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第423話 束の間の息抜き
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「さてっと……。私はちょっと出かけてくるわね」
最早兎の付け耳も違和感を覚えないケシュアが暖炉で乾かしていたブーツを取りに来ると、俺はその無防備に伸ばされた腕をガシッと掴む。
「ネクロエンタープライズか?」
「そうだけど……」
不思議そうに首を傾げるケシュアはそのままに、隣のミアに視線を向ける。
「だそうだが、ミアはどうする?」
「うーん……」
「気持ちはわかるが、気分転換も必要だろう?」
「うん。じゃぁ、行こうかな……」
いつもの快活な笑顔は何処へやら。昨日の八氏族評議会が尾を引いているのだろう。
自分よりも年下の子が生贄にされるのだ。その裏で自分だけが楽しんでいいのかという、ある種の負い目のようなものを感じてしまっても不思議ではない。
「……という訳で、俺達も付き添うからよろしくなっ」
「えぇぇ……」
途端に顔を歪めるケシュア。今更だが、その感情を隠そうともしないのはいかがなものか……。
如何にも面倒臭そうな顔である。
「何を勘違いしているのか知らんが、俺達は遊びに行くだけだ。表向きはそういう施設なんだろ?」
「べ……別に構わないけど、何が起きても知らないわよ?」
そんなわけで馬車に揺られること1時間弱。到着したのは眼下に広がる巨大牧場、ネクロエンタープライズである。
「わぁ……」
当たり前だが、コット村とは規模が違う。その大きさ故か、感嘆の声を漏らしてしまったミアの気持ちもわかるというもの。
幾つもの厩舎に、放し飼いにされている動物達。疎らに見える子連れの家族、その傍らでは従業員であろう獣使いがステージ上で走り回る獣達に檄を飛ばしていた。
その様子は獣使いならぬ調教師といった装いで、それも見世物の1つなのだろう。人だかりができている。
恐らくは、水族館で言うところのイルカショーやアシカショー。いや、動物で例えるなら日光猿軍団の方が分かり易いか……。
「ねぇ! ワダツミもアレできる!?」
ミアの視線の先では、犬達が自分の身長ほどもある大きなボールを眉間の上に乗せ、落とさないようバランスを取りながらも優雅に歩いていた。
「ふん、あんな子供だまし、出来ないわけがなかろう。そう伝えてくれ九条殿」
「そこにボールを置いたら角に刺さってボールが割れるから出来ないってさ」
「そっかぁ……」
「九条殿!? そんなこと一言も言ってないぞ!」
残念そうな表情のミアに、断固抗議するとばかりに体当たりをかましてくるワダツミ。
ゲラゲラと笑う俺を見て、ケシュアだけが怪訝そうな表情を浮かべていた。
「アンタらは楽しそうでいいわね。私はエルザ婆からなんて言われるやら……」
俺をネクロガルドに入れることも叶わず、譲歩案である子供も残せない。更には組織の求める指環までもが俺に握られているのだから、ケシュア的には面白くはないのだろう。
馬車を降りると、まるで遊園地のようなゲートに入場料を支払う為の窓口が設けられているのだが、ケシュアはそれを無視し関係者入口から我が物顔で入場していく。
「じゃぁ、また後でね」
「俺達もそっちから入れてくれよ」
入れるわけないでしょ! と言いかけたのか、開けた口をすぐに閉じたケシュアは、ほんの少しだけ間を置くと不敵な笑みを浮かべ目を細めた。
「それは、組織に加入してくれるってことでいいのかしら?」
「……そんなわけねーだろ。はよいけ」
勝ち誇った笑みで去って行くケシュア。冗談だったのだが、一本取られてしまった気分である。
そんなわけで、俺達は正規の手順で入場。正直期待はしていなかったが、右を向けば子供達に人気な動物とのふれあい広場、左を向けば大人達に人気なギャンブル、犬ぞりレースと趣向が凝らされていて、家族連れに人気だというのも納得だ。
そんな笑顔溢れる場所だと言うのに、その裏の顔は闇魔法結社。世の中には知らない方が良い事もあるという典型的な例なのかもしれない。
「それで? どこから見て回る?」
「うーんと……あっち!」
入場時に貰った場内マップを手に取り悩んだミアは、目当ての方向にビシッと指を差す。
やはりと言うべきか、そこは俺がコット村で目指していたもの。動物達とのふれあい広場だ。
そこだけに限って言えば、コット村でも出来るのでは? と思った俺の心を読んだかのように、その答えが返ってくる。
