こころのみちしるべ

110108

文字の大きさ
101 / 102
ルクレティウス編

099.『はじまり』1

しおりを挟む
 返答に窮したオルフェはレオナの言葉を反芻することしかできなかった。
「ツキミ…なんだい? それは…」
 しかしレオナはそれを潮に急にわんわんと泣き始めた。それ以上の会話はできそうになかった。オルフェはいつにない取り乱し方をする彼女に戸惑ったが、とにかく彼女が落ち着くまで彼女の肩を抱き続けることしかできなかった。結局彼女は三十分くらいするといつもの落ち着きをすっかり取り戻し、その後オルフェが作った砂糖で煮詰めた林檎をたくさん食べてお腹がいっぱいになると嘘のようにソファで気持ち良さそうに眠った。ひとまず安心したオルフェだが、彼はまだレオナが突如あげた悲鳴の余韻の中にいた。



 初めにそれに気付いたのはルナだった。
 彼女は昼前にルクレティウスで長く逗留している宿を出た。彼女はいつもの角で楽団と落ち合うと踊りをするために市場へと向けて歩を進めた。空はよく晴れ、冬なのに暖かかった。風が時折吹き彼女の衣装の煌びやかな飾りを軽く弄んだ。彼女はムーングロウじゅうを旅して踊りを披露していたが、とりわけルクレティウスの市場は活気にあふれ客の反応が良く、彼女のお気に入りの場所の一つだった。楽団の面々もルナもみな今日の演奏を楽しみに表情明るく軽快な足取りで通りを歩いていた。ヒールの高い彼女の靴は綺麗に舗装された石畳の上で小気味よく音を刻んだ。
 その一座の中でルナだけが唐突に足を止めた。楽団のうちの一人がそれに気付いて振り返るとルナは呆然とした目を虚空へ投げていた。
「どうなさいました、ルナさん」
 他の楽団員もその声で足を止めて振り返った。
 ルナの思考は一瞬にして暗転していた。彼女は奈落の蓋が開くのを感じ取っていた。人を、世界を飲み込む果てしなく巨大で底なしの奈落。その漠とした感覚はしかし確かめれば確かめるほど疑う余地をなくした。彼女はかぶりを振った。
「そんな…嘘…」
 彼女の額には脂汗が浮かび、息は荒くなり、その表情には悲痛の皺が刻まれた。楽団員がルナの体調を気遣う声を掛けた。
「ルナさん…?」
 それで我に返ったルナは楽団員に視線を向けた。
「ごめんなさい!」
 その一言だけを言い置くと彼女は慌てて踵を返して走り出した。
「ルナさん!」
 呼び止める楽団員の声は虚しく響いた。彼女は顔を悲しみに歪ませ祈るような気持ちで街道を走った。
(そんな…また始まってしまうなんて…!)
 彼女は四年前にフラマリオンで起きたオーガの出現とその破壊を思い出していた。
(あの災厄が…あの地獄が…)
 彼女は大きな十字路まで来ると辺りを見渡した。すると東の方から馬車が来るのが見えた。彼女はそれに向けて必死に手を振った。
「お願い…!」
 奇しくも空車だったそれを駆る御者はルナに気付き馬を停めた。ルナはキャビンに乗り込むと「西門までお願いします!」と御者に伝えた。御者は「はい」とだけ返事をすると馬車を西門へと走らせ始めた。
 息を切らせ汗をかいていたルナは希望にすがるように祈った。
(お願い、嘘であって…)
 そんなルナの苦悶をよそに馬車は朝の日差しに穏やかに照らされた街並みを軽快に西門へと走った。



