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3日後。シェドに向かう一団にエリアスがいた。ヘキシオと一緒の馬車に乗れると思っていたツッティは初日から出鼻を挫かれる。
「ツッティ様、まだ旅は始まったところです。チャンスはまだあります」
「そうね。それにしてもあからさまに避けなくてもいいじゃない」
「それだけツッティ様を意識しているということです。旅に出れば気分も開放的になって女性を求めるかもしれません。しかし、お側にいるのはツッティ様だけ・・・」
「ふっふ。王族はストレスも多いし性欲も溜まるわよね。夜が楽しみだわ~」
「ええ、ヘキシオ陛下がお渡りになるかもしれないので屋敷に着いたら時間をかけて準備しましょう」
「マッサージも頼むわ。長時間の馬車は疲れるのよ」
「ええ、そうしましょう」
(シェド王国までは5日間の移動になるはずだわ。そのうちの1日でも媚薬が使えればヘキシオを虜にすることができる。そうなったら土下座でもさせて笑ってやるから覚えていなさい)
初日の移動は問題なく次の町に着いた。王都と違って自然が多い。これからは貴族の領地に泊まりながらの移動になる。事前に手紙を送っているので弟陛下のヘキシオの訪問は最高級のおもてなしだった。
ツッティもその屋敷で働く侍女たちによって高級の香油を使ったマッサージを受け、ベルが用意した美しいシルクのネグリジェに着替えると長い髪を横に流し、待っていたと悟られないように眠っているふりをする。
(早く来ないかしら・・・またあの逞しい腕で抱かれるのね。お兄様よりスタミナもあるし夜伽だけは最高なのよね)
子供を出産してからは数回しか会っていないが、ヘキシオとの初夜をツッティは忘れられなかった。媚薬で性欲を高められたヘキシオは何度もツッティを求めた。快楽に耐えるヘキシオの顔は艶めかしく見ているだけで興奮したのだ。
(ヘキシオが相手をしてくれないから何人かと寝たけど、やっぱりヘキシオが一番ね。朝まで抱かれても移動の馬車で寝ればいいわよね)
今か今かと待ち続けたが結局朝までヘキシオがツッティの部屋を訪れることはなかった。
「おはようございます。ツッティ様」
「ベル。結局来なかったわ」
「初日ですから急には態度を変えれないのでしょう。まだ時間はあります」
「そうね。まだ1日目ですものね。気長に待つわ」
そして、2日目も3日目もヘキシオが部屋に来る様子がない。馬車も相変わらずフードを被った男と一緒に馬車に乗るだけでツッティが呼ばれることはなかった。
「このままでは何もないままシェドに着いてしまうわ。不味いわ・・・どうすればいいの?」
「私に考えがあります。ツッティ様は馬車に乗る前に何か理由をつけて陛下に話しかけてください」
「分かったわ。ベルだけが頼りなのよ」
次の朝馬車に乗る前に夫に会いたいと騎士に頼んだ。ヘキシオが乗る馬車に向かうと初めてフードを被っている男の顔が見えた。
珍しい青い髪に涼しげな眼もとは人間離れした雰囲気が漂う。ツッティに向けられる視線はビー玉のように青い瞳のせいで何を考えているかは読むことができなかった。
(フードで隠しているから不細工なのかと思ったら結構綺麗じゃない。こういう男を乱すのも面白そうね)
「話とは?手短に頼む」
人目もあるので少しは気を使っているのだろう。態度がいつもより軟化している。
「え?あ、はい。シェドでの予定をお伺いしたいと思いまして」
「ああ、シェドに着いたら宿で待機だ。突然王族が訪問すると相手が驚くだろ。まずはエリアスがシェド国王陛下に謁見を申し出る。もし、謁見が許されたならツッティは姉と久しぶりに話でもすればいい」
「ええ、姉に会えるのが楽しみだわ」
義姉が私を覚えているかも怪しいが、とりあえず演技で乗り切るしかない。大人しいメアリーの性格は数年経っても変わっていないだろう。いくらでも言いくるめるはずだ。
