【R18】悪役令嬢と囚われの少年暗殺者

とけみゆい

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少年暗殺者の受難

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 大理石の床の上に、惚けた顔で少年が全裸で転がされている。
 力なく、人形のように。
 初めて女を味合わされた。それは意識が遠のくほどの衝撃であったのだ。
 二度と、記憶から消えることのないほどに刻み込まれるほどの喪失であったろう。

「さあ、起きなさい」

 エリンの顔に、桶で水が浴びせさせられる。

「――うあっ!?」

 目を覚ます、まだ焦点が合っていない。

「大丈夫なのですか、エリンは……」
「ご心配なく、まだまだ元気のようですよ」

 褐色の肌の執事が指摘する。
 いきり立ったエリンの股間のものは、まったく萎えてはいない。
 あれだけの量を吐き出しながら、なおも求めているのだ。

「ああ……」

 性交セックスというものを、フリージアが実際に見るのは初めてであった。
 あんなものが膣内に出入りするというのは、スムーズに信じられないことではあった。
 恐れもあった、自分の中を抉られるのだから。
 だが、あれで突かれたらどんな感じになるのだろうか?
 目を離すことができず、うっとりと魅入ってしまったのも、事実である。
 おかげで、体の奥がずっと熱くて仕方がない。それは酒に酔っただけではない。

「しかし、それでもまだ命じた者の名を言う気はないようです。もっと手懐けてしまいますか」
「あの子が、懐くのですか」
「やり方次第です。お嬢様が望むのであれば、向こうから欲して従うようにできます」

 エリンが自分を求めて従うようになる。
 あの反抗的で、殺意まで込めてこちらを睨んでくる少年が。

「ためしに、お嬢様の身体を洗わせてみましょうか。メイド長が洗ったように」
「わたしを、あんなふうにですか?」

 目がくらむほど、フリージアは期待してしまう。
 自分の身体を密着させ、あのように洗わせる。
 どれほど気持ちがよいのだろうか。しなやかな身体が肉体に絡む。

「わかりました。私の身体を洗うよう命じます」
「メイド長、お任せしますよ」
「……はい、お嬢様のお望みとあらば」

 執事は、浴室から退室した。
 メイド長は、エリンに例の貞操帯をつけさせると、今度は少年の口に馬銜はみを噛ませた。

「ふぐっ……!?」

 一応の安全対策である。
 フリージアの身体を洗わせている最中に噛まれては一大事だ。

「いいかい? 私がお前を洗ってやったように、お嬢様を洗って差し上げるのだよ」
「ふぐ、ふぐぅっ……!?」

 抗弁して言えるようだが、言葉にすらならない。

「では、お嬢様。どうぞ」
「はい……」

 フリージアは下着姿になる。
 白いブラとフリルのパンティにガーダーベルトのストッキングだ。
 上気した肌に、たわわに実る双丘。乗馬を趣味としており、腰つきも引き締まっている。
 ウェーブのかかった豪奢な金髪とその裸身のコントラストに、メイドたちも思わずため息をつくほどだ。

「では、そちらに寝そべってくださいませ」

 浴室用のマットまで用意されている。
 フリージアは、そこに仰向けに寝そべった。
 そうしている間にも、芯から濡れて染みを大きくしていく。

(ああ、早く……!)

 想像以上に欲していた。
 あんなことをしてもらえるだなんて。

「光栄に思いなさい。あんなにお美しい方はそうはいないのだからね」

 メイド長が泡立てた石鹸の泡をまとわせ、エリンを連れてくる。
 朦朧としているエリンは、為すがままの状態だ。

「ふっ、うぐぅ……!」

 メイド長に押し出されるようにあてがわれ得たエリンを、フリージアはみずから抱き寄せるようにした。
 そして肌を密着させる。高鳴る鼓動が伝わってしまいそうだ。

「あっ……」
「うむうっ!」

 ぬるりと、フリージアの柔肌に、泡まみれのエリンの肌が絡み合う。
 エリンがもがくようにするたび、くすぐったいようなしびれのある感覚がある。

「ちゃんと身体を使うんだよ。誠心誠意、お嬢様のために」

 メイド長が、さらに後ろから覆いかぶさり、導くように動く。
 合わせて、エリンも動く。その胸板が、フリージアの乳房を押し潰した。
 潰れた胸が、はみ出るように弾んだ。

「ああ……」

 強精剤の影響で、エリンは欲望を吐き出そうと本能で求めてしまっている。
 異性の肌の感触を欲し、意に反して興奮し、体を擦り付けてくる。
 
「んっ……!」

 びくりと、フリージアの身体が反応した。
 股と股が擦れあって、感じてしまった。
 貞操帯の中のものの硬さも、ごりごりと押し付けてくるのがわかる。
 かわいい、自分の肉体に目がくらんで快楽に惚けている少年が。

「ふぐぅ! んんん……!」

 エリンも感じたのか、身体が仰け反っている。
 フリージアも、自分から体を擦り合わせる。

「んんっ、ああ、エリン……」

 興奮が抑えきれない。
 メイド長がやったように、フリージアも盛り上がったものに押し付けて腰を動かした。
 下着の布越しに、ごりごりと硬いものが敏感な部分を刺激する。

「ふぐ、んん、んんん……!」
「んふ、あっ、その調子です」

 さっきまでメイド長から与えられていた、柔らかく熱い部分。
 フリージアのそこに、こじ入れたい欲望が滾っている。
 エリンが上で、正常位の体位だ。泡と粘液にまみれながら、疑似性交の要領で腰を振る。
 あれだけ放ったのに、また発射したくなるほどに腰の後ろからこみ上げている。

「ほら、腰だけ振ってないで全身で洗いなさい、こんなふうに」

 メイド長が、胸を押し付けてエリンを踊らせた。
 気持ちよくて気持ちよくて、エリンも呻きを上げる。
 フリージアも、我を忘れて積極的に身体を絡ませる。
 自分の肌の感触を求めて、切なげなエリンがたまらなかった。
 あんなに敵意を剥き出しにした少年暗殺者が、身体を洗うよう奉仕を強いられ、性感に震えているのだ。
 
「もっと、もっと動いて! ……ん、あっ!」
「んんんんっ!」

 激しく動いたエリンは、フリージアの刺激によって熱いものを放った。
 フリージアもまた、激しく動くエリンのおかげで軽く達してしまった。
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