俺のハクスラ異世界冒険記は、ドタバタなのにスローライフ過ぎてストーリーに脈略が乏しいです。

ヒィッツカラルド

文字の大きさ
511 / 611
【第十八章】クラウド編。

18-8【つまらない決着】

しおりを挟む
斬り戻し──。

分かってしまえば単純明快な戦法だわな。セーブしてから戦って、負けそうになったらロードだ。

なのに戦闘経験値は獲得ですか~。確かに常に成長し続けるよね~。

ずっこいと言いますか、せこいと言いますか~。真面目少年クラウド君にしては正攻法じゃあないよね~。

再びクラウドが頬をバスタードソードで傷付けた。スイッチの準備OKですかい。

クラウドは余裕綽々な表情で言った。

「僕はこうして無限に実戦の中でトレーニングを積んで行く。それなのに体力も減らず、集中力も磨り減らさない。コストの軽減は存在しない。だが、キミはどうだい、アスラン君」

「ちっ……」

俺はつまらなそうに舌打ちを溢してから言い返す。

「そんなもんで、いつか俺を越えられると思うたか?」

クラウドが力強く返す。

「思う!!」

「無理だね」

「僕はキミを越えるどころか、この場で殺すつもりだ!!」

「あ~、さっきもそんなことをほざいていたな~」

クラウドの瞳が殺伐と曇る。その暗さから本気度が悟れた。

技術や体力は斬り戻しで鍛え上げられてもメンタルまでは鍛え上げられていないってことか。

「マジで殺れるのか?」

「殺れる!!」

「今まで人を殺した経験は有るのか?」

「無い……。それどころか人を切った試しすら無い……」

「そんなんで、俺が切れるのか?」

「切るっ!!」

「なんの為にだ?」

「アマデウスさんが築く冒険者ギルドでナンバー2の地位を得るためだ!!」

「地位のためか?」

「そうだ。すべては地位のため。引いては金のためだ!」

「金?」

おいおい、いきなり俗物な話になったな……。

この坊やは金に困ってるのか?

「なあ、俺を切るなら冥土の土産に訊かせてくれないか?」

「何をだい?」

「何故に金が欲しい?」

クラウドがバスタードソードを握る手を緩めて語り出す。

こいつ、本当に真面目だよな。訊かれたらちゃんと答えちゃうんだもの……。

「僕の家は地方の小さな領土を預かる男爵家なんだ……」

へぇ~、やっぱりボンボンなんだね。

「でも、辺鄙な土地で穀物も育ちにくい。だから住んでいる者も少ない貧しい土地だ」

それがトラウマかな?

「三年前だ。我が領土で疫病が発生して多くの村人が死んだ。残った村人は土地を捨てて逃げ出す者も居たぐらいだ……」

あ~、なんかもう話が見えてきたぞ。

「今は父が一人で遣り繰りして領土を管理しているが、いずれお金が尽きて破綻する。僕はそれまでに大金を作って持って帰らなければならない。じゃないと我が家は……」

「そんなことのためにお前は俺を殺そうとしているのか?」

「金額が多額過ぎて、一攫千金を狙わなければ、到底稼げる金額じゃあない。だから冒険者になったけれど、そんな美味しい冒険は、そうそう転がっていないんだ。それはキミも分かるだろ……」