「うさぎさんがいるかも!」
「ああ、なるほど」
ミアが狙っている動物が兎だとわかり、ほんの少しだけ頬が緩んでしまった。
非情に残念ではあるが、コット村では兎は愛玩動物ではなく食料として見なされる。勿論ミアも見たことはあるのだろうが、その多くは冒険者の手によって絞められた後の姿だ。
それに加え、こちらに生息している兎はコット村の茶色いウサギと違って真っ白らしい。ミアにとっては珍しいに違いない。
「いたぁ!」
早速お目当ての白兎を見つけ、駆け出すミア。
他の子供達に紛れ白兎をそっと抱き上げる姿は愛らしく、生贄のことなぞすっかり忘れて楽しむ姿は来て良かったと思う反面、俺は尽きぬ悩みに頭を悩ませていた。
生贄の存在によって、黒き厄災の討伐案は完全に後回しにされてしまった。
次の評議会は3日後。そこで最終的な決議を出すらしいが、ほぼ決まったようなものである。
供物の祭壇と呼ばれる場所に、キャロを連れて行き閉じ込めるというのが生贄の儀式。成功すればキャロは黒き厄災に連れ去られ、失敗すればそのまま餓死。
それが有効であれば、定期的に生贄をと習慣化されるだろう事は目に見えている為、失敗させなければならないのだが、どちらにせよキャロがこの世を去る事は大前提。
勿論キャロをこっそり保護することも可能だが、問題はキャロがそれを受け入れるかどうか……。
自らが生贄を望んでいるというのが、余計に性質が悪い。
獣人の仲間意識が強いのは知っているが、子供のキャロがそれを持ち合わせているようには思えない。
誤解を解くために、生贄には反対であるとミアにはハッキリ伝えてはいるのだが、国を背負っていると思うと強硬策に出るわけにもいかず……。
そんなことを考えながら柵に寄りかかり天を仰いでいると、声を上げ駆け寄ってくるネクプラの従業員。
「ちょっとお客さん! 困りますよ!」
柵に体重を預けていた事で、壊れるから止めろと言われるのかと思い姿勢を正したのだが、どうやらそうではないらしい。
「そんな大きい魔獣を連れ回して! 動物達が怯えているじゃないですか!」
差された指の方を見ると、小刻みに震える小動物達が身を寄せ合い端っこで固まっていた。
「え? ああ、失礼。気が付きませんで……」
考え事をしていてそこまで気が回っていなかったというのもあるが、言われてみれば確かにそう。どちらかと言えば、こちらが捕食者側である。
そんなことを言うなら入口の時点で止めておくべきでは? と疑問にも思うも、騒ぎになるのも面倒なのでひとまず謝っておくことに。
折角ミアが楽しんでいるのだから、出禁になるのは避けておきたい。
それでも注目を浴びてしまったようで、従魔達の存在に逸早く気が付いた獣人の子供が1人、笑顔で駆け寄ってくる。
「わぁ、くまさんだぁ!」
大人であれば避けて通るであろうカイエンに突っ込んでいく見知らぬ子供。
それに恐怖を覚えないのは、ネクロエンタープライズが管理、飼育している動物なのだと勘違いしているからだろう。
「ガハハ! 御馳走が自ら飛び込んで来たぞ?」
「食うなよ?」
耳元でこっそり呟くと、見るからに残念そうな顔をするカイエン。
それを皮切りに、ぞろぞろと集まって来る子供達。その珍しさも相まって、最早お祭り騒ぎである。
「お客様! こちらの動物は、当施設とは一切関係がありません! 他のお客様の御迷惑となりますので……」
相手は子供である。そんな従業員の言葉に耳を貸す者なぞいるはずがない。
子どもの親に至っては、ネクプラと無関係だという事を知り、逆に近寄れなくなる始末。
アイアンプレートは付けているのだが、それでも恐怖の方が勝ってしまうのだろう。
「す……すいませんお客様! 今すぐ離れさせますので……」
俺に向かってペコペコと頭を下げながらも、ワダツミの背に乗る子供を持ち上げ降ろす従業員。
しかし、次の瞬間には別の子供がよじ登っているといった無限地獄に焦りの色を隠せてはおらず、申し訳ないが滑稽である。
「ううむ……。この感覚も久しぶりだな……」
ボソリと呟くワダツミ。尻尾を引っ張られたり、よじ登られたりとなすがままの従魔達が思い出しているのは、コット村での子守りだろう。状況は瓜二つだ。
「ガハハ! これだけの柔肉を前に手が出せぬとは! ここは地獄か!?」
カイエンは既に混乱気味だが、こうなっては落ち着くまで放っておくのが一番だ。
相手は子供、そのうち飽きるはずである。まさか怖がらせる訳にもいくまい……。
しかし、そんな騒がしさに釣られたのは子供達だけではなかった。