 次にそれに気付いたのはゲレーロだった。
 彼はその日ルクレティウスの西門の物見櫓の守衛を務めていた。彼は退屈そうに座ってぼんやりと空を眺めていた。
 彼にとってはこの二か月は激動そのものだった。彼は間違いなく二か月前まではこのムーングロウでもっとも自由に己の欲望を満たしている人間の一人だった。ルクレティウス本国の目が届かないことを良いことに、フラマリオンの食、酒、女の上澄みの最初の一口を好きな時に好きなだけすすることができた。
 そんな日々がある日、アーケルシアの特殊部隊がフラマリオンを強襲したことによって突如として終わった。部隊は少数精鋭、見事な手際でフラマリオン駐留軍の要衝を制圧し、たった一日で圧倒的に数で勝る駐留軍を無力化してしまった。聞くところによると彼らはもともとアーケルシア正規軍に属さないメンバーを中心に構成されていたらしい。この大地に名を轟かせ、一時はこの大地の覇権をほとんど掌中に収めた正規のアーケルシア軍ならまだしも、それがすっかり衰退した時世のチンピラ連中なんぞにあっさり自由と利権を奪われたとあって、それはこの上なく業腹な出来事だった。
 見事な手際によりフラマリオンを奪還したアーケルシアだが、その後は六大騎士への強襲作戦とアーケルシア全軍突撃によるルクレティウス襲撃作戦に失敗し、フラマリオンを奪還され、アーケルシア本国の一部の自治権まで失った。混乱の中でゲレーロは再びフラマリオン駐留軍総督の座を与えられた。
 しかしゲレーロの幸福の日々は戻ってはこなかった。フラマリオンと駐留軍は混乱し、人手も物資も不足した。食糧も酒も女も満足に調達できなかった。日によってはゲレーロでさえ見張りや巡回をさせられた。彼の心に日に日に不満が鬱積した。
 そこで彼は思いついた。兵士であることを良いことに犯罪を取り締まる名目で秘密裏に市民を弄ぶことを。役場の受付の女や金貸しに声を掛け、容姿端麗な女に関する情報を集めさせた。その女に罪を着せ、連行し、好き放題に弄ぶのである。駐留軍発足当初からゲレーロに仕えてきた口の固い数名の兵士たちがそれを支えた。無論彼らにもエサはくれてやった。
 しかし戦争が終わったばかりで本国の目もあり、また多くの女を囲う余裕が人的にも資金的にもないため、連行できたのは知人も少なく金もなく、職にあぶれたワケありのわずかな女ばかりだった。結果、女の中には狭い空間から出ることを禁じられ兵士の相手をしなくてはならないという条件を付けられながらも寝食を保証されたことをあまり悲観しない者、さらには積極的に歓迎する者さえあった。ゲレーロの嗜虐趣味は満たされなかった。戦乱とはこれほど人の価値観を狂わせるものなのかとゲレーロでさえ思い知らされたほどであった。
 しかもそんな彼のささやかな楽しみも数日で終わってしまった。きっかけは役場の女が謎の五人組に関する情報を伝えてきたことである。男四人、女一人の若者たち。どこに行けば良いか知りたいなどという不可解な目的で役場を訪れた。そのうちの女は綺麗な赤く長く美しい髪と碧の瞳をもち、肌は白く、容姿端麗。部下に連行させると男たちが不服を述べたので叩きのめした。するとそこへあの忌まわしい男が現れた。スレッダである。彼は若者たちの解放を命じただけでなく、フラマリオン駐留軍解任までをも言い渡してきた。解任されたゲレーロはさらに訓練兵にまで降格。ルクレティウスの守衛と騎士団庁舎の雑務を兼任することになった。
 ある日教練所で訓練を受けているとジンにより一人の新兵とのデュエルを命じられた。よく覚えていない相手だったが、そいつは自分に対して強烈な恨みを向けてきた。総督としての甘美で怠惰な生活が長かったとはいえ、実力社会のルクレティウス軍で駐留軍総督の地位を勝ち取った腕は伊達ではなく、さすがに新兵に後れをとる自分ではないというところを見せつけた。新兵は完膚なきまでに叩きのめした。ちなみにその新兵は翌週にはジンともデュエルをし、叩きのめされたということだ。
 しかしそれで終わりではなかった。その新兵とのデュエルを再びその翌週に命じられた。新兵は別人のように強くなっていた。油断していたのは事実だが、それを言い訳にできないほど相手は真っ向からゲレーロに挑み、足に白い靄のような光を放ちとてつもない速力を見せ、結果ゲレーロを敗北させた。完敗だった。さらに魔女討伐作戦の部隊に加えられた彼はそこでジンとの戦闘を強いられた。一時は優勢に立ったその戦いもジンの老獪さの前に敗北に終わった。
 ゲレーロは空を仰ぎ見た。彼は今振り返ったこの二か月間の出来事を総括しようと試みた。しかしそこにはまったく何の一貫性も共通項もなかった。
 ならばと彼はフラマリオンをアーケルシアから奪った四年前から今に至るすべてを総括しようと試みた。しかし結果はまったく変わらなかった。空を見れば雲はちぎれ、日光はその隙間から淡くこぼれ、そこには何の規則性もなかった。この四年間をたとえるならまさにこの空だとゲレーロはぼんやりと思った。
 そのときゲレーロはふと何かに気付いた。それはほんの一抹の薄い違和感だった。平時のゲレーロなら捨て置くほどの小さな違和感だったが、しかしそちらに目をやらずにはいられない何かがそこにはあった。
 ふと西を見たゲレーロが視界にとらえたのは異形の数々だった。ぼんやり思索にふけっていた彼はにわかに目を見開いた。彼が視界にとらえていたのは灰色の肌に牙に角をもち人間に倍する巨体をもつ怪物の群だった。それは教本で見た神話のオーガの姿そのものだった。数は百、いや二百はあろうか。真っ直ぐにルクレティウスへと迫って来る。
 このときゲレーロの心は綺麗に二分されていた。一つは目の前の光景がオーガの大群によるルクレティウスへの進行だという確信。もう一つは神話の昔に地上から去ったといわれるオーガがこんな場所に突如現れるはずがないという目の前の現実を必死に否定する感情。四年前のフラマリオンに現れたといわれるオーガもゲレーロはその存在を信じてさえいないほどであり、オーガとはオーガを見たことのない者にとってそれほど現実味をもたない存在だった。
 目を凝らすとその様相は次第に克明になった。刃をつくる技術をもたないためか、彼らの多くは木や金属でできた巨大な棒状の武器を持った。中には武器を持たない者もあった。先頭を歩く十体ほどは他のオーガと異なる見た目をしていた。龍のような者もあれば鳥のような者もある。人に近い姿をした者もあった。彼らの表情もまた様々だった。喜悦、狂気、怒気、殺気。そのすべてが凶兆を示していた。
 その距離はすでに一キロを切っていた。ゲレーロは慌てて頭上の紐を何度も振り、鐘を鳴らした。そうしながらなぜかゲレーロは再びあの耽美と陶酔の日々を思い起こしていた。しかしそれが平時思い出させるはずの快楽の味はうまく思い出せなかった。さらに彼はなぜか次にその日々のあとに訪れた失墜と敗北の二か月を思い起こした。しかしそれを遥かに上回るほどの地獄が目の前に迫っているためか、それが平時に思い出させるはずの屈辱の味はまったく感じられなかった。
 鐘の音は十分に鳴り響いただろう。見張りとしてすべきことをした彼はそれを鳴らす手を止め、彼方より迫り来る地獄のような光景を眺めながら恐怖に顔を歪めうわ言のように呟いた。
「終わりだ…。全部、何もかも…。ルクレティウスも、フラマリオンも、ムーングロウも…全部…人間が…終わる…」



