329 / 604

第329話【ラミア三姉妹の遺品】

しおりを挟む
俺は次の日に、イルミナルの町からソドムタウンに帰って来ていた。

ログハウスで朝食を食べ、ガイアやパンダゴーレムと戯れたあとにソファーでぐったりとしていた。

子供と遊ぶのは冒険以上に疲れるもんだな。

しかもガイアは無限ロリだ。

疲れるのは倍だろう。

パンダゴーレムが無ければ遊び殺されていたかも知れない。

まあ、そんな感じで俺がソファーでぐったりとしていると、コーヒーカップを二つ持ったスカル姉さんがやって来る。

スカル姉さんは自分のコーヒーを啜りながら俺に問う。

「お前もコーヒーを飲むか?」

「サンキュー、スカル姉さん。飲む飲む~」

「ほれ」

「うぅ…………」

俺がコーヒーカップを受け取ると、中身は空だった。

「か、空っぽじゃん……」

「甘ったれるな、コーヒーぐらい自分で注げや」

「なら、コーヒーカップだけ持って来るなよ……」

「コーヒーカップだけでも持ってきてもらって有難いと思えよ」

「思うか!」

俺はダラダラとソファーを立つと厨房にコーヒーを入れに行く。

そして俺が帰って来ると、先程まで俺がダラけていたソファーには、スカル姉さんが代わってダラけながら座っていた。

「にゃろう……」

「ふふふっ」

スカル姉さんが俺を見てニタリと笑う。

マジで意地悪な女だな。

これだから結婚できないんだよ。

俺はしゃあないから別のソファーに腰かける。

「スカル姉さん、今日は仕事に行かないのか?」

「休みよ」

「休みたい気分とか?」

「違うわよ。スバルちゃんが薬草を運んで来てくれるから、それまで休みってことだ」

「なんだ、ずる休みじゃあないんだ」

「私は働き者だぞ」

「ウソつけ……」

トントン──。

ログハウスの玄関の扉がノックされた。

「あっ、噂をすればハゲね。たぶんスバルちゃんよ」

噂をすればハゲ?

何故にハゲ?

