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42話

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42話

 「きたのじゃよ~」

 「いらっしゃいやみちゃん!来てくれてありがとね!」

 「んむんむ。今日もよろしくなのじゃ」

 時は昼前、場所はいちご宅。
 本日はいちごとのコラボ配信の日である。
 ……まぁ、大魔王様的には、コラボ半分、美味いもの半分の気持ちではあるが。

 「今日はなにをつくってくれるのかのう」

 「今日は!ハンバーガーをつくりますよ!」

 「うお、自家製ハンバーガーじゃ!良いのう、楽しみじゃのう」

 「下準備は終わってるから、やみちゃんの準備次第で配信つけちゃうね?」

 「んむんむ、ワシは飲み物しかもっとらんからな、いつでもよいぞ」

 いつもの如く、大魔王様は手持ちが少ない。今日はポッケに財布とスマホ、手提げに飲み物としてクラフトコーラを数本、のみだ。

 「じゃ、はじめますね!よろしくお願いします!」

:はじまった
:コラボじゃん!
:今日はなんやろなあ
:今日の肉はなんだろう
:こんにちは~

 「みんな~!いちごだよ!来てくれてありがとう! 今日はね、やみちゃんに来てもらってます!よろしくお願いします!」

 「やみちゃんじゃよ~。今日はよろしくじゃ」

:うおお神回
:いちごちゃんの配信はいつも神回だろうが
:大魔王回とでもいおうか
:やみちゃん今日もかわいい

 「今日はね!ハンバーガーをつくります!ちょっといいお肉をつかうので、せっかくなのでやみちゃんにも食べてもらおうと思って呼んじゃいました!」

 「毎度すまんのう。良い思いをさせてもろうとる」

 「いえいえなんのなんの、いちごもいつも助けられておりますので!」

 「いやいや、毎度の如くいろいろと食べさせてもろての」

 「いやいやこちらこそ」

 「いやいや」

:茶番長ぇよww
:ジャパニーズワビサビ
:遠慮合戦

 「材料はこちら!やみちゃんの配信を見てる人はわかるかもしれないけど、特殊な飼料でそだった黒毛和牛、それのランプです!」

 「おお、アレか!脂がのう、甘くてのう、すっごかったんじゃよ……ヨダレが垂れるのじゃ」

:うおお黒毛和牛
:ぽんぽんと高級肉がでてくる
:いまもう一旦受注ストップになってるぞ
:サイト飛べないが??落ちてる?

 「このお肉をミンチにして、それからニンニク、塩、胡椒、カイエンペッパー、あとは同じ種類の牛からとれた牛脂を混ぜ込んで、グリルで焼きます!ついでに端っこでベーコンも焼いとこうかな」

 「炭焼きじゃ!」

 「バンズもちょっと別で焼いておいて、それからトマトとレタスをカットしていきましょう!」

 「カットはワシが魔法でやるのじゃ」

:スパパパ、ってマジで
:魔法すげぇ
:何回みてもうおおってなる

 「お肉も焼けたら、バンズにマスタードマヨを塗って、お肉を乗せて、チーズ、ピクルス、ベーコン、トマト、レタスをのせて、完成!黒毛和牛のピリ辛チーズハンバーガー!」

 「つかってる肉のレベルと設備がちょいとアレじゃが、皆も似たようなのつくってみるとよいぞ」

:うおおこれは美味い
:この前ここのお肉買えたからステーキとハンバーガー両方つくるわ
:↑いいなぁ~!!!
:俺は前は金なくて断念したが今はサイト繋がらなくて断念してる

 「さて、いざ実食です!!…………んん!みずみずしい野菜の歯ごたえ、チーズの強い旨さと来て、ピリ辛に仕上がったパティからあふれる甘い肉汁!ピリ辛をアクセントに甘みが引き立っていて、しかしハンバーガーにしては上品すぎて足りない分のジャンク感はチーズがしっかり補ってくれていて、とても纏まっていて美味しいです!!」

 「んーむ!やはりパティが絶品じゃの!ニンニクとカイエンペッパーの辛味が肉の旨味をとてつもなく引き立たせておる。脳にガツンとくるうまさと、舌で上品に感じるうまさと、両方を楽しめるのじゃ。贅沢じゃのう」

:昼飯はハンバーガーになりました
:ハンバーガー専門店近くにあるし、いってみるか
:うお、ポテトもいいなぁ……

 「んむ、やはりポテトも美味い!クラフトコーラもバッチリ合うのう……いかんなこれは、ジャンクにハマると太るのじゃ」

 「……私と出会ってから、なにひとつ体型変わってなくないですか??」
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