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76話
「というわけで!お願いします!」
「うむ、よいじゃろう。しっかし、もう店舗まで抑えておるのか」
「いちご、がんばりました!えへへ」
いちご宅、ではなく、いちごの出す店の店舗内。
大魔王様は今日はここで、いちごの店のコンセプトとなるコースを試食することになった。
実際にいちごやアリスがホールに出て働くことはないのだが、メニューのレシピなどはいちごとアリスが全て決める。
店舗の内装は大人しく纏まっており、しかし重すぎず、若者から落ち着いた大人まで気にせず楽しめそうだ。
店舗奥中央にはガラス越しだが客席から見える鉄板があり、そこではステーキなどのメインディッシュの調理をエンターテインメントとして楽しめるようにするらしい。オシャレだな。
中央以外の壁には、いちごの配信関連のトロフィーやコラボなどの記念写真など、そして肉関連の賞状やトロフィーなどが飾られている。……数が凄い。
「では!おもちいたしますので!少々お待ちください!」
店内にはいちごとアリス、そしていちごの親が選んだ最高のスタッフが数名控えている。彼らが主に店舗を運営していくようだ。
さて、まずはすぐに一品出てきた。
豚のトマト角煮。
トマトと味噌でホロホロに煮込まれた豚肉に、味噌のコクとトマトの酸味がマッチし、箸が止まらない。
「最初からコレとは……期待が高まるのう」
二品目は、サラダ。
新鮮な野菜とさっぱりドレッシングのサラダに、コンソメスープが付く。
「コンソメスープの深みが凄いのう!これも鍋でいちからつくっとるのか?拘っとるのう……」
三品目は、肉寿司。
ブランド和牛の厳選された部位を使用し、肉の味わいを最大限に感じられるようにカットされている。
サシが入りすぎていない、黒毛和牛特有の旨みが強い赤身を楽しめる。
「うむ、いいのう、程よい脂で食べやすい。胃が元気になってきたのう……はようメインを食べたいのじゃ」
そして四品目、メインディッシュ、黒毛和牛、フィレステーキ。
奥中央の鉄板で好みの焼き加減に焼かれ、運ばれてくる。
当然、美味しい。メインディッシュに使うお肉は、毎日いちごが選ぶそうだ。こだわりが凄い。
「やっぱ肉といえばステーキじゃのう……いちごの選ぶ肉は間違いないわい。美味いのう」
五品目、肉うどん。
契約している製粉店が毎朝打ってるうどんを使っている。肉はもちろん、この店で出すレベルの良いもの。
そして当然、スープも店でいちからつくっている。
「沁みるのう……肉に支配された臓腑に温かさが沁みる……よいのう……落ち着くのう……」
六品目、最後にアリスの手作りデザート。
今日は道安寺桜餅だ。
アリスは洋菓子だけでなく、和菓子も作れるようになってきているらしい。
程よいもちもちからほのかな甘みを感じられる。
「口の中がすっきりさっぱりじゃのう。強い味を食べた後の微かな甘み、口に優しくてええのう」
「いかがだったでしょうか!」
全て食べ終わった後、いちごが席に来た。
「んむ、当然じゃが全部美味かった。ワシでもいい感じのお腹の膨れ具合じゃから、ボリュームも悪くないのう。メインの肉の大きさが選べるんじゃよな?」
「そう!今日は150gだったんだけど、100gから500gまで選べるんだよ!」
「ご、500はすごいのう……それは殆どの者が満足するじゃろ。いや、美味かったし楽しかった!随所にこだわりも感じられて良かったのじゃ」
「えへへ、じゃ、コンセプトコースはこの感じで進めちゃおうかな!ありがとね、やみちゃん!」
「うむ、いつでもなんでも頼るがいい」
内装も完成しているし、従業員もいる。出す料理もほぼきまっているようだ。
いちごのお店の準備は、順調に進んでいるように見える。
