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レン
しおりを挟む楓の家から出ていった桃華は、池田誠に対して怒り狂っていた。
許さない。許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない。
池田 誠
よくも、楓を奪ったわね!!!
絶対に、あいつを地獄に突き落としてやる!!!
どうしたら池田誠に危害を加えずに、楓から遠ざけることができるか。誠の方から楓と遠ざかるように仕向ければいい。そのためには、協力者が必要だ。
そう考えた桃華が訪れたのは、ホストクラブだった。お店につくなり、近くにいた男に話しかけた。
「ねぇ、No1を呼んでくれない?」
「申し訳ございません。彼は、今、別のテーブルについていまして」
「私は、葉月グループ会長の娘よ。言うことを聞いてくれたら、高級なシャンパンを注文するわ」
「かしこまりました。すぐにお呼びします。お嬢様は、ここに座ってお待ちください」
男は、葉月グループの名前を聞いて目の色を変え、店の奥へと歩いて行った。
すぐに桃華が座るソファーの近くに、キラキラとしたイケメンが現れた。髪は茶髪で、ワックスでふんわりと盛っている。愛嬌のある目は、パッチリとしていてセンターにいるアイドルみたいだ。鼻立ちはスッとしていて、顔全体がよくできた彫刻のように美しい。
身長は、180㎝以上あり、足が長く体のバランスもいい。男は、薔薇の香りのする香水をまといながら、桃華に丁寧なお辞儀をした。
「お待たせしました、お姫様。この店のナンバーワンのレンです。こんなかわいいお姫様が、俺を指名してくれるなんて嬉しいです」
レンは、桃華の隣に座りながら、キラキラした笑顔を浮かべる。
「ねぇ、あなたにお願いがあるの」
「何でしょう。お姫様の願いだったら、何でも叶えてあげたい」
彼は、ハチミツのように甘ったるい言葉を囁いてくる。
「とある男を別れさせて、不幸にして欲しいの」
「男?」
レンは、桃華の言葉に眉をひそめた。
桃華は、バッグから池田誠と、東条楓の顔がはっきりと映っている2枚の写真を取り出した。
「ええ。私の婚約者である楓が、誠という男と付き合っているの。それをどうしても別れさせて欲しい。こっちが楓で、この男が誠よ」
「こんな平凡な男が、このイケメンと付き合っているのか」
「どうせ身体でも使ったんだわ。彼、エロい物も持ち歩いているし、すごく淫乱そうだった」
「とんでもない男だな」
「そうよ!あなたには、この誠を誘惑して楓と別れさせて、捨てて欲しいの」
「俺、ゲイじゃないからな」
レンは、軽く頭をかきながら、やんわりと断ろうとしてきた。
「成功報酬は、2000万円でどう?」
「はい、喜んで。1か月もあれば、こいつを堕としてみせる」
レンの茶色の目が、ギラリときらめいた。
「そして、誠と付き合った後は、ひどいやり方で振って欲しいの。この男が絶望するのを見たいから」
「当然だ。俺もホモじゃないし、楓から奪った後は、さっさと別れるよ」
「でも……あなたにできるかしら」
桃華は、不安そうに腕組みをしながら首をかしげる。レンは、そんな彼女の様子を見て、心配するのがバカバカしいとでもいうように笑った。
「安心しろ。そんな男くらい俺専用の肉便器にでもしてやるよ」
彼は、ベルベットのように滑らかな声で、ゲスい笑みを浮かべながら宣言する。
そして、誠の写真を、狙いを定めるように綺麗な指先でなぞった。
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