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騎士サイドⅠ 拾い物
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あたしなんて、どこにも行けず、何にもなれない。そんなこと、わかってるんだ。
生きるためには金がいる。その日の食い物にも、寝床にも、ボロであろうが衣服にも、生きていくのなら金がいる。金だ。すべては金。
親なんてものは、そもそもいないし、いたことがあるのかもわからない。まあ、生まれてる限りはいるんだろうけど。
血が繋がっているのかいないのかもはっきりしない弟はいたが去年死んだ。正直、ほっとした。これで弟の分の飯も寝床も服も、必要ない。その分、あたしの使える金が増えたんだ。こんなの、喜ばしく思わないほうが、どうかしてる。
女が金を稼ごうと思ったら、手っ取り早い方法があるのはわかってる。でも、あたしみたいな貧相な体つきじゃ、なかなか買ってもらえない。たとえ買ってもらえたとしても、とんだ変態か、儀式に使われるか、きっとまともじゃないことに使われるだろう。だからあたしはそれをやらない。
女を武器に金を稼げないのなら、じゃあどうするのか。
人の物を盗む。それが答えだった。家に忍び込んで、中を物色したこともあるし、すれ違いざまにわざとぶつかって財布や高そうなものをスったこともある。自分が生きていくためなら仕方ないだろ、といつもどこかに向かって呟いていた。
ある日、路肩で何をするでもなく座りこんでいたら、いい歳こいた婆さんが、あたしを可哀想に思ったらしく、家に泊めてくれると言ってきた。
これはしめたぞ、とふたつ返事で着いていった。
なんとなく理由を聞いたら、婆さんは「あなたがあんまりにも、虚ろな目をしていたから」と困り眉で言った。虚ろってどういう意味だ?
婆さんの作った飯は美味くて、開けてある窓から吹き込んでくる風が心地いい。もちろん椅子だってふかふかだ。温かくてデカくて清潔な風呂に、きちんと整えられたベッド(これもふかふか)、肌触りのいい寝巻き。
もしかして、貧民街の外の人間は、毎日これを得ることができるのか。そう思い至ると、それまでのふわふわ心地よかった気持ちが、地の底よりもっと深いところまで落ちていくようだった。
出ていこう。そう思って寝巻きに手をかけたとき、何かが力づくで壊されたような大きな音がした。
悪い予感しかしなかった。
反射的に部屋から飛び出し、リビングへ向かった先には、この世の理が重く存在していた。
弱いヤツから死んでいく。
あたしを家に招いた物好きな婆さんは、頭が破裂したみたいになって、目の前に転がっていた。
婆さんだったものから流れてくる血が、鼻を刺激する。
「あ? なんだガキもいたのかよ」
ザラついた声がそう言った。
「ガキは殺さずに持って帰ろうぜ。散々遊んでからでも売り払えるし」
粘ついた声がそう言った。
鼓動が早鐘を打ち、呼吸が荒く熱くなる。
きっと、人間の血は沸騰するんだ。
吠えるように大声をひとつ上げたあたしは、最高に不愉快な目の前のモノたちに、勢いよく飛びかかった。
すべてが終わったときには、あたしが着ていた寝巻きは清潔な白から、反吐が出そうな赤黒いものになってしまっていた。
家主の婆さんはもういないんだから、別の服を貰っていったってよかった。でも、あたしはそれをしなかった。
盗みをやる気力がなくなっていることに気づいたのは、ぼーっと時間に流されて二日ほど経ったときだった。どおりで