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Boy meets girl…? 2

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「先生コンビは忙しそうだけど。プライベートはどうよ?」
今日も暑いよね、ぐらいの気軽さで口に出しただけだったんだけど。澄麗ちゃんの表情が止まった。何かあったな。絶対吐かせよ。

え、ちょっと。碧の目が泳いでるってどういうこと?
「2人とも、何?何か、あったよね…?」
「うんうん、あったよねぇ?」
「英ちゃんだって、例の彼とその後どうなの?」
あれれ。英ちゃんまで目が泳いでるんだけど。私と一緒になってニヤニヤ追及してる場合じゃないじゃん。これはもう、全員追及すること決定だな。

「そ、そういう梨愛ちゃんだって…どうなの?」
目は泳ぎつつ、割り箸の袋で器用に箸置きを作る澄麗ちゃん。その折り方は初めて見たな。教えてもらわなきゃ。
「えっと…みんなに言う程のことは…」
「ゼロでは無いってことだね?」
さっきまで死にかけてた顔してた澄麗ちゃんが復活してる。ああそうか、もうジョッキの中のビールが無くなりそう。ペース速いなもう。

「これはもう、順番に言うこと決定?」
碧がもう焼酎注文してる!早くないか?焼酎飲まないと語れない内容なの?

「誰から言う?」
澄麗ちゃんは梅酒なのね。…ってロックか。やっぱりペース速いな。

「じゃあ澄麗から白状しとく?」
「白状って…」
「気付いてないのってほんと本人達だけだよね。澄麗、両思いの空気、ダダ漏れてるの気付いてる?」
「えっ…」
「九条先生と澄麗、最近しょっちゅう2人の世界になってて、稲垣先生が話に入れてないけど気付いてる?」
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