 今まさにルクレティウスに迫りつつあるオーガの大群は二百体から成っていた。数でいえばほぼ全軍となる九千の騎馬で突撃をしたアーケルシア軍の方が多いが、迫力でいえばオーガの軍勢の方がそれを遥かに凌いでいた。牙と角を生やし、灰色の分厚そうな肌をし、隆々とした筋肉をもち、人間に倍する大きさをもつ彼らの異形の一つ一つが万軍に値する脅威を呈していた。彼らの行軍は砂埃を派手に撒き上げ、地鳴りを起こし、その途上にある草木や畑や家屋のすべてを平らに均した。その恐るべき様相を前にカラスも農夫も家畜も逃げ惑った。
 オーガの軍勢の先頭には韋太夫の巨体があった。またその隣にはリヒトの姿があった。その他にも先ほど韋太夫の前で赤い光の中から顕現した明らかに他のオーガとは異なる外見的特徴をもつ八体の部下がリヒトと韋太夫の脇を固めて足並みをそろえルクレティウスへと迫っていた。
 角と牙をもつ赤い肌の筋肉質のオーガはこれから始まる殺戮を愉しみに腕を鳴らしていた。髑髏の面を被る黒衣のオーガはその無表情な面相でルクレティウスの城門を見据えていた。黒い獣のオーガは棘のような毛を震わせてアリクイのように舌を一度伸ばして引っ込めた。煌びやかな鳥のオーガは巨大な翼を広げて悠然と空を舞っていた。市女笠の透明な女のオーガはこれから人間を殺戮する者とは思えぬ涼し気な笑みを口元に湛えていた。黒い蜘蛛と蝙蝠の刺青をもつ小柄なオーガは邪な笑みをその顔貌に浮かべていた。龍のオーガはその長い六つの首を不規則に揺らめかせていた。白い束帯の剣士のオーガは口を真一文字に結び体から静かな闘志を充溢させていた。その中央で韋太夫は快哉を叫んだ。
「さあ、みんなを救ってやろう」
 オーガの行進を囃し立てるように彼は嘯いた。
「人間にとっての唯一の救済、それは死!」
 彼は視線をリヒトに投げた。
「そうだろ? リヒト」
 リヒトは遠いルクレティウスの城壁をぼんやりと眺めながら歩を進めていた。彼の胸中には様々な光景が去来していた。マリアを誘拐されたときに感じたケーニッヒとタルカスへの怒りと恨み。コロシアムで見た人間の狂気。シェイドが語った憎悪と絶望。ゲレーロによるフラマリオン支配の醜悪なあり様。横たわるマリアの亡骸。断頭台から見た灰色の空。彼は一度深く閉じた目を開くと呟いた。
「ああ、そうだな…」
 リヒトの眼光は鋭くなった。彼は低く重い声音で言った。
「終わらせよう。すべての哀しみを」
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