そんな感じで俺が悩んでいると、スカル姉さんに言われた。

「あんた何をしてるのよ、早く玄関に行きなさいよ」

「なんで!?」

「なんでじゃあないわよ。ほら、お客さんを出迎えに行きなさいよ」

「うわー、怠惰だわー。怠惰だわー!」

「文句ばかり言ってるとハゲるぞ~」

俺はハゲないように文句を言うのをやめて玄関に向かった。

「はいはい、ちょっと待ってね~」

俺が玄関の扉を開けるとそこにはシックスパックを露にした長身の女性が立っていた。

大きな胸だけを隠した革の服に革のズボンを穿いた女性は右肩に大きな箱をかづいて居た。

ショートヘアーのマッチョな彼女は満面の笑みで言った。

「あらら、アスラーンじゃあないか~。久しぶりだな~」

「ユキちゃんかよ……」

「スカル姉さんは居るかい?」

「中に居るぞ」

「スバルから買った薬草を運んできたぜ」

「じゃあ、奥に運んでくれ」

「あいよ~」

マッチョガールは肩にかづいた木箱を中に運んで行くと、続いて重そうに木箱を持ったスバルちゃんが入って来た。

「アスランさん、お久しぶりです!」

「よう、スバルちゃん。お久しブリーフ」

ツインテールメガネ娘に俺のギャグは、優しい笑顔でスルーされた。

そんな彼女はユキちゃんが片腕でかづいていた木箱と同じサイズの木箱を、重そうに両腕で抱えて運んでいた。

「重そうだな。俺が運ぶよ」

「あ、ありがとうございます!」

俺がスバルちゃんに代わって木箱を運ぶと、振り返ったユキちゃんが自分がかずいている木箱を見てから弱々しく俺に言った。

「アスラーン、重いよ~。あたいのも運んで~」

「ウソこけ、マッチョゴリラ。さっさと運べよ!」

「もう、イケズ~……」

シブシブにもユキちゃんは木箱をスカル姉さんの部屋に運んだ。

俺も木箱を運んだ。

それからリビングに集まる。

スバルちゃんがスカル姉さんに領収書を差し出す。

「ドクトル、ここにサインをください」

「はいよー」

「ユキさん、バイト代です」

「サンキュー」

スカル姉さんが言う。

「二人とも、お茶でも飲んでいくか?」

スバルちゃんが答える。

「今日の配達は、これで終わりなので是非とも御一緒しますわ」

ユキちゃんも言う。

「あたいは酒場の仕事が休みだから構わないぜ」

俺たち四人はソファーセットに座ってコーヒーを啜った。

スバルちゃんがやんわりと言う。

「このコーヒーは美味しいですね」

「安物だ。ソドムタウンの市場で買ったやつだからな」

あっ、そうだ。

俺が思い出したことに手をポンっと叩くと女子たちの視線が集まった。

「どうした、アスラン?」

「丁度三人居るから、丁度良いお土産が有るんだ」

「ええっ、本当ですか!!」

「マジか、アスラーン!!」

「お前にしては、お土産とは献身的だな」

なんかスバルちゃんとユキちゃんが歓喜しているな。

そんなに土産が嬉しいのかな?

「前回の冒険で拾ったマジックアイテムなんだけど、三人に丁度良いかなって思ってさ」

「なになに!?」

「どんなマジックアイテムだ!?」

俺は異次元宝物庫からラミア三姉妹のスケールブラを取り出した。

「これだ」

「「「ブラ……」」」

三人の顔が白く固まる。

あれ……。

喜んで居ないな……。

お土産としてハズレだったかな……。

「あ、ありがとう……」

小さな声でスバルちゃんが俺からスケールブラを受け取った。

「で、でも、これだとちょっと私には大きいかな……」

「大丈夫さ。ピッタリになるさ」

マジックアイテムは装着する人によってピッタリに伸び縮みする。

大体のサイズが合えばどうにかなるのだ。

しかしスバルちゃんは勘違いしていた。

「そ、そうですよね。私はまだ成長期だから大きくなりますよね!!」

「あ、ああ……」

よく分からんが気迫に押されてしまった。

「じゃあこれが、あたいのだな」

ユキちゃんが一番大きなスケールブラを手に取った。

長女の巨乳ブラだ。

「うむ、あたいにはぴったりだ」

流石は筋肉マッチョガールだな。

あの巨乳ブラのサイズが合うとはな。

「って、ことはこれが私の分か……」

スカル姉さんが三女が身に付けていた貧乳ブラを手に取った。

「なに、この小さな子供用……」

「子供用じゃあないよ、貧乳用だよ」

「よいしょっと……」

貧乳用ブラをテーブルに置いたスカル姉さんがソファーから立ち上がると、今まで座っていたソファーを抱え上げた。

「殴り殺してやるぞ!!」

「こわっ!!」

スカル姉さんは俺に向かって抱えたソファーを投げ付ける。

「ひぃーーーーーー!!!」


【つづく】
しおりを挟む
感想 39

あなたにおすすめの小説

異世界成り上がり物語~転生したけど男?!どう言う事!?~

ファンタジー
 高梨洋子(25)は帰り道で車に撥ねられた瞬間、意識は一瞬で別の場所へ…。 見覚えの無い部屋で目が覚め「アレク?!気付いたのか!?」との声に え?ちょっと待て…さっきまで日本に居たのに…。 確か「死んだ」筈・・・アレクって誰!? ズキン・・・と頭に痛みが走ると現在と過去の記憶が一気に流れ込み・・・ 気付けば異世界のイケメンに転生した彼女。 誰も知らない・・・いや彼の母しか知らない秘密が有った!? 女性の記憶に翻弄されながらも成り上がって行く男性の話 保険でR15 タイトル変更の可能性あり