ベルがヘキシオの乗る馬車の横を通り過ぎるとき少し緊張したように見えた。
「ツッティ様、今日はいつもより丹念に磨き上げましょう」
「ふっふっふ。夜が待ち遠しいわ。いつまであの冷静な顔が保てるか楽しみね」
***
「ベルが言うのだから今日こそ来るわよね」
ベルはヘキシオが乗る馬車に無臭の媚薬を撒いたと言っていた。遅効性なので夕食を食べた後ぐらいから性欲が高まり、ひとりではどうしようもなくなり必ず相手を探すだろうと。
「こんな辺鄙な場所に娼館はないし、貴族の屋敷にいる手前侍女に手を出すこともできない。そするとヘキシオは妻のもとにしか来れない。ベルは頭がいいわ~」
(今日は何回抱かれるのかしら・・・明日起きれなくて1日ぐらい伸びてもいいわよね)
ヘキシオが部屋に来た時にどのようなポーズで待っていようかと、ベッドで横を向いてみたり、そわそわして椅子に腰を掛けてみたりしていたがどんどん日は暮れていく。
誰もが眠りについたころ堪らなくなってヘキシオの泊まっている部屋に来てみたら、微かに聞こえる苦しそうな声が聞こえた。それは間違いなく情事の声だ。
(まさか耐えられなくなって世話係を襲ったってこと?チャンスは今日しかないのにどうなっているのよ。これ以上立場が悪くなるのを避けなくては)
ツッティは自分の部屋に戻り、悔しさで一睡もできずに朝を迎えるのだった。
***
「エリアス、もっと声を出せ」
「悪趣味ですね。扉の向こうにツッティ様がいると分かってやっているでしょう」
「ああ、あの女は今頃焦っているだろう。義姉を笑いものにしてシェドに嫁がせておいて、今更仲良くしないといけないのだからな。失敗しても許されるように俺と少しでも仲を深めたいのだろう」
「そこまで気づいていましたか」
「ツッティが嫁いでくるときにすでに調べていたが、兄上もメアリー王妃の気が済むなら焼くなり殺すなり好きにしてもらえなどと言っていたからな。ツッティの行動次第では生きて帰れんかもしれないな」
シェドに着くとあっさりと謁見が許され、ツッティはメアリー王妃に感動の再会を演出するべく、両手を大げさに広げ抱きついた。
「ああ、お姉様!会いたかったです」
メアリー王妃はキョトンとした顔をツッティに向けている。
(何か言いなさいよ!)
「お姉様?私は貴方とお会いしたことがあるのかしら?」
「はあ?・・・ツッティです。お姉様もお冗談が好きなのね」
「ごめんなさい、どうしても思い出せないわ」
「はあ?お父様が再婚したウェスト王国のベベラ元王妃の娘です。王宮で何度か会ってもいるわ」
「そうだったかしら?」
「メアリーの義妹なのか?」
「あまり記憶にないわ。一度ウェスト陛下に呼び出されたことがあったけど『シェドに嫁げ』と言われて大喜びで馬車に乗ったから周りのことは覚えていないのよ」
「なっ」
覚えていれば謝るなど改善の余地はあったかもしれないが、メアリーはウェスト王国に全く愛着がなかった。そもそも物心ついた年からノル王国で育ったのだ。赤の他人と分かれば騎士たちがそっとツッティを引き離す。
シェド国王陛下もさり気なくツッティから距離を取らせ、自分が盾になるように割り込んだ。
「私は一人っ子だったと話したでしょ。それに私を育ててくださったのはノル王国のキンバリー伯爵と伯爵夫人よ。キンバリー伯爵も私を本当の娘だと思っていると言ってくださっているし、私も親はあのおふたり以外いないと思っているわ」
「そうじゃな。毎年メアリーに会いに来てくれているしな。わしもあのおふたりを其方の親だと思って大切にしてきたつもりだ」
「ええ、感謝しているわ。今年は東海岸のリゾートにおふたりを招待するのはどうかしら」
「それはいい考えじゃな。わしもメアリーと久しぶりにゆっくり過ごしたい思っていたところだ。キンバリー伯爵にはすぐにでも手紙を送ろう」