チート魔力はお金のために使うもの~守銭奴転移を果たした俺にはチートな仲間が集まるらしい~

桜桃-サクランボ-
ファンタジー
金さえあれば人生はどうにでもなる――そう信じている二十八歳の守銭奴、鏡谷知里。 交通事故で意識が朦朧とする中、目を覚ますと見知らぬ異世界で、目の前には見たことがないドラゴン。 そして、なぜか“チート魔力持ち”になっていた。 その莫大な魔力は、もともと自分が持っていた付与魔力に、封印されていた冒険者の魔力が重なってしまった結果らしい。 だが、それが不幸の始まりだった。 世界を恐怖で支配する集団――「世界を束ねる管理者」。 彼らに目をつけられてしまった知里は、巻き込まれたくないのに狙われる羽目になってしまう。 さらに、人を疑うことを知らない純粋すぎる二人と行動を共にすることになり、望んでもいないのに“冒険者”として動くことになってしまった。 金を稼ごうとすれば邪魔が入り、巻き込まれたくないのに事件に引きずられる。 面倒ごとから逃げたい守銭奴と、世界の頂点に立つ管理者。 本来交わらないはずの二つが、過去の冒険者の残した魔力によってぶつかり合う、異世界ファンタジー。 ※小説家になろう・カクヨムでも更新中 ※表紙:あニキさん ※ ※がタイトルにある話に挿絵アリ ※月、水、金、更新予定!

