武器を作ってやることは可能だ」
「お願いします!」
勢いよく頭を下げるシャーリー。
「だが、カスタムじゃ無理だ。フルスクラッチになるが……、お前さん予算は?」
「金貨1000枚までなら……」
「ダメだ。金貨1200枚。紹介価格でだ。それ以上はまけれねぇ」
笑顔が消え、僅かばかりに曇った様子を見せるシャーリー。
「そんな……」
「ミスリルは卸値で1キロ金貨100枚。それを普通に店で買えば倍の値段はする。お前さんの弓を造るのに最低でも10キロは必要だ。そこから加工し、上質な部分だけを使う。自分で言うのもなんだが、破格だ。この値段でこの仕事を受ける鍛冶師は絶対にいねぇ」
無意識にカガリに視線を向ける九条。バルガスには失礼だが、それはもうクセのようなものである。
もちろんカガリは、その意味を理解している。
「その言葉には信念がこめられています。嘘偽りないでしょう」
「ううぅ……」
悔しそうな表情を浮かべるシャーリー。
(ここまで来て予算不足だなんて……。でも、妥協もしたくない……)
従魔達の小屋を建てなければ足りたのだが、それに関しては一切後悔はしていなかった。
バルガスの鍛冶師としての腕は超一流。手に触れただけで過去に使った武器の性質を看破するほどの者。本物の職人である。
こんな機会は滅多になかった。巨大なワームを倒し、金貨2000枚にも及ぶ報酬を得た。
それはシルバープレート冒険者の実に約10年分の稼ぎに相当する。その使い道はいくらでもあったが、シャーリーは武器の新調に使うと決めたのだ。
確かにヨルムンガンドに慣れてしまったという側面もあったが、最大の理由は九条である。
(もし、またレンジャーが必要になったら、九条は自分をパーティーに誘ってくれるだろうか?)
九条の本当の力を知り、シャーリーは萎縮してしまったのだ。
(どう考えても足手まとい……。でも……それでも九条の隣に立っていたい……)
その為にも、武器の強化は必須。ヨルムンガンドと同等とまでは言わずとも、今の武器では、確実に役に立たないことは理解していた。
項垂れながらも悩み続けるシャーリーを横目に、九条はミアの耳元でそっと囁いた。
「ミア。フルスクラッチってなんだ?」
「んとね。オーダーメイドには2種類あって、ゼロから新しく自分専用に作ってもらうのをフルスクラッチって言うんだよ? 逆に今ある武器の改造をカスタムって言うの」
「なるほど……。自分専用の武器か……」
腰に下げられたメイスを見つめる九条。それは言わば借り物であり、九条は自分の武器を持とうとは考えてはいなかった。
日本という生温い世界で生きて来た九条には、それが想像出来なかったのだ。
九条は、明確な目標を持って異世界に転生した訳ではない。元居た所とは毛色の違う文明レベルの低い世界。都会の喧騒から離れ、平和な村で自給自足。九条の望みは、そんなちっぽけな願いであった。
しかし、それが通用するほど生易しい世界ではないのだ。この世界での平和は、自分で勝ち取らなければならない。元の世界より圧倒的に軽い命。戦わなければ生き残れないのである。
それを嫌というほど突きつけられ、九条はこの機会に自分の武器を持つのも悪くないのではないかと憂慮するほどになった。
(そう考えると、シャーリーがこれだけ悩むのも頷けるな……)
「シャーリー。カネ貸そうか?」
今のシャーリーには甘い誘惑。どうせ使う予定のないカネならばと提案した九条。もちろんそれに他意はない。
とは言え、シャーリーとはお金で揉めた経緯がある為、無理強いは出来ない。
それを聞いたシャーリーは一瞬の笑顔を見せたが、その表情はすぐに苦いものへと変化した。
考えていたことは九条と同じだ。
「ごめん、九条。ありがたい申し出だけど、もう少し考えさせて」
そして再び唸り出すシャーリーではあったが、ふとバルガスが九条に言っていたことを思い出した。
「バルガスさん。もし、仮にミスリル鉱石を持ち込んだら、その分安くしてもらえますか?」
「ん? ああ。そいつは構わねぇが、どうするってんだ? 普通に買えば卸値より確実に高ぇぞ?」
「掘ります!」
自信満々に言うシャーリーにバルガスは目を丸くしながらも、片手をヒラヒラと振り苦笑いを浮かべる。