仲睦まじいふたりの会話は続いているが、堪えられなくなったヘキシオは腹を抱えて笑い出した。対照的にツッティはあまりの屈辱に顔を真っ赤にさせるのだった。
「ツッティ様、まだ旅は始まったところです。チャンスはまだあります」
「そうね。それにしてもあからさまに避けなくてもいいじゃない」
「それだけツッティ様を意識しているということです。旅に出れば気分も開放的になって女性を求めるかもしれません。しかし、お側にいるのはツッティ様だけ・・・」
「ふっふ。王族はストレスも多いし性欲も溜まるわよね。夜が楽しみだわ~」
「ええ、ヘキシオ陛下がお渡りになるかもしれないので屋敷に着いたら時間をかけて準備しましょう」
「マッサージも頼むわ。長時間の馬車は疲れるのよ」
「ええ、そうしましょう」
(シェド王国までは5日間の移動になるはずだわ。そのうちの1日でも媚薬が使えればヘキシオを虜にすることができる。そうなったら土下座でもさせて笑ってやるから覚えていなさい)
初日の移動は問題なく次の町に着いた。王都と違って自然が多い。これからは貴族の領地に泊まりながらの移動になる。事前に手紙を送っているので弟陛下のヘキシオの訪問は最高級のおもてなしだった。
ツッティもその屋敷で働く侍女たちによって高級の香油を使ったマッサージを受け、ベルが用意した美しいシルクのネグリジェに着替えると長い髪を横に流し、待っていたと悟られないように眠っているふりをする。
(早く来ないかしら・・・またあの逞しい腕で抱かれるのね。お兄様よりスタミナもあるし夜伽だけは最高なのよね)
子供を出産してからは数回しか会っていないが、ヘキシオとの初夜をツッティは忘れられなかった。媚薬で性欲を高められたヘキシオは何度もツッティを求めた。快楽に耐えるヘキシオの顔は艶めかしく見ているだけで興奮したのだ。
(ヘキシオが相手をしてくれないから何人かと寝たけど、やっぱりヘキシオが一番ね。朝まで抱かれても移動の馬車で寝ればいいわよね)
今か今かと待ち続けたが結局朝までヘキシオがツッティの部屋を訪れることはなかった。
「おはようございます。ツッティ様」
「ベル。結局来なかったわ」
「初日ですから急には態度を変えれないのでしょう。まだ時間はあります」
「そうね。まだ1日目ですものね。気長に待つわ」
そして、2日目も3日目もヘキシオが部屋に来る様子がない。馬車も相変わらずフードを被った男と一緒に馬車に乗るだけでツッティが呼ばれることはなかった。
「このままでは何もないままシェドに着いてしまうわ。不味いわ・・・どうすればいいの?」
「私に考えがあります。ツッティ様は馬車に乗る前に何か理由をつけて陛下に話しかけてください」
「分かったわ。ベルだけが頼りなのよ」
次の朝馬車に乗る前に夫に会いたいと騎士に頼んだ。ヘキシオが乗る馬車に向かうと初めてフードを被っている男の顔が見えた。
珍しい青い髪に涼しげな眼もとは人間離れした雰囲気が漂う。ツッティに向けられる視線はビー玉のように青い瞳のせいで何を考えているかは読むことができなかった。
(フードで隠しているから不細工なのかと思ったら結構綺麗じゃない。こういう男を乱すのも面白そうね)
「話とは?手短に頼む」
人目もあるので少しは気を使っているのだろう。態度がいつもより軟化している。
「え?あ、はい。シェドでの予定をお伺いしたいと思いまして」
「ああ、シェドに着いたら宿で待機だ。突然王族が訪問すると相手が驚くだろ。まずはエリアスがシェド国王陛下に謁見を申し出る。もし、謁見が許されたならツッティは姉と久しぶりに話でもすればいい」
「ええ、姉に会えるのが楽しみだわ」
義姉が私を覚えているかも怪しいが、とりあえず演技で乗り切るしかない。大人しいメアリーの性格は数年経っても変わっていないだろう。いくらでも言いくるめるはずだ。
ベルがヘキシオの乗る馬車の横を通り過ぎるとき少し緊張したように見えた。
