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8話
女性である千沙季と結婚すると、
僕は夫となり、
世間からは男として扱われる、
それはXジェンダーの僕にとっては辛いものだ、
でも千沙季と一緒にいられるのなら、耐えられる、
千沙季のためなら、僕は男になれる、
それぐらい千沙季の事が好きだった。
そして僕は、28のある日
千沙季にプロポーズをした。
…しかし
「……ありがとう、私もひかりとこれからもずっといたい、
でも、結婚は…できない、
私、夫婦っていう1つの型にはまるのが嫌なの…、
ほら、最近事実婚とかもあるし、籍入れなくても一緒にいられるよ」
千沙季は僕のプロポーズを断った。
千沙季の言う通り、籍を入れなくても一緒に入られるが、
僕はどうしても結婚したかった。
僕が千沙季と結婚したい理由はいくつかある、
1つは
僕自身、Xジェンダーという性別が宙ぶらりんな状態だ、
だからこれ以上、宙ぶらりんな状況を増やしたくなかった、
1つは
この先お互い老いていく事を考えたら
籍を入れて、法的に家族と認めてもらえた方が
いざという時困らないと思ったから、
1つは
入籍して、
千沙季と家族になって、
千沙季とずっと一緒にいられる、という確信が欲しかったから。
その他にも、親孝行として花婿姿を親に見せたい、
とか子供が欲しい、とか様々な理由があったが、
一旦それは飲みこみ、
結婚の話は保留にすることにした。
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