ある意味俺にとっては、凶兆を運んで来たと言っても過言ではないだろう。
「あーッ! 見つけたぞ九条! 決闘だぁぁぁぁ!!」
最早兎の付け耳も違和感を覚えないケシュアが暖炉で乾かしていたブーツを取りに来ると、俺はその無防備に伸ばされた腕をガシッと掴む。
「ネクロエンタープライズか?」
「そうだけど……」
不思議そうに首を傾げるケシュアはそのままに、隣のミアに視線を向ける。
「だそうだが、ミアはどうする?」
「うーん……」
「気持ちはわかるが、気分転換も必要だろう?」
「うん。じゃぁ、行こうかな……」
いつもの快活な笑顔は何処へやら。昨日の八氏族評議会が尾を引いているのだろう。
自分よりも年下の子が生贄にされるのだ。その裏で自分だけが楽しんでいいのかという、ある種の負い目のようなものを感じてしまっても不思議ではない。
「……という訳で、俺達も付き添うからよろしくなっ」
「えぇぇ……」
途端に顔を歪めるケシュア。今更だが、その感情を隠そうともしないのはいかがなものか……。
如何にも面倒臭そうな顔である。
「何を勘違いしているのか知らんが、俺達は遊びに行くだけだ。表向きはそういう施設なんだろ?」
「べ……別に構わないけど、何が起きても知らないわよ?」
そんなわけで馬車に揺られること1時間弱。到着したのは眼下に広がる巨大牧場、ネクロエンタープライズである。
「わぁ……」
当たり前だが、コット村とは規模が違う。その大きさ故か、感嘆の声を漏らしてしまったミアの気持ちもわかるというもの。
幾つもの厩舎に、放し飼いにされている動物達。疎らに見える子連れの家族、その傍らでは従業員であろう獣使いがステージ上で走り回る獣達に檄を飛ばしていた。
その様子は獣使いならぬ調教師といった装いで、それも見世物の1つなのだろう。人だかりができている。
恐らくは、水族館で言うところのイルカショーやアシカショー。いや、動物で例えるなら日光猿軍団の方が分かり易いか……。
「ねぇ! ワダツミもアレできる!?」
ミアの視線の先では、犬達が自分の身長ほどもある大きなボールを眉間の上に乗せ、落とさないようバランスを取りながらも優雅に歩いていた。
「ふん、あんな子供だまし、出来ないわけがなかろう。そう伝えてくれ九条殿」
「そこにボールを置いたら角に刺さってボールが割れるから出来ないってさ」
「そっかぁ……」
「九条殿!? そんなこと一言も言ってないぞ!」
残念そうな表情のミアに、断固抗議するとばかりに体当たりをかましてくるワダツミ。
ゲラゲラと笑う俺を見て、ケシュアだけが怪訝そうな表情を浮かべていた。
「アンタらは楽しそうでいいわね。私はエルザ婆からなんて言われるやら……」
俺をネクロガルドに入れることも叶わず、譲歩案である子供も残せない。更には組織の求める指環までもが俺に握られているのだから、ケシュア的には面白くはないのだろう。
馬車を降りると、まるで遊園地のようなゲートに入場料を支払う為の窓口が設けられているのだが、ケシュアはそれを無視し関係者入口から我が物顔で入場していく。
「じゃぁ、また後でね」
「俺達もそっちから入れてくれよ」
入れるわけないでしょ! と言いかけたのか、開けた口をすぐに閉じたケシュアは、ほんの少しだけ間を置くと不敵な笑みを浮かべ目を細めた。
「それは、組織に加入してくれるってことでいいのかしら?」
「……そんなわけねーだろ。はよいけ」
勝ち誇った笑みで去って行くケシュア。冗談だったのだが、一本取られてしまった気分である。
そんなわけで、俺達は正規の手順で入場。正直期待はしていなかったが、右を向けば子供達に人気な動物とのふれあい広場、左を向けば大人達に人気なギャンブル、犬ぞりレースと趣向が凝らされていて、家族連れに人気だというのも納得だ。
そんな笑顔溢れる場所だと言うのに、その裏の顔は闇魔法結社。世の中には知らない方が良い事もあるという典型的な例なのかもしれない。
「それで? どこから見て回る?」
「うーんと……あっち!」
入場時に貰った場内マップを手に取り悩んだミアは、目当ての方向にビシッと指を差す。
やはりと言うべきか、そこは俺がコット村で目指していたもの。動物達とのふれあい広場だ。
そこだけに限って言えば、コット村でも出来るのでは? と思った俺の心を読んだかのように、その答えが返ってくる。
「うさぎさんがいるかも!」
「ああ、なるほど」
ミアが狙っている動物が兎だとわかり、ほんの少しだけ頬が緩んでしまった。