「それで、ギルド内での出世を狙ったわけかい」

「ああ、そうだ……」

「つまんね~」

ピーーンっと空気が張り詰めた。クラウドの眼光が鋭く怒りに燃える。

「つまらんだと……」

「そうだ、つまらない。そんなつまらない理由で俺は命を狙われたとなると、退屈すぎて情けなくなるぜ」

「どこまでも、僕を愚弄するつもりか!!」

クラウドが怒りに我を忘れた瞬間に俺はダッシュした。一瞬で間合いを詰めると飛び膝蹴りを顔面に打ち込んでやる。

「ジャンピングニーパット!!」

「げふっ!!!」

俺の膝蹴りで鼻を潰されたクラウドが後方に飛んだ。そして着地と共に「斬り戻し!」と叫ぶ。

再びクラウドの傷が瞬時に治る。

「不意打ちとは、卑怯なり!!」

文句を垂れながらクラウドがバスタードソードで頬を斬ろうとした。

だが、間合いを詰めていた俺が黄金剣でバスタードソードを持つ手首を叩いて止める。

「ぬっ!!」

「させるかよ!!」

スイッチとなる頬の傷を刻ませない。そこからのローキックだ。

俺の下段回し蹴りがクラウドの脹ら脛を蹴り飛ばす。ガキンっとメタルブーツが激しく鳴った。

「くはっ!!」

クラウドはよろめきながらも頬をバスタードソードで傷を付ける。

「おらっ!!」

俺はそれでもクラウドへの追撃を止めない。黄金剣を振るってクラウドの首を切る。

「かはっ!!」

首を切断とまでは行かないが、頸動脈が切れたのだろう。クラウドの首から派手に鮮血が舞う。それは致命傷である。

しかし───。

「き、斬り、戻し……」

そして時間が巻き戻る。

宙に舞った鮮血がクラウドの首に戻ると傷口も消えた。

だが、次の瞬間である。クラウドが苦痛の表情でよろめいたのだ。

「うぬぬっ!?」

よし、やはりだ。俺に蹴られた片足が痛いのだろう。ローキックは斬り戻し前のダメージだからな。

俺はクラウドが痛みによろめいた隙に殴り掛かった。

「そらっ!!」

俺の繰り出したパンチがクラウドの左目に炸裂する。俺が拳を振り切るとクラウドの左面に青短がスタンプされていた。

「ぐはっ!!」

片目を押さえながら後退するクラウドがバスタードソードで頬を切る。

そこに俺が黄金剣で打ち込んだ。

下段斬り、上段唐竹割り、逆水平斬りと三連打。クラウドはなんとか上下の剣打をガートするが逆水平斬りを胸に食らう。

「ぬぬぬっ!!!」

俺の間食ではプレートを切り裂き、刀身は肋骨おも切り裂いた間食だった。

だが、即死の深さではないだろう。そもそも即死は狙っていない。

そして、クラウドが血を吐きながら「斬り戻し!」っと叫んだ。

再び散った鮮血が傷口に戻り、裂けたプレートメイルの装甲が塞がった。

だが、クラウドが顔を押さえながらよろめいている。

「こ、これは……」

クラウドが手を退けて見せると、右目の上にはパンダのような青短が刻まれていた。更にクラウドは片足を痛めたように引き摺っている。

「まさか……」

俺はドヤ顔で言ってやる。

「そうだよ、そのまさかさ」

「ぬぬぬ……」

「斬り戻しの最大の弱点だ。頬を斬って傷を刻む前に受けたダメージまでは回復できないんだろ~」

俺はケッケッケッと笑ってやった。おそらく正解なんだろうさ。その証拠にクラウドが悔しそうに表情を歪めている。

まだ今は、ローキックとパンチ一発分のダメージだが、これからどんどんと積み重ねてやるぞ。

頬を切る前にさ♡

あっ、やべ……。

ついつい語尾をハートマークに飾ってしまった……。これでは糞女神と一緒じゃあねえか…。ヤバイヤバイ、気を付けよう……。癖になったら大問題だ。

「おのれ……」

言いながらクラウドがバスタードソードを頬に近づけた。そこに俺は魔法を撃ち込む。

「ライトニングボルト!!」

「ぐはっ!!!」

声を上げながらもクラウドが頬を刻む。

タイミング的に今のだと斬り戻しをやった瞬間にライトニングボルトのダメージまで再現されるんじゃあないのかな?