「やめとけやめとけ。よそ者に採掘ライセンスは発行しないし、さっきの鉱石狩りはあくまで観光客用の採掘体験だ。俺が九条に加工してやるって言ったのは、指輪とかイヤリング程度の極々小さな欠片の話だ。がんばっても精々数100グラムがやっと。それだけで武器を作ろうなんざ夢のまた夢。一攫千金を狙うようなもんじゃねぇよ」
その答えにシャーリーは気を落とし、再度項垂れる。
「バルガスさん。俺も武器を頼んだら作って貰えますか?」
「そりゃ構わんが……。かかった費用分は請求するぞ?」
「もちろんです」
その九条の自信ありげな表情を、シャーリーは羨望の眼差しで見つめていた。
プラチナプレート冒険者は、特殊な事情を除きギルドでの依頼に制限はなく、その報酬も桁違い。
ギルドの依頼を数回こなせば、すぐに製作費を回収できると思うと、九条がほんの少し羨ましく見えたのである。
「バルガスさん。新品の弓は、ここ以外の在庫ってありますか?」
「いや、展示されている物だけだ。新しい弓が欲しいのか?」
「はい。出来ればミスリル製で、今の物より大きめの物がいいんですけど……」
シャーリーは、背中に背負っていた愛用のショートボウを手に取った。
「ふむ……。サイズ的には問題ないようにも見えるが……。ちょっと利き手じゃない方を見せてくれ」
ショートボウをカウンターに置き、左手を広げる。バルガスはそれを両手で掴み、品定めでもするかのようにジッと見つめた。
まるで手相占いでもしているかのような仕草で揉みしだかれる手のひら。
「ふふっ……」
バルガスの表情は真剣そのものだ。シャーリーは、笑ってはいけないと思いつつも、そのこそばゆさを必死に耐えた。
シャーリーの手を放したバルガスは、置いてあるショートボウを手に取り、角度をかえつつ食い入るように見定める。
時間にして数分ほどだが、それが終わるとバルガスの口からは信じられない言葉が飛び出したのだ。
「お前さん。身の丈に合わねぇ武器を使ったな?」
「――ッ!?」
シャーリーは、鳥肌が立つほどに寒気がした。それに心当たりがあったからだ。
九条から借りた剛弓、ヨルムンガンドのことである。
「わかるんですか?」
「ああ。良い武器ってのは馴染むのも早い。この手はもうそっちに馴染んじまってる。そのショートボウに不満を感じても仕方ねぇ」
ゴクリと唾を呑むシャーリー。バルガスの言う通り、ショートボウを握った時の感覚に物足りなさを感じ始めていた。
ショートボウとヨルムンガンド。重量で言えばヨルムンガンドの方が若干重いが、今やショートボウの方が重く感じるほど。それは既に違和感と呼べる域にまで達していたのだ。
「じ……じゃぁ、作って貰えますか?」
「ミスリル製で、そして俺が作れば、その手に馴染む武器を作ってやることは可能だ」
「お願いします!」
勢いよく頭を下げるシャーリー。
「だが、カスタムじゃ無理だ。フルスクラッチになるが……、お前さん予算は?」
「金貨1000枚までなら……」
「ダメだ。金貨1200枚。紹介価格でだ。それ以上はまけれねぇ」
笑顔が消え、僅かばかりに曇った様子を見せるシャーリー。
「そんな……」
「ミスリルは卸値で1キロ金貨100枚。それを普通に店で買えば倍の値段はする。お前さんの弓を造るのに最低でも10キロは必要だ。そこから加工し、上質な部分だけを使う。自分で言うのもなんだが、破格だ。この値段でこの仕事を受ける鍛冶師は絶対にいねぇ」
無意識にカガリに視線を向ける九条。バルガスには失礼だが、それはもうクセのようなものである。
もちろんカガリは、その意味を理解している。
「その言葉には信念がこめられています。嘘偽りないでしょう」
「ううぅ……」
悔しそうな表情を浮かべるシャーリー。
(ここまで来て予算不足だなんて……。でも、妥協もしたくない……)
従魔達の小屋を建てなければ足りたのだが、それに関しては一切後悔はしていなかった。
バルガスの鍛冶師としての腕は超一流。手に触れただけで過去に使った武器の性質を看破するほどの者。本物の職人である。
こんな機会は滅多になかった。巨大なワームを倒し、金貨2000枚にも及ぶ報酬を得た。
それはシルバープレート冒険者の実に約10年分の稼ぎに相当する。その使い道はいくらでもあったが、シャーリーは武器の新調に使うと決めたのだ。
確かにヨルムンガンドに慣れてしまったという側面もあったが、最大の理由は九条である。
(もし、またレンジャーが必要になったら、九条は自分をパーティーに誘ってくれるだろうか?)
