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3.壁と不審者
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「あーもう、やっぱりマインを待っていればよかったかなぁ」
リンはもう三度目になる、廊下に飾られた青と白のツボをみて深い溜息をついた。仕事が終わる時間に迎えに来てくれることになっていたのだが、予想以上に早く掃除を終えることができたので、早ければ早いほど喜ばれるだろう、そんな安易な考えで一人騎士団へと向かおうとしたのが運のつきだった。
昨日案内されたときはそれほど難しいとは思わなかったのだ。
騎士団のある場所は、リンの普段の行動範囲からはかなり外れた場所にある。
一応、王宮と言われる場所の中にはあるのだが、王族や客人たちがいる部屋からは離れた一角にあるため、そこに行きなれてないリンからすれば未知の場所だった。昨日、マインについていったときのように、待ち合わせの食堂から彼女の歩いた道をたどっていったはずなのだが、どこかで曲がる場所でも間違えたのか、騎士団へとつく気配がいまだにない。
(これじゃあ、約束の時間に遅れちゃう!)
それどころか、迷子になってしまうというかなり迷惑な状況に陥ってしまうと、リンは少し焦り始めた。人がいれば聞くこともできるのだが、そういうときに限って人影すらなく、リンの足は次第に小走りになってきた。
「もう、いったいここはどこなのよ!もう、いい加減だれかいてよ!!」
これじゃあ、帰るのもあやしくなってきた。そう思ったとたん、リンの不安は一気に膨れ上がる。小言の多いメイド長でもなんでもいいから自分を助けて欲しい!見知らぬ場所で迷ってしまった不安と自分の不甲斐なさに、じわりと浮かんだ涙を振り払い、リンが次の角を曲がったときだった。
「きゃぁ!!」
壁にぶつかったような衝撃で、リンは吹っ飛ばされた。
派手にしりもちをついたが、同じぐらい痛いのは顔面だった。
(な、なに!?私、ちゃんと廊下を曲がらなかったの!?)
まるで火花がちったかのように視界がバチバチする。それどころかお尻も痛いし、リンはいったい何が起こったのかわからなかった。
パニックになったリンの耳に、かつんと小さな音がした。
ようやく戻ってきた視界が、何か長いもの……ブーツを見つける。
(ブーツ…なんでこんなところにブーツが…)
つられるように上げた視線には、それを履いている足があり、服が見え、そして顔が見えた。
当たり前だが、人がいた。
「え……」
いまいち状況がつかめないまま、リンは無言で自分を見下ろす人物をひりひり痛む鼻を押さえながら見上げ続けた。だが、呆けられていたのは一瞬。王宮メイドという職業柄…というより相手から放たれた威圧感によってリンは我に返るはめとなった。
リンは慌てて立ち上がり、スカートをぴしっとさせると頭を下げた。
「申し訳ございません、お怪我はなかったでしょうか」
これは明らかにリンの大失態だった。
王宮メイドは王宮を影ながら支える存在。当たり前のように廊下を綺麗にし、部屋を整え、誰が見ても恥ずかしくない王宮を磨き上げる。誰の目に留まらなくとも、声をかけられなくても、この国の王宮を密かに静かに支える存在なのだと、そうメイド長に教わり続けていた。だから何があっても先ほどのリンのように、廊下を走り回り、誰かにぶつかるなどどいうことはしてはあってはならないことだった。
(あとでメイド長に大目玉だな…こ、こわいよー)
頭を下げ続けるリンが内心そう思っていたが……いつまでたっても相手から、何も返ってこない。叱咤も批難も何もない無言のときがしばし流れ……ずっと頭を下げ続けていたリンだったが唯一見えるブーツがぴくりとも動かないことに焦り始める。
(こ、こういうときはどうしたらいいの?)
メイドとして働いてきたリンは当然今までもいろんな失敗をしてきた。当然怒られ、怒鳴られ、ときには身分の上の人には馬鹿にされたこともある。だけど、こんなふうに無言のまま、何も言わないことは初めてで…それどころか相手から何かアクションがくる気配も全くなく…
(ほ、本当は駄目だけど!相手が何か言うことを待ってなきゃいけないけど…!)
