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題1章 幼少期
1話「【加護】の付与」
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わたし、アヤノ!
きょう、おとーさんに【かご】?ってものをもらった!
でも、おとーさん、なんだか、かなしいかお、してた...
なんでだろ?
わたしは、おとーさんからもらったもの、なんでもうれしい!
【かご】をもらったあと、おとーさんが
「この力は自分のために、今後できる友達のために使いなさい...」
「しかし、力に溺れてはだめだ。そのため、明日から【加護】の使い方を教える...いいね?」
っていった
どういういみかは、わからなかったけど、わたしはげんきよく
「はーい!」
とこたえた
~カルロ(おとーさん)視点~
私は辺境の町にある教会に1人で住んでいる、カルロだ。
教会に住んでいると言っているため分かるだろうが、私は神父をしている。
5年前、教会の扉の前に赤子が入っているバスケットが捨てられていた。
捨てられていた、というと語弊があるが、まぁこの際はいい。
ご丁寧にバスケットの中には、この子の性別と名前の書いてあるメモが入っていた。
名前は「アヤノ」、性別は名前からも分かるように女の子だ。
私がこの子を見つけてしまった以上、見捨てる事はできなかったので5年間育ててきた。
拾った当時は、布でぐるぐる巻きにされていたうえに、いつに産まれたかメモには書かれていなかったので、まだ産まれて間もないと判断し、その日を0歳と勝手に決めた。
赤子を育てるというのは、とても大変で、しかし充実した日々だった。
もちろん、子育てなど初めての経験なので勝手が分からず、
八百屋の「クレア」さんや、
雑貨屋の「ニーナ」さんたちに大変お世話になった。
おむつの変え方から、赤子ミルクのあげ方、
赤子への接し方、
赤子の抱え方など、
子育てをする上で必要な物や、やらなければいけないことを全て教えてくださった。
そんなこともあり、アヤノは町中のみんなから愛されていた。
5歳になった今日、この町のしきたりに則り、アヤノに【加護】を与えることになった。
与えると言っても、神に祈ってはじめて【加護】が付与される。
言うなれば、「加護付与の儀式」といったところだ。
なぜ【加護】の付与がしきたりとされているか。
端的に言えば、魔物の襲撃に備えるためだ。
辺境のこの町は、魔物の襲撃がとてつもなく多い。
私がこの町に結界を張っているが、せいぜいゴブリンやコボルトなどの弱い魔物を通さない程度だ。
私の【加護】? 私の【加護】は「結界師」だ。
私の結界師の能力は、
1人2人を覆う程度の小規模のもであれば
ドラゴンのブレスをも軽々と防ぐほど絶大な効果を発揮するが、
村や町などの広範囲規模になると
効果が薄くなり、ゴブリンなどの弱い魔物にしか効果がなくなってしまう。
そのため、それぞれ自分の身を護るために【加護】の付与が行われる。
もっとも、王都などの都心部であれば10歳になってようやく「加護付与の儀式」がなされる。
そりゃそうだ。王都は堅牢な外壁に守られているから、焦って【加護】を与えてもらう必要がない。
王都の「加護付与」の儀式」は生き残るというより、未来の職業選定の意味合いが強い。
王都民らしいぜ...
話しが脱線した。
そんなこともあり、今日アヤノに「加護付与の儀式」をした。
カルロ「それじゃアヤノ、女神像の前で膝立ちになって手を胸の前で組んで?
そうしたら頭の中に声が聞こえるはずだから」
アヤノ「うん!」
そしてアヤノに「人形師」の【加護】が与えられた。
カルロ「...!「人形師」...」
よりによって、なぜこの子に....
~人物紹介~
・アヤノ
本作の主人公。黒髪黒目の5歳の女の子。
とても純粋な子で、町民から愛されている。
拾ってくれたカルロのことを「おとーさん」と慕っている。【加護】は「人形師」
・カルロ
青髪青目で短髪のスラッとした男性。アヤノの父親。
実の父親ではないが、アヤノのことを本当の娘と思って接している。
元々、王都の教会にいたが、とある理由から辺境の教会に移住した。
【加護】は「結界師」
・クレア
赤髪赤目でロングヘアーの、身長がやや高めの勝気な女性。雑貨屋の現店主。
元々、冒険者というのをやっていたが、この辺境の町で出会った雑貨屋の元店主に惚れて、熱烈なアタックで落とした。
旦那との間に子供はできたが、魔物の襲撃により旦那と子供を失った。
八百屋の店主・ニーナとは冒険者時代の仲間。
【加護】は「守り人」
・ニーナ
緑髪緑目でショートヘアーの身長がやや低めのおっとりした女性。八百屋の現店主
元々、冒険者というのをやっていたが、この辺境の町で出会った八百屋の元店主に惚れた。
クレアとは違い、長い時間をかけて想いを伝え、落とした。
旦那との間に子供はできたが、魔物の襲撃により旦那と子供を失った。
雑貨屋の店主・クレアとは冒険者時代の仲間。
【加護】は「癒しの力」
きょう、おとーさんに【かご】?ってものをもらった!