九条の本当の力を知り、シャーリーは萎縮してしまったのだ。
(どう考えても足手まとい……。でも……それでも九条の隣に立っていたい……)
その為にも、武器の強化は必須。ヨルムンガンドと同等とまでは言わずとも、今の武器では、確実に役に立たないことは理解していた。
項垂れながらも悩み続けるシャーリーを横目に、九条はミアの耳元でそっと囁いた。
「ミア。フルスクラッチってなんだ?」
「んとね。オーダーメイドには2種類あって、ゼロから新しく自分専用に作ってもらうのをフルスクラッチって言うんだよ? 逆に今ある武器の改造をカスタムって言うの」
「なるほど……。自分専用の武器か……」
腰に下げられたメイスを見つめる九条。それは言わば借り物であり、九条は自分の武器を持とうとは考えてはいなかった。
日本という生温い世界で生きて来た九条には、それが想像出来なかったのだ。
九条は、明確な目標を持って異世界に転生した訳ではない。元居た所とは毛色の違う文明レベルの低い世界。都会の喧騒から離れ、平和な村で自給自足。九条の望みは、そんなちっぽけな願いであった。
しかし、それが通用するほど生易しい世界ではないのだ。この世界での平和は、自分で勝ち取らなければならない。元の世界より圧倒的に軽い命。戦わなければ生き残れないのである。
それを嫌というほど突きつけられ、九条はこの機会に自分の武器を持つのも悪くないのではないかと憂慮するほどになった。
(そう考えると、シャーリーがこれだけ悩むのも頷けるな……)
「シャーリー。カネ貸そうか?」
今のシャーリーには甘い誘惑。どうせ使う予定のないカネならばと提案した九条。もちろんそれに他意はない。
とは言え、シャーリーとはお金で揉めた経緯がある為、無理強いは出来ない。
それを聞いたシャーリーは一瞬の笑顔を見せたが、その表情はすぐに苦いものへと変化した。
考えていたことは九条と同じだ。
「ごめん、九条。ありがたい申し出だけど、もう少し考えさせて」
そして再び唸り出すシャーリーではあったが、ふとバルガスが九条に言っていたことを思い出した。
「バルガスさん。もし、仮にミスリル鉱石を持ち込んだら、その分安くしてもらえますか?」
「ん? ああ。そいつは構わねぇが、どうするってんだ? 普通に買えば卸値より確実に高ぇぞ?」
「掘ります!」
自信満々に言うシャーリーにバルガスは目を丸くしながらも、片手をヒラヒラと振り苦笑いを浮かべる。
「やめとけやめとけ。よそ者に採掘ライセンスは発行しないし、さっきの鉱石狩りはあくまで観光客用の採掘体験だ。俺が九条に加工してやるって言ったのは、指輪とかイヤリング程度の極々小さな欠片の話だ。がんばっても精々数100グラムがやっと。それだけで武器を作ろうなんざ夢のまた夢。一攫千金を狙うようなもんじゃねぇよ」
その答えにシャーリーは気を落とし、再度項垂れる。
「バルガスさん。俺も武器を頼んだら作って貰えますか?」
「そりゃ構わんが……。かかった費用分は請求するぞ?」
「もちろんです」
その九条の自信ありげな表情を、シャーリーは羨望の眼差しで見つめていた。
プラチナプレート冒険者は、特殊な事情を除きギルドでの依頼に制限はなく、その報酬も桁違い。
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