浮気されるのを死ぬほど恐れていた私が浮気してしまいました。

はに

文字の大きさ
20 / 75
第4章 後輩君への想い

18話

しおりを挟む




10分で着く倉庫に
約2倍の時間をかけて到着した、



段ボールを片付けようとしたけど

この箱多分棚の上の段なんだよなぁ…


さすがに今は持ち上げられない…
ほんとに無理
無理すぎる


ごめん彼氏君



床に置くわ。





怒られる覚悟で段ボールを床に置いて
廊下へ出た





悪化してきたお腹の痛みに負けて
ベンチに腰かけた







もー無理だ…
休憩しよう…




遅いって怒られるかな…
また不摂生な生活がどうのこうのって説教されるかな…




今日仕事が終わったらきっと呼び出されて喧嘩だぞ……



今のうちに納得してもらえる返しを考えとかないと…


でも男性に生理は無いし
理解するのは難しいよね


私だって生理痛が全く無かった学生の頃は
痛い痛いと言ってる友達を見て
そんなに??って思ってた

同性でも理解が難しいのに
男性にわかってもらえるわけがない…。














「大丈夫?」









考え込んで俯いていると
上から声が聞こえた。




何かと思って上を見ると

上司に頼まれてホームセンターに買い出しに行っていた後輩君がいた。





「…あ…買い出しから戻ってきたんだ…
おかえり」





お腹が痛いことを悟られたくなくて

ちょっと休憩してただけですけど?
みたいな顔をしておかえりと行った。





そんな私の顔を見て、暫く黙る後輩君。














「………ぶっちゃけ今体調悪いでしょ」


「えっ…………」


「朝から思ってたんすけど顔色が全然違う、演技下手っすね」







自分では分からなかったけど
私は朝から顔色が悪かったらしい。






気づいてくれる人がいた…!
という嬉しさと






彼氏でもない後輩君でも気づけるのに
どうして彼氏君は気づかないのか…
という怒りが同時に出てきた。







「熱でもあるんですか?」

「いや…そういうのじゃなくて…
………その…お腹が痛い……」





男の人にお腹が痛いって言うのは
なんとなく恥ずかしかったけど

何故かスッと言えてしまった。




私の"お腹が痛い"という言葉を聞いて
暫く何か考えている後輩君。







「………んー……
なんとなく察したけど
僕は男なのでよく分からないし、敢えて何も言いません、
でもなんか手伝うことあったら言ってくださいね」





"なんとなく察した"
"男なのでよくわからない"




この2つのワードで生理痛だと察してくれた事は分かった。



生理痛の時はなにもしないでほっといて欲しい私にとっては

後輩君の敢えて何も言いませんという対応が一番嬉しかった



彼氏君は
デートと生理が被ったとき
機嫌がよかったら

背中さすってあげる、
一緒に横になってあげる
温かい飲み物入れてあげる

とか言ってくれるんだけど

ピークの時は
いや、まじ今そういうのいらないから
1人で寝かせてお願い

と思っていた。





この後、思いきって
後輩君に

「倉庫に床に起きっぱなしにしてる段ボールがあるから上に上げてほしい」

とお願いしたら


「了解でーす!
パイセンもゆっくり戻ってきてくださいね!」



と、颯爽と消えていった。






嬉しかった



気づいてくれたのが。










どうしよう…









どうしよう私








何かおかしい








なにこれ









なんでこんなに心がむずむず、ざわざわするの。







しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

一夏の性体験

風のように
恋愛
性に興味を持ち始めた頃に訪れた憧れの年上の女性との一夜の経験

極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です

朝陽七彩
恋愛
 私は。 「夕鶴、こっちにおいで」  現役の高校生だけど。 「ずっと夕鶴とこうしていたい」  担任の先生と。 「夕鶴を誰にも渡したくない」  付き合っています。  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  神城夕鶴(かみしろ ゆづる)  軽音楽部の絶対的エース  飛鷹隼理(ひだか しゅんり)  アイドル的存在の超イケメン先生  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  彼の名前は飛鷹隼理くん。  隼理くんは。 「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」  そう言って……。 「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」  そして隼理くんは……。  ……‼  しゅっ……隼理くん……っ。  そんなことをされたら……。  隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。  ……だけど……。  え……。  誰……?  誰なの……?  その人はいったい誰なの、隼理くん。  ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。  その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。  でも。  でも訊けない。  隼理くんに直接訊くことなんて。  私にはできない。  私は。  私は、これから先、一体どうすればいいの……?

身体の繋がりしかない関係

詩織
恋愛
会社の飲み会の帰り、たまたま同じ帰りが方向だった3つ年下の後輩。 その後勢いで身体の関係になった。

処理中です...