男爵家の厄介者は賢者と呼ばれる

暇野無学
ファンタジー
魔法もスキルも授からなかったが、他人の魔法は俺のもの。な~んちゃって。 授けの儀で授かったのは魔法やスキルじゃなかった。神父様には読めなかったが、俺には馴染みの文字だが魔法とは違う。転移した世界は優しくない世界、殺される前に授かったものを利用して逃げ出す算段をする。魔法でないものを利用して魔法を使い熟し、やがては無敵の魔法使いになる。

S級冒険者の子どもが進む道

干支猫
ファンタジー
【12/26完結】 とある小さな村、元冒険者の両親の下に生まれた子、ヨハン。 父親譲りの剣の才能に母親譲りの魔法の才能は両親の想定の遥か上をいく。 そうして王都の冒険者学校に入学を決め、出会った仲間と様々な学生生活を送っていった。 その中で魔族の存在にエルフの歴史を知る。そして魔王の復活を聞いた。 魔王とはいったい? ※感想に盛大なネタバレがあるので閲覧の際はご注意ください。

少し冷めた村人少年の冒険記 2

mizuno sei
ファンタジー
 地球からの転生者である主人公トーマは、「はずれギフト」と言われた「ナビゲーションシステム」を持って新しい人生を歩み始めた。  不幸だった前世の記憶から、少し冷めた目で世の中を見つめ、誰にも邪魔されない力を身に着けて第二の人生を楽しもうと考えている。  旅の中でいろいろな人と出会い、成長していく少年の物語。

神様から転生スキルとして鑑定能力とリペア能力を授けられた理由

瀬乃一空
ファンタジー
普通の闇バイトだと思って気軽に応募したところ俺は某国の傭兵部隊に入れられた。しかし、ちょっとした俺のミスから呆気なく仲間7人とともに爆死。気が付くと目の前に神様が……。 神様は俺を異世界転生させる代わりに「罪業の柩」なるものを探すよう命じる。鑑定スキルや修復スキル、イケメン、その他を与えられることを条件に取りあえず承諾したものの、どうしたらよいか分からず、転生した途端、途方にくれるエルン。

老衰で死んだ僕は異世界に転生して仲間を探す旅に出ます。最初の武器は木の棒ですか!? 絶対にあきらめない心で剣と魔法を使いこなします!

菊池 快晴
ファンタジー
10代という若さで老衰により病気で死んでしまった主人公アイレは 「まだ、死にたくない」という願いの通り異世界転生に成功する。  同じ病気で亡くなった親友のヴェルネルとレムリもこの世界いるはずだと アイレは二人を探す旅に出るが、すぐに魔物に襲われてしまう  最初の武器は木の棒!?  そして謎の人物によって明かされるヴェネルとレムリの転生の真実。  何度も心が折れそうになりながらも、アイレは剣と魔法を使いこなしながら 困難に立ち向かっていく。  チート、ハーレムなしの王道ファンタジー物語!  異世界転生は2話目です! キャラクタ―の魅力を味わってもらえると嬉しいです。  話の終わりのヒキを重要視しているので、そこを注目して下さい! ****** 完結まで必ず続けます ***** ****** 毎日更新もします *****  他サイトへ重複投稿しています!

没落した貴族家に拾われたので恩返しで復興させます

六山葵
ファンタジー
生まれて間も無く、山の中に捨てられていた赤子レオン・ハートフィリア。 彼を拾ったのは没落して平民になった貴族達だった。 優しい両親に育てられ、可愛い弟と共にすくすくと成長したレオンは不思議な夢を見るようになる。 それは過去の記憶なのか、あるいは前世の記憶か。 その夢のおかげで魔法を学んだレオンは愛する両親を再び貴族にするために魔法学院で魔法を学ぶことを決意した。 しかし、学院でレオンを待っていたのは酷い平民差別。そしてそこにレオンの夢の謎も交わって、彼の運命は大きく変わっていくことになるのだった。 ※2025/12/31に書籍五巻以降の話を非公開に変更する予定です。 詳細は近況ボードをご覧ください。

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

処理中です...