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる

よっしぃ
ファンタジー
2巻決定しました! 【書籍版 大ヒット御礼!オリコン18位&続刊決定!】 皆様の熱狂的な応援のおかげで、書籍版『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』が、オリコン週間ライトノベルランキング18位、そしてアルファポリス様の書店売上ランキングでトップ10入りを記録しました! 本当に、本当にありがとうございます! 皆様の応援が、最高の形で「続刊(2巻)」へと繋がりました。 市丸きすけ先生による、素晴らしい書影も必見です! 【作品紹介】 欲望に取りつかれた権力者が企んだ「スキル強奪」のための勇者召喚。 だが、その儀式に巻き込まれたのは、どこにでもいる普通のサラリーマン――白河小次郎、45歳。 彼に与えられたのは、派手な攻撃魔法ではない。 【鑑定】【いんたーねっと?】【異世界売買】【テイマー】…etc. その一つ一つが、世界の理すら書き換えかねない、規格外の「便利スキル」だった。 欲望者から逃げ切るか、それとも、サラリーマンとして培った「知識」と、チート級のスキルを武器に、反撃の狼煙を上げるか。 気のいいおっさんの、優しくて、ずる賢い、まったり異世界サバイバルが、今、始まる! 【書誌情報】 タイトル: 『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』 著者: よっしぃ イラスト: 市丸きすけ 先生 出版社: アルファポリス ご購入はこちらから: Amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/4434364235/ 楽天ブックス: https://books.rakuten.co.jp/rb/18361791/ 【作者より、感謝を込めて】 この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。 そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。 本当に、ありがとうございます。 【これまでの主な実績】 アルファポリス ファンタジー部門 1位獲得 小説家になろう 異世界転移/転移ジャンル(日間) 5位獲得 アルファポリス 第16回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞 第6回カクヨムWeb小説コンテスト 中間選考通過 復活の大カクヨムチャレンジカップ 9位入賞 ファミ通文庫大賞 一次選考通過

勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!

よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です! 僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。 つねやま  じゅんぺいと読む。 何処にでもいる普通のサラリーマン。 仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・ 突然気分が悪くなり、倒れそうになる。 周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。 何が起こったか分からないまま、気を失う。 気が付けば電車ではなく、どこかの建物。 周りにも人が倒れている。 僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。 気が付けば誰かがしゃべってる。 どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。 そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。 想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。 どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。 一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・ ですが、ここで問題が。 スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・ より良いスキルは早い者勝ち。 我も我もと群がる人々。 そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。 僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。 気が付けば2人だけになっていて・・・・ スキルも2つしか残っていない。 一つは鑑定。 もう一つは家事全般。 両方とも微妙だ・・・・ 彼女の名は才村 友郁 さいむら ゆか。 23歳。 今年社会人になりたて。 取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。

昨今の聖女は魔法なんか使わないと言うけれど

睦月はむ
恋愛
 剣と魔法の国オルランディア王国。坂下莉愛は知らぬ間に神薙として転移し、一方的にその使命を知らされた。  そこは東西南北4つの大陸からなる世界。各大陸には一人ずつ聖女がいるものの、リアが降りた東大陸だけは諸事情あって聖女がおらず、代わりに神薙がいた。  予期せぬ転移にショックを受けるリア。神薙はその職務上の理由から一妻多夫を認められており、王国は大々的にリアの夫を募集する。しかし一人だけ選ぶつもりのリアと、多くの夫を持たせたい王との思惑は初めからすれ違っていた。  リアが真実の愛を見つける異世界恋愛ファンタジー。 基本まったり時々シリアスな超長編です。複数のパースペクティブで書いています。 気に入って頂けましたら、お気に入り登録etc.で応援を頂けますと幸いです。 連載中のサイトは下記4か所です ・note(メンバー限定先読み他) ・アルファポリス ・カクヨム ・小説家になろう ※最新の更新情報などは下記のサイトで発信しています。  https://note.com/mutsukihamu ※表紙などで使われている画像は、特に記載がない場合PixAIにて作成しています

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

祝・定年退職!? 10歳からの異世界生活

空の雲
ファンタジー
中田 祐一郎(なかたゆういちろう)60歳。長年勤めた会社を退職。 最後の勤めを終え、通い慣れた電車で帰宅途中、突然の衝撃をうける。 ――気付けば、幼い子供の姿で見覚えのない森の中に…… どうすればいいのか困惑する中、冒険者バルトジャンと出会う。 顔はいかついが気のいいバルトジャンは、行き場のない子供――中田祐一郎(ユーチ)の保護を申し出る。 魔法や魔物の存在する、この世界の知識がないユーチは、迷いながらもその言葉に甘えることにした。 こうして始まったユーチの異世界生活は、愛用の腕時計から、なぜか地球の道具が取り出せたり、彼の使う魔法が他人とちょっと違っていたりと、出会った人たちを驚かせつつ、ゆっくり動き出す―― ※2月25日、書籍部分がレンタルになりました。

40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです

カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私 とうとうキレてしまいました なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが 飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした…… スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます

処理中です...