まあ、とにかく、切りかかろうっと──。

続いて俺は、離れた位置からスキルを放つ。

「ソニックウェーブ!!」

俺が振るった剣筋から光の斬激が飛翔した。その斬激がクラウドの額を切り裂いた。クラウドの眉間から、幾度目かの鮮血が舞う。

「くはっ!!」

「ダッシュクラッシャー!!」

更に俺の3メートルダッシュからの突きがクラウドの腹を刺して貫通させる。

狙った場所が優しいな。急所からは遠い位置だ。これなら貫通してても死にはしない。

「ぬぐぐぐっ!!」

このぐらいやっても平気だろうさ。即死しなければ斬り戻しちゃうんだものね~。

「き、斬り戻し……」

おおっと!!

俺まで3メートル後方に巻き戻ってるぞ。ちょっとビックリだわ~。

刹那。

「ぎぃぁあああ!!!」

おお、やっぱりだ。クラウドの奴がライトニングボルトのダメージに身体を捩ってますわん。ざま~ね~な~。

さて、この隙に~。

「ダッシュクラッシャー!」

「ぐぐっ!!」

スキルで突進してきた俺の攻撃をクラウドがバスタードソードで防御する。

しかし、逸れた俺の攻撃がクラウドの太股を僅かに切り付けた。浅いが確実なダメージとして残る傷だぜ。

これでもうひとつダメージが積み重なったことになる。

「いやっ!!」

クラウドが闇雲に剣を振るって俺を遠ざけた。それから自分の頬を切る。

しかし、その瞳には拾うが映っていた。少しずつだが、追い込まれているのが自分でも悟れているのだろう。そんなクラウドの様子を見て、俺は剣を下げた。

「クラウド。言っておくが手加減はここまでだ」

「て、手加減……」

「そう、手加減だ。俺が少し本気を出したら、お前なんて瞬殺できるんだぜ」

「ぬ、抜かせ……。どうせ、脅しだろ……」

俺は異次元宝物庫からシルバークラウンを取り出すと頭に被る。そして、積まれた丸太の方を見ながら魔法砲を放った。

「マジックイレイザー!!」

「っっ!!!!!!」

周囲が魔法光で目映く照らされた。俺の口から放たれる魔法の波動光線が丸太を抉りながら焼き払う。

そして、大火力魔法が積まれた丸太の山に丸いトンネルを切り開くと炎上させる。

「ウ、ウソでしょ……」

「本当だよ。これが俺の本気だぜ」

みるみるうちにクラウドから戦意が失せて行くのが分かった。やっと実力差が理解できたようだな。

「お前の成長が俺に追い付く前に、俺はお前を何時でも消し炭にできるんだぜ」

「う、うん……。分かった……」

「じゃあ、降参してくれるか。それとも消し炭になるか?」

「こ、降参します……」

決着。

アスランvsクラウド。

ギブアップにより、勝者アスランに決定。

「まあ、こんなもんだろ」

俺がシルバークラウンを異次元宝物庫に片付けて黄金剣を鞘に戻すと、木材置き場の陰から明るい声が飛んで来た。

「アスラン君、つよーーい。かっこいい~~♡」

あれ、ミーちゃんだ。

「なんだよ、ミーちゃん、居たのかよ」

良かったぜ。マジックイレイザーで巻き込まなくってさ。ミーちゃんに気が付いてなかったから丸太ごと焼き払ってたかも知れないぞ。

ミーちゃんがはしゃぎながら言う。

「アスラン君が怖~い人たちに連れて行かれるのを見たから、骨だけでも拾って上げようかと思って後をつけて来てたんですよ~」

俺は眉間を摘まみながらミーちゃんに背を向けて愚痴った。

「なんだよ、骨だけ拾って、助けは呼んでくれないのね……」

「うん、てへぺろ♡」

ザクリ……。

「へっ……?」

痛い……。

何でだ……?

「隙ありよ♡」

俺が振り返るとミーちゃんが手に持ったダガーで俺の脇腹を後ろから刺していた。

やべぇ……。かなり深く刺された……。

刺された俺を見てクラウドが叫んだ。

「て、天秤さん!?」

天秤……?