自分に責任があるのはわかっているが、マインとの約束のこともある。後でどんな罰がくるかわからないが、リンは意を決して相手にもう一度声をかけることにした。
「あ、あの…」
「どこかの間抜けなスパイか騎士団の新しい下働きでもないようだな」
「え?」
思わず顔を挙げたリンの目に入って来たのは、背が高い、騎士団の服を少し着崩した青年だった。
彼を一言でいえば、男らしい、女性にもちやほやされそうな見目の良い男性だった。
細身ではあるものの、きちんと剣をふるうための筋肉がついた体。リンが小柄なせいでそう思うのか、彼の手足はとても長く感じられ、リンの頭部分に彼の胸が届くかどうかぐらい身長が高い。首筋にかかる少し長い黒い髪、鼻筋もすっと通っていて、顔立ちも悪くない。いや、それどころか男前と言っていい。仲間のメイドたちが見れば、きゃあきゃあ喜びそうではあったが、彼がリンを見る青い瞳は限りなく冷たい。
というより、完全に不審者扱いだ。
「あ、あの私は今日、騎士団にお手伝いにいくことになっていて…」
「は?手伝い?ぐるぐると同じところを回っていた、どんくさい奴が手伝い?何の冗談だそれは」
「どん……じょ、冗談ではありません、本当に…」
むっとしたものの、失態をしたのは自分だとリンは言い聞かせて説明しようとするのだが、相手はこちらの言葉など聞く気がないらしい。
「お前のようなちびができる仕事など、騎士団には何もない。さっさと研修先に戻ることだな」
帰り道はあっちだと指をさし、青年はさっさと廊下の先へと消えていく。後に残されたリンはぽかんと口を開いたままそれを見送っていたが…
(…、…、な、なにあれーーーーー!!!)
ちび!?どんくさい!?し、しかも私をここに努めたばかりの研修中呼ばわり!?な、なんてやつなの!?そりゃあ、迷子になった私が悪いわよ!?でもでもでも、こちらの話をひとっつも聞かずに、決めつけるあいつっていったいなんなのーーーー!!!
ここが騎士団の廊下でなければ、怒鳴り返したかったが、刷り込まれた王宮メイドとしての心得がそれを許さなかった。ぎりぎりとスカートを握りしめて、青年が消えた先を睨み付けるも、もちろん相手には何のダメージもない。
(くやしい、くやしいーーーー)
「あ、リン!ここにいたの……???」
食堂にいなかったリンをようやく探し当てたマインだったが、リンの怒りに震える真っ赤な顔をみて首を傾げる。顔がいいからって…足が長いからって…背が高いからって…ぶつぶつと呟く同僚を少し怖く感じたマインだった。
リンはもう三度目になる、廊下に飾られた青と白のツボをみて深い溜息をついた。仕事が終わる時間に迎えに来てくれることになっていたのだが、予想以上に早く掃除を終えることができたので、早ければ早いほど喜ばれるだろう、そんな安易な考えで一人騎士団へと向かおうとしたのが運のつきだった。
昨日案内されたときはそれほど難しいとは思わなかったのだ。
騎士団のある場所は、リンの普段の行動範囲からはかなり外れた場所にある。
一応、王宮と言われる場所の中にはあるのだが、王族や客人たちがいる部屋からは離れた一角にあるため、そこに行きなれてないリンからすれば未知の場所だった。昨日、マインについていったときのように、待ち合わせの食堂から彼女の歩いた道をたどっていったはずなのだが、どこかで曲がる場所でも間違えたのか、騎士団へとつく気配がいまだにない。
(これじゃあ、約束の時間に遅れちゃう!)
それどころか、迷子になってしまうというかなり迷惑な状況に陥ってしまうと、リンは少し焦り始めた。人がいれば聞くこともできるのだが、そういうときに限って人影すらなく、リンの足は次第に小走りになってきた。
「もう、いったいここはどこなのよ!もう、いい加減だれかいてよ!!」
これじゃあ、帰るのもあやしくなってきた。そう思ったとたん、リンの不安は一気に膨れ上がる。小言の多いメイド長でもなんでもいいから自分を助けて欲しい!見知らぬ場所で迷ってしまった不安と自分の不甲斐なさに、じわりと浮かんだ涙を振り払い、リンが次の角を曲がったときだった。
「きゃぁ!!」
壁にぶつかったような衝撃で、リンは吹っ飛ばされた。
派手にしりもちをついたが、同じぐらい痛いのは顔面だった。
(な、なに!?私、ちゃんと廊下を曲がらなかったの!?)
