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しおりを挟む弓のないバイオリン
引っ張られる
尊敬とかいう言葉で
淡いピンクの和紙でできた袋で包装した気持ちは
妬みとか 劣等感とか
そんなものでは決してなくて
ちゃんと俺にもあるさ 自分が
だから、きっとそんなことではないのだけれど
突き詰めていくと自分への失望とか
明日への一抹の不安だとか
その辺に収束していく
本当さ
こう思えるのも ここまで思いつめたからさ
ラプラスの悪夢
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世界に引っ張られる
あいつの世界に触れる
俺は右手の爪の先から削れて
さらさらとしていくのが分かる
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