どういう……こと……。


しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

異世界あるある 転生物語  たった一つのスキルで無双する!え?【土魔法】じゃなくって【土】スキル?

よっしぃ
ファンタジー
農民が土魔法を使って何が悪い?異世界あるある?前世の謎知識で無双する! 土砂 剛史(どしゃ つよし)24歳、独身。自宅のパソコンでネットをしていた所、突然轟音がしたと思うと窓が破壊され何かがぶつかってきた。 自宅付近で高所作業車が電線付近を作業中、トラックが高所作業車に突っ込み運悪く剛史の部屋に高所作業車のアームの先端がぶつかり、そのまま窓から剛史に一直線。 『あ、やべ!』 そして・・・・ 【あれ?ここは何処だ?】 気が付けば真っ白な世界。 気を失ったのか?だがなんか聞こえた気がしたんだが何だったんだ? ・・・・ ・・・ ・・ ・ 【ふう・・・・何とか間に合ったか。たった一つのスキルか・・・・しかもあ奴の元の名からすれば土関連になりそうじゃが。済まぬが異世界あるあるのチートはない。】 こうして剛史は新た生を異世界で受けた。 そして何も思い出す事なく10歳に。 そしてこの世界は10歳でスキルを確認する。 スキルによって一生が決まるからだ。 最低1、最高でも10。平均すると概ね5。 そんな中剛史はたった1しかスキルがなかった。 しかも土木魔法と揶揄される【土魔法】のみ、と思い込んでいたが【土魔法】ですらない【土】スキルと言う謎スキルだった。 そんな中頑張って開拓を手伝っていたらどうやら領主の意に添わなかったようで ゴウツク領主によって領地を追放されてしまう。 追放先でも土魔法は土木魔法とバカにされる。 だがここで剛史は前世の記憶を徐々に取り戻す。 『土魔法を土木魔法ってバカにすんなよ?異世界あるあるな前世の謎知識で無双する!』 不屈の精神で土魔法を極めていく剛史。 そしてそんな剛史に同じような境遇の人々が集い、やがて大きなうねりとなってこの世界を席巻していく。 その中には同じく一つスキルしか得られず、公爵家や侯爵家を追放された令嬢も。 前世の記憶を活用しつつ、やがて土木魔法と揶揄されていた土魔法を世界一のスキルに押し上げていく。 但し剛史のスキルは【土魔法】ですらない【土】スキル。 転生時にチートはなかったと思われたが、努力の末にチートと言われるほどスキルを活用していく事になる。 これは所持スキルの少なさから世間から見放された人々が集い、ギルド『ワンチャンス』を結成、努力の末に世界一と言われる事となる物語・・・・だよな? 何故か追放された公爵令嬢や他の貴族の令嬢が集まってくるんだが? 俺は農家の4男だぞ?

修復スキルで無限魔法!?

lion
ファンタジー
死んで転生、よくある話。でももらったスキルがいまいち微妙……。それなら工夫してなんとかするしかないじゃない!

クラス全員で転移したけど俺のステータスは使役スキルが異常で出会った人全員を使役してしまいました

髙橋ルイ
ファンタジー
「クラス全員で転移したけど俺のステータスは使役スキルが異常で出会った人全員を使役してしまいました」 気がつけば、クラスごと異世界に転移していた――。 しかし俺のステータスは“雑魚”と判定され、クラスメイトからは置き去りにされる。 「どうせ役立たずだろ」と笑われ、迫害され、孤独になった俺。 だが……一人きりになったとき、俺は気づく。 唯一与えられた“使役スキル”が 異常すぎる力 を秘めていることに。 出会った人間も、魔物も、精霊すら――すべて俺の配下になってしまう。 雑魚と蔑まれたはずの俺は、気づけば誰よりも強大な軍勢を率いる存在へ。 これは、クラスで孤立していた少年が「異常な使役スキル」で異世界を歩む物語。 裏切ったクラスメイトを見返すのか、それとも新たな仲間とスローライフを選ぶのか―― 運命を決めるのは、すべて“使役”の先にある。 毎朝7時更新中です。⭐お気に入りで応援いただけると励みになります! 期間限定で10時と17時と21時も投稿予定 ※表紙のイラストはAIによるイメージです

