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後日談
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そんなゴージャスなベッドルームに似合いの徒花を見下ろしながら、史郎は、自分の身につけている全ての衣服を次々に脱ぎ捨て床に放り投げる。
ベッドに身を横たえながら、聖はその様子を呆れたように見ていた。
「……あんたは、相変わらず強引だな。もっと風情を楽しむとかないのか?」
「そんな事をしているヒマはねぇ。グズグズしていたら逃げられるからな」
「逃げる?」
「ちょっと目を離したら、すぐにあちこちフラフラしやがる。まったく、浮気性な恋人を持つと苦労するぜ」
「は? 誰が恋人だよ」
聖は鼻で嗤うと、ツンとそっぽを向いた。
史郎はくつくつと笑い、一気に自身の下着を脱ぎ捨てる。
そこに現れた男根は、既に雄々しく天を突いていた。
「っ!」
ギョッとして、聖はベッドの上を後ずさる。
「おいおい、何だよそりゃ」
「何がだ?」
「まだこの状態で、何でもうおっ立ててんだよ? 有り得ねぇだろう」
史郎は五十路だ。もう二十歳の頃のように若くはない。
それなのに、こんな反応をしているのが信じられない。
聖の疑問に、史郎はニヤリと笑い返す。
「そりゃあ、オレが四六時中お前の事を抱きたいと思っているからだろうよ」
「……」
熱烈な愛のセリフを、平然と言う。
聖は二の句が継げぬ様子で、頬を赤らめた。
そんな聖に覆いかぶさると、史郎はその耳元で囁く。
「オレは昔より、ずっと優しくてイイ男になったんじゃないのか?」
「……でも、お前は極道だ」
史郎は聖の為に、極道から足を洗うような事は絶対にない。青菱会の組長として、これからも生きて行くだろう。
それを知っているから、聖は踏み出せないのだ。
ベッドに身を横たえながら、聖はその様子を呆れたように見ていた。
「……あんたは、相変わらず強引だな。もっと風情を楽しむとかないのか?」
「そんな事をしているヒマはねぇ。グズグズしていたら逃げられるからな」
「逃げる?」
「ちょっと目を離したら、すぐにあちこちフラフラしやがる。まったく、浮気性な恋人を持つと苦労するぜ」
「は? 誰が恋人だよ」
聖は鼻で嗤うと、ツンとそっぽを向いた。
史郎はくつくつと笑い、一気に自身の下着を脱ぎ捨てる。
そこに現れた男根は、既に雄々しく天を突いていた。
「っ!」
ギョッとして、聖はベッドの上を後ずさる。
「おいおい、何だよそりゃ」
「何がだ?」
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それなのに、こんな反応をしているのが信じられない。
聖の疑問に、史郎はニヤリと笑い返す。
「そりゃあ、オレが四六時中お前の事を抱きたいと思っているからだろうよ」
「……」
熱烈な愛のセリフを、平然と言う。
聖は二の句が継げぬ様子で、頬を赤らめた。
そんな聖に覆いかぶさると、史郎はその耳元で囁く。
「オレは昔より、ずっと優しくてイイ男になったんじゃないのか?」
「……でも、お前は極道だ」
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それを知っているから、聖は踏み出せないのだ。
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