非情に残念ではあるが、コット村では兎は愛玩動物ではなく食料として見なされる。勿論ミアも見たことはあるのだろうが、その多くは冒険者の手によって絞められた後の姿だ。
それに加え、こちらに生息している兎はコット村の茶色いウサギと違って真っ白らしい。ミアにとっては珍しいに違いない。
「いたぁ!」
早速お目当ての白兎を見つけ、駆け出すミア。
他の子供達に紛れ白兎をそっと抱き上げる姿は愛らしく、生贄のことなぞすっかり忘れて楽しむ姿は来て良かったと思う反面、俺は尽きぬ悩みに頭を悩ませていた。
生贄の存在によって、黒き厄災の討伐案は完全に後回しにされてしまった。
次の評議会は3日後。そこで最終的な決議を出すらしいが、ほぼ決まったようなものである。
供物の祭壇と呼ばれる場所に、キャロを連れて行き閉じ込めるというのが生贄の儀式。成功すればキャロは黒き厄災に連れ去られ、失敗すればそのまま餓死。
それが有効であれば、定期的に生贄をと習慣化されるだろう事は目に見えている為、失敗させなければならないのだが、どちらにせよキャロがこの世を去る事は大前提。
勿論キャロをこっそり保護することも可能だが、問題はキャロがそれを受け入れるかどうか……。
自らが生贄を望んでいるというのが、余計に性質が悪い。
獣人の仲間意識が強いのは知っているが、子供のキャロがそれを持ち合わせているようには思えない。
誤解を解くために、生贄には反対であるとミアにはハッキリ伝えてはいるのだが、国を背負っていると思うと強硬策に出るわけにもいかず……。
そんなことを考えながら柵に寄りかかり天を仰いでいると、声を上げ駆け寄ってくるネクプラの従業員。
「ちょっとお客さん! 困りますよ!」
柵に体重を預けていた事で、壊れるから止めろと言われるのかと思い姿勢を正したのだが、どうやらそうではないらしい。
「そんな大きい魔獣を連れ回して! 動物達が怯えているじゃないですか!」
差された指の方を見ると、小刻みに震える小動物達が身を寄せ合い端っこで固まっていた。
「え? ああ、失礼。気が付きませんで……」
考え事をしていてそこまで気が回っていなかったというのもあるが、言われてみれば確かにそう。どちらかと言えば、こちらが捕食者側である。
そんなことを言うなら入口の時点で止めておくべきでは? と疑問にも思うも、騒ぎになるのも面倒なのでひとまず謝っておくことに。
折角ミアが楽しんでいるのだから、出禁になるのは避けておきたい。
それでも注目を浴びてしまったようで、従魔達の存在に逸早く気が付いた獣人の子供が1人、笑顔で駆け寄ってくる。
「わぁ、くまさんだぁ!」
大人であれば避けて通るであろうカイエンに突っ込んでいく見知らぬ子供。
それに恐怖を覚えないのは、ネクロエンタープライズが管理、飼育している動物なのだと勘違いしているからだろう。
「ガハハ! 御馳走が自ら飛び込んで来たぞ?」
「食うなよ?」
耳元でこっそり呟くと、見るからに残念そうな顔をするカイエン。
それを皮切りに、ぞろぞろと集まって来る子供達。その珍しさも相まって、最早お祭り騒ぎである。
「お客様! こちらの動物は、当施設とは一切関係がありません! 他のお客様の御迷惑となりますので……」
相手は子供である。そんな従業員の言葉に耳を貸す者なぞいるはずがない。
子どもの親に至っては、ネクプラと無関係だという事を知り、逆に近寄れなくなる始末。
アイアンプレートは付けているのだが、それでも恐怖の方が勝ってしまうのだろう。
「す……すいませんお客様! 今すぐ離れさせますので……」
俺に向かってペコペコと頭を下げながらも、ワダツミの背に乗る子供を持ち上げ降ろす従業員。
しかし、次の瞬間には別の子供がよじ登っているといった無限地獄に焦りの色を隠せてはおらず、申し訳ないが滑稽である。
「ううむ……。この感覚も久しぶりだな……」
ボソリと呟くワダツミ。尻尾を引っ張られたり、よじ登られたりとなすがままの従魔達が思い出しているのは、コット村での子守りだろう。状況は瓜二つだ。
「ガハハ! これだけの柔肉を前に手が出せぬとは! ここは地獄か!?」
カイエンは既に混乱気味だが、こうなっては落ち着くまで放っておくのが一番だ。
相手は子供、そのうち飽きるはずである。まさか怖がらせる訳にもいくまい……。
しかし、そんな騒がしさに釣られたのは子供達だけではなかった。
ある意味俺にとっては、凶兆を運んで来たと言っても過言ではないだろう。
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