「ツッティ様、今日はいつもより丹念に磨き上げましょう」
「ふっふっふ。夜が待ち遠しいわ。いつまであの冷静な顔が保てるか楽しみね」
***
「ベルが言うのだから今日こそ来るわよね」
ベルはヘキシオが乗る馬車に無臭の媚薬を撒いたと言っていた。遅効性なので夕食を食べた後ぐらいから性欲が高まり、ひとりではどうしようもなくなり必ず相手を探すだろうと。
「こんな辺鄙な場所に娼館はないし、貴族の屋敷にいる手前侍女に手を出すこともできない。そするとヘキシオは妻のもとにしか来れない。ベルは頭がいいわ~」
(今日は何回抱かれるのかしら・・・明日起きれなくて1日ぐらい伸びてもいいわよね)
ヘキシオが部屋に来た時にどのようなポーズで待っていようかと、ベッドで横を向いてみたり、そわそわして椅子に腰を掛けてみたりしていたがどんどん日は暮れていく。
誰もが眠りについたころ堪らなくなってヘキシオの泊まっている部屋に来てみたら、微かに聞こえる苦しそうな声が聞こえた。それは間違いなく情事の声だ。
(まさか耐えられなくなって世話係を襲ったってこと?チャンスは今日しかないのにどうなっているのよ。これ以上立場が悪くなるのを避けなくては)
ツッティは自分の部屋に戻り、悔しさで一睡もできずに朝を迎えるのだった。
***
「エリアス、もっと声を出せ」
「悪趣味ですね。扉の向こうにツッティ様がいると分かってやっているでしょう」
「ああ、あの女は今頃焦っているだろう。義姉を笑いものにしてシェドに嫁がせておいて、今更仲良くしないといけないのだからな。失敗しても許されるように俺と少しでも仲を深めたいのだろう」
「そこまで気づいていましたか」
「ツッティが嫁いでくるときにすでに調べていたが、兄上もメアリー王妃の気が済むなら焼くなり殺すなり好きにしてもらえなどと言っていたからな。ツッティの行動次第では生きて帰れんかもしれないな」
シェドに着くとあっさりと謁見が許され、ツッティはメアリー王妃に感動の再会を演出するべく、両手を大げさに広げ抱きついた。
「ああ、お姉様!会いたかったです」
メアリー王妃はキョトンとした顔をツッティに向けている。
(何か言いなさいよ!)
「お姉様?私は貴方とお会いしたことがあるのかしら?」
「はあ?・・・ツッティです。お姉様もお冗談が好きなのね」
「ごめんなさい、どうしても思い出せないわ」
「はあ?お父様が再婚したウェスト王国のベベラ元王妃の娘です。王宮で何度か会ってもいるわ」
「そうだったかしら?」
「メアリーの義妹なのか?」
「あまり記憶にないわ。一度ウェスト陛下に呼び出されたことがあったけど『シェドに嫁げ』と言われて大喜びで馬車に乗ったから周りのことは覚えていないのよ」
「なっ」
覚えていれば謝るなど改善の余地はあったかもしれないが、メアリーはウェスト王国に全く愛着がなかった。そもそも物心ついた年からノル王国で育ったのだ。赤の他人と分かれば騎士たちがそっとツッティを引き離す。
シェド国王陛下もさり気なくツッティから距離を取らせ、自分が盾になるように割り込んだ。
「私は一人っ子だったと話したでしょ。それに私を育ててくださったのはノル王国のキンバリー伯爵と伯爵夫人よ。キンバリー伯爵も私を本当の娘だと思っていると言ってくださっているし、私も親はあのおふたり以外いないと思っているわ」
「そうじゃな。毎年メアリーに会いに来てくれているしな。わしもあのおふたりを其方の親だと思って大切にしてきたつもりだ」
「ええ、感謝しているわ。今年は東海岸のリゾートにおふたりを招待するのはどうかしら」
「それはいい考えじゃな。わしもメアリーと久しぶりにゆっくり過ごしたい思っていたところだ。キンバリー伯爵にはすぐにでも手紙を送ろう」
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