スライムすら倒せない底辺冒険者の俺、レベルアップしてハーレムを築く(予定)〜ユニークスキル[レベルアップ]を手に入れた俺は最弱魔法で無双する

カツラノエース
ファンタジー
ろくでもない人生を送っていた俺、海乃 哲也は、 23歳にして交通事故で死に、異世界転生をする。 急に異世界に飛ばされた俺、もちろん金は無い。何とか超初級クエストで金を集め武器を買ったが、俺に戦いの才能は無かったらしく、スライムすら倒せずに返り討ちにあってしまう。 完全に戦うということを諦めた俺は危険の無い薬草集めで、何とか金を稼ぎ、ひもじい思いをしながらも生き繋いでいた。 そんな日々を過ごしていると、突然ユニークスキル[レベルアップ]とやらを獲得する。 最初はこの胡散臭過ぎるユニークスキルを疑ったが、薬草集めでレベルが2に上がった俺は、好奇心に負け、ダメ元で再びスライムと戦う。 すると、前までは歯が立たなかったスライムをすんなり倒せてしまう。 どうやら本当にレベルアップしている模様。 「ちょっと待てよ?これなら最強になれるんじゃね?」 最弱魔法しか使う事の出来ない底辺冒険者である俺が、レベルアップで高みを目指す物語。 他サイトにも掲載しています。

セーブポイント転生 ~寿命が無い石なので千年修行したらレベル上限突破してしまった~

空色蜻蛉
ファンタジー
枢は目覚めるとクリスタルの中で魂だけの状態になっていた。どうやらダンジョンのセーブポイントに転生してしまったらしい。身動きできない状態に悲嘆に暮れた枢だが、やがて開き直ってレベルアップ作業に明け暮れることにした。百年経ち、二百年経ち……やがて国の礎である「聖なるクリスタル」として崇められるまでになる。 もう元の世界に戻れないと腹をくくって自分の国を見守る枢だが、千年経った時、衝撃のどんでん返しが待ち受けていて……。 【お知らせ】6/22 完結しました!

滅せよ! ジリ貧クエスト~悪鬼羅刹と恐れられた僧兵のおれが、ハラペコ女神の料理番(金髪幼女)に!?~

スサノワ
ファンタジー
「ここわぁ、地獄かぁ――!?」  悪鬼羅刹と恐れられた僧兵のおれが、気がつきゃ金糸のような髪の小娘に!? 「えっ、ファンタジーかと思ったぁ? 残っ念っ、ハイ坊主ハラペコSFファンタジーでしたぁ――ウケケケッケッ♪」  やかましぃやぁ。  ※小説家になろうさんにも投稿しています。投稿時は初稿そのまま。順次整えます。よろしくお願いします。

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

出来損ない貴族の三男は、謎スキル【サブスク】で世界最強へと成り上がる〜今日も僕は、無能を演じながら能力を徴収する〜

シマセイ
ファンタジー
実力至上主義の貴族家に転生したものの、何の才能も持たない三男のルキウスは、「出来損ない」として優秀な兄たちから虐げられる日々を送っていた。 起死回生を願った五歳の「スキルの儀」で彼が授かったのは、【サブスクリプション】という誰も聞いたことのない謎のスキル。 その結果、彼の立場はさらに悪化。完全な「クズ」の烙印を押され、家族から存在しない者として扱われるようになってしまう。 絶望の淵で彼に寄り添うのは、心優しき専属メイドただ一人。 役立たずと蔑まれたこの謎のスキルが、やがて少年の運命を、そして世界を静かに揺るがしていくことを、まだ誰も知らない。

処理中です...