でも、おとーさん、なんだか、かなしいかお、してた...
なんでだろ?
わたしは、おとーさんからもらったもの、なんでもうれしい!
【かご】をもらったあと、おとーさんが
「この力は自分のために、今後できる友達のために使いなさい...」
「しかし、力に溺れてはだめだ。そのため、明日から【加護】の使い方を教える...いいね?」
っていった
どういういみかは、わからなかったけど、わたしはげんきよく
「はーい!」
とこたえた
~カルロ(おとーさん)視点~
私は辺境の町にある教会に1人で住んでいる、カルロだ。
教会に住んでいると言っているため分かるだろうが、私は神父をしている。
5年前、教会の扉の前に赤子が入っているバスケットが捨てられていた。
捨てられていた、というと語弊があるが、まぁこの際はいい。
ご丁寧にバスケットの中には、この子の性別と名前の書いてあるメモが入っていた。
名前は「アヤノ」、性別は名前からも分かるように女の子だ。
私がこの子を見つけてしまった以上、見捨てる事はできなかったので5年間育ててきた。
拾った当時は、布でぐるぐる巻きにされていたうえに、いつに産まれたかメモには書かれていなかったので、まだ産まれて間もないと判断し、その日を0歳と勝手に決めた。
赤子を育てるというのは、とても大変で、しかし充実した日々だった。
もちろん、子育てなど初めての経験なので勝手が分からず、
八百屋の「クレア」さんや、
雑貨屋の「ニーナ」さんたちに大変お世話になった。
おむつの変え方から、赤子ミルクのあげ方、
赤子への接し方、
赤子の抱え方など、
子育てをする上で必要な物や、やらなければいけないことを全て教えてくださった。
そんなこともあり、アヤノは町中のみんなから愛されていた。
5歳になった今日、この町のしきたりに則り、アヤノに【加護】を与えることになった。
与えると言っても、神に祈ってはじめて【加護】が付与される。
言うなれば、「加護付与の儀式」といったところだ。
なぜ【加護】の付与がしきたりとされているか。
端的に言えば、魔物の襲撃に備えるためだ。
辺境のこの町は、魔物の襲撃がとてつもなく多い。
私がこの町に結界を張っているが、せいぜいゴブリンやコボルトなどの弱い魔物を通さない程度だ。
私の【加護】? 私の【加護】は「結界師」だ。
私の結界師の能力は、
1人2人を覆う程度の小規模のもであれば
ドラゴンのブレスをも軽々と防ぐほど絶大な効果を発揮するが、
村や町などの広範囲規模になると
効果が薄くなり、ゴブリンなどの弱い魔物にしか効果がなくなってしまう。
そのため、それぞれ自分の身を護るために【加護】の付与が行われる。
もっとも、王都などの都心部であれば10歳になってようやく「加護付与の儀式」がなされる。
そりゃそうだ。王都は堅牢な外壁に守られているから、焦って【加護】を与えてもらう必要がない。
王都の「加護付与」の儀式」は生き残るというより、未来の職業選定の意味合いが強い。
王都民らしいぜ...
話しが脱線した。
そんなこともあり、今日アヤノに「加護付与の儀式」をした。
カルロ「それじゃアヤノ、女神像の前で膝立ちになって手を胸の前で組んで?
そうしたら頭の中に声が聞こえるはずだから」
アヤノ「うん!」
そしてアヤノに「人形師」の【加護】が与えられた。
カルロ「...!「人形師」...」
よりによって、なぜこの子に....
~人物紹介~
・アヤノ
本作の主人公。黒髪黒目の5歳の女の子。
とても純粋な子で、町民から愛されている。
拾ってくれたカルロのことを「おとーさん」と慕っている。【加護】は「人形師」
・カルロ
青髪青目で短髪のスラッとした男性。アヤノの父親。
実の父親ではないが、アヤノのことを本当の娘と思って接している。
元々、王都の教会にいたが、とある理由から辺境の教会に移住した。
【加護】は「結界師」
・クレア
赤髪赤目でロングヘアーの、身長がやや高めの勝気な女性。雑貨屋の現店主。
元々、冒険者というのをやっていたが、この辺境の町で出会った雑貨屋の元店主に惚れて、熱烈なアタックで落とした。
旦那との間に子供はできたが、魔物の襲撃により旦那と子供を失った。
八百屋の店主・ニーナとは冒険者時代の仲間。
【加護】は「守り人」
・ニーナ
緑髪緑目でショートヘアーの身長がやや低めのおっとりした女性。八百屋の現店主
元々、冒険者というのをやっていたが、この辺境の町で出会った八百屋の元店主に惚れた。
クレアとは違い、長い時間をかけて想いを伝え、落とした。
旦那との間に子供はできたが、魔物の襲撃により旦那と子供を失った。
雑貨屋の店主・クレアとは冒険者時代の仲間。
【加護】は「癒しの力」
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