まるで火花がちったかのように視界がバチバチする。それどころかお尻も痛いし、リンはいったい何が起こったのかわからなかった。
パニックになったリンの耳に、かつんと小さな音がした。
ようやく戻ってきた視界が、何か長いもの……ブーツを見つける。
(ブーツ…なんでこんなところにブーツが…)
つられるように上げた視線には、それを履いている足があり、服が見え、そして顔が見えた。
当たり前だが、人がいた。
「え……」
いまいち状況がつかめないまま、リンは無言で自分を見下ろす人物をひりひり痛む鼻を押さえながら見上げ続けた。だが、呆けられていたのは一瞬。王宮メイドという職業柄…というより相手から放たれた威圧感によってリンは我に返るはめとなった。
リンは慌てて立ち上がり、スカートをぴしっとさせると頭を下げた。
「申し訳ございません、お怪我はなかったでしょうか」
これは明らかにリンの大失態だった。
王宮メイドは王宮を影ながら支える存在。当たり前のように廊下を綺麗にし、部屋を整え、誰が見ても恥ずかしくない王宮を磨き上げる。誰の目に留まらなくとも、声をかけられなくても、この国の王宮を密かに静かに支える存在なのだと、そうメイド長に教わり続けていた。だから何があっても先ほどのリンのように、廊下を走り回り、誰かにぶつかるなどどいうことはしてはあってはならないことだった。
(あとでメイド長に大目玉だな…こ、こわいよー)
頭を下げ続けるリンが内心そう思っていたが……いつまでたっても相手から、何も返ってこない。叱咤も批難も何もない無言のときがしばし流れ……ずっと頭を下げ続けていたリンだったが唯一見えるブーツがぴくりとも動かないことに焦り始める。
(こ、こういうときはどうしたらいいの?)
メイドとして働いてきたリンは当然今までもいろんな失敗をしてきた。当然怒られ、怒鳴られ、ときには身分の上の人には馬鹿にされたこともある。だけど、こんなふうに無言のまま、何も言わないことは初めてで…それどころか相手から何かアクションがくる気配も全くなく…
(ほ、本当は駄目だけど!相手が何か言うことを待ってなきゃいけないけど…!)
自分に責任があるのはわかっているが、マインとの約束のこともある。後でどんな罰がくるかわからないが、リンは意を決して相手にもう一度声をかけることにした。
「あ、あの…」
「どこかの間抜けなスパイか騎士団の新しい下働きでもないようだな」
「え?」
思わず顔を挙げたリンの目に入って来たのは、背が高い、騎士団の服を少し着崩した青年だった。
彼を一言でいえば、男らしい、女性にもちやほやされそうな見目の良い男性だった。
細身ではあるものの、きちんと剣をふるうための筋肉がついた体。リンが小柄なせいでそう思うのか、彼の手足はとても長く感じられ、リンの頭部分に彼の胸が届くかどうかぐらい身長が高い。首筋にかかる少し長い黒い髪、鼻筋もすっと通っていて、顔立ちも悪くない。いや、それどころか男前と言っていい。仲間のメイドたちが見れば、きゃあきゃあ喜びそうではあったが、彼がリンを見る青い瞳は限りなく冷たい。
というより、完全に不審者扱いだ。
「あ、あの私は今日、騎士団にお手伝いにいくことになっていて…」
「は?手伝い?ぐるぐると同じところを回っていた、どんくさい奴が手伝い?何の冗談だそれは」
「どん……じょ、冗談ではありません、本当に…」
むっとしたものの、失態をしたのは自分だとリンは言い聞かせて説明しようとするのだが、相手はこちらの言葉など聞く気がないらしい。
「お前のようなちびができる仕事など、騎士団には何もない。さっさと研修先に戻ることだな」
帰り道はあっちだと指をさし、青年はさっさと廊下の先へと消えていく。後に残されたリンはぽかんと口を開いたままそれを見送っていたが…
(…、…、な、なにあれーーーーー!!!)
ちび!?どんくさい!?し、しかも私をここに努めたばかりの研修中呼ばわり!?な、なんてやつなの!?そりゃあ、迷子になった私が悪いわよ!?でもでもでも、こちらの話をひとっつも聞かずに、決めつけるあいつっていったいなんなのーーーー!!!
ここが騎士団の廊下でなければ、怒鳴り返したかったが、刷り込まれた王宮メイドとしての心得がそれを許さなかった。ぎりぎりとスカートを握りしめて、青年が消えた先を睨み付けるも、もちろん相手には何のダメージもない。
(くやしい、くやしいーーーー)
「あ、リン!ここにいたの……???」
食堂にいなかったリンをようやく探し当てたマインだったが、リンの怒りに震える真っ赤な顔をみて首を傾げる。顔がいいからって…足が長いからって…背が高いからって…ぶつぶつと呟く同僚を少し怖く感じたマインだった。
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