奏でる二人

なゆみ♪

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第2章 菜由美について

PTA会長など

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三男が年長に進級する頃、同じ学年のママ友、森瑞穂から、PTA会長に立候補して欲しいと打診があった。
「なゆぴーが会長やってくれたら、私が全力でサポートするから」
そう言ってくれた。そこまで言われたらやらないわけにいかない。いろいろ悩んだが、菜由美は会長を引き受けた。で、瑞穂ともう一人、菜由美と入園前から仲の良かったママ友、小野寺由紀が副会長に、さらに入園時から仲良かったママ友、海野紗智子が書記になった。あと、仲良くはなかったが、勇気持って会計に立候補してくれた、井上絵里子を加え、5人が、この2013年度を率いていくこととなった。

そのタイミングで交代した園長から、4月早々早速呼ばれ、総会に出るよう通知が来たことを告げられた。
市内の私立幼稚園のPTA役員が年に一度、一同に集まり、総会が行われる。
さらに、その私立幼稚園PTA連合、略して私P連の役員が、今年はうちの幼稚園が当番園だとか。
まあ、聞かされていたけど、ちょっと大変な一年になりそう。

園内のPTA総会も滞りなく終わり、次はその私P連の総会に5人は参加した。
そのあとで、会長、つまり菜由美だけは残って、その私P連の5役を決める会議に出た。
そのとき、前年度の私P連5役も引き継ぎのために来ていたのだが、その前年度の会長が、望月俊和であった。
菜由美は、彼がトロンボーン吹きだというのは知っていた。しかし、音楽家としてどんな活動をしているかは、全く知らなかった。つまりは、お互い、初対面。
一方、俊和も、菜由美が楽器の経験者だとは全く知らず。

菜由美は、庶務という、まあ、書紀に似たような役になった。責任という面ではそうでもないが、一番面倒な役回りを担った。

後日、わりと良いところでランチをしながら、引き継ぎ会が行われた。
そこで、菜由美は、俊和が、若手の音楽家を養成する目的で立ち上げた、ユース吹奏楽団「Ka's」を運営していることを知る。毎年、8月に、私P連の行事として、年長さんとその親御さんのためのコンサートを、「Ka's」による演奏で行っているそうだ。
菜由美は、運営側なので、演奏には参加しないが、園児たちに喜んでもらえるよう、サポートを頑張りたいと思った。これだから、幼稚園のPTAは楽しい。ランチは美味しいし、いいことずくめじゃーん。(おい)

6月の代表者会議を経て、その8月の「ワクワクKa'sコンサート」と、忙しく動いた。一方で、園内のこともしなくてはならず、やはり大変だった。が、副会長以下の役員たちが、しっかりやってくれたので、菜由美はわりと楽させてもらった。月一回の役員会さえちゃんとやれば、大丈夫な感じだった。

8月下旬に行われた「ワクワクka'sコンサート」では、裏方としてサポートする一方で、菜由美は、自分が打楽器の経験者であることを初めて打ち明けた。
「来年には、ka'sにいたりして」
「いやいや、年齢がヤバいですよ」
「大丈夫。僕がいる。」
何?この会話??
役員は、裏方専門ではあったが、最後に、踊り子としてステージに上がる場面もあり、盛況のうちに幕は閉じた。

こうして、1年間、菜由美は、三男の幼稚園のPTA会長、そして、私P連の役員として、忙しく活動した。
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