「というわけで!お願いします!」
「うむ、よいじゃろう。しっかし、もう店舗まで抑えておるのか」
「いちご、がんばりました!えへへ」
いちご宅、ではなく、いちごの出す店の店舗内。
大魔王様は今日はここで、いちごの店のコンセプトとなるコースを試食することになった。
実際にいちごやアリスがホールに出て働くことはないのだが、メニューのレシピなどはいちごとアリスが全て決める。
店舗の内装は大人しく纏まっており、しかし重すぎず、若者から落ち着いた大人まで気にせず楽しめそうだ。
店舗奥中央にはガラス越しだが客席から見える鉄板があり、そこではステーキなどのメインディッシュの調理をエンターテインメントとして楽しめるようにするらしい。オシャレだな。
中央以外の壁には、いちごの配信関連のトロフィーやコラボなどの記念写真など、そして肉関連の賞状やトロフィーなどが飾られている。……数が凄い。
「では!おもちいたしますので!少々お待ちください!」
店内にはいちごとアリス、そしていちごの親が選んだ最高のスタッフが数名控えている。彼らが主に店舗を運営していくようだ。
さて、まずはすぐに一品出てきた。
豚のトマト角煮。
トマトと味噌でホロホロに煮込まれた豚肉に、味噌のコクとトマトの酸味がマッチし、箸が止まらない。
「最初からコレとは……期待が高まるのう」
二品目は、サラダ。
新鮮な野菜とさっぱりドレッシングのサラダに、コンソメスープが付く。
「コンソメスープの深みが凄いのう!これも鍋でいちからつくっとるのか?拘っとるのう……」
三品目は、肉寿司。
ブランド和牛の厳選された部位を使用し、肉の味わいを最大限に感じられるようにカットされている。
サシが入りすぎていない、黒毛和牛特有の旨みが強い赤身を楽しめる。
「うむ、いいのう、程よい脂で食べやすい。胃が元気になってきたのう……はようメインを食べたいのじゃ」
そして四品目、メインディッシュ、黒毛和牛、フィレステーキ。
奥中央の鉄板で好みの焼き加減に焼かれ、運ばれてくる。
当然、美味しい。メインディッシュに使うお肉は、毎日いちごが選ぶそうだ。こだわりが凄い。
「やっぱ肉といえばステーキじゃのう……いちごの選ぶ肉は間違いないわい。美味いのう」
五品目、肉うどん。
契約している製粉店が毎朝打ってるうどんを使っている。肉はもちろん、この店で出すレベルの良いもの。
そして当然、スープも店でいちからつくっている。
「沁みるのう……肉に支配された臓腑に温かさが沁みる……よいのう……落ち着くのう……」
六品目、最後にアリスの手作りデザート。
今日は道安寺桜餅だ。
アリスは洋菓子だけでなく、和菓子も作れるようになってきているらしい。
程よいもちもちからほのかな甘みを感じられる。
「口の中がすっきりさっぱりじゃのう。強い味を食べた後の微かな甘み、口に優しくてええのう」
「いかがだったでしょうか!」
全て食べ終わった後、いちごが席に来た。
「んむ、当然じゃが全部美味かった。ワシでもいい感じのお腹の膨れ具合じゃから、ボリュームも悪くないのう。メインの肉の大きさが選べるんじゃよな?」
「そう!今日は150gだったんだけど、100gから500gまで選べるんだよ!」
「ご、500はすごいのう……それは殆どの者が満足するじゃろ。いや、美味かったし楽しかった!随所にこだわりも感じられて良かったのじゃ」
「えへへ、じゃ、コンセプトコースはこの感じで進めちゃおうかな!ありがとね、やみちゃん!」
「うむ、いつでもなんでも頼るがいい」
内装も完成しているし、従業員もいる。出す料理もほぼきまっているようだ。
いちごのお店の準備は、順調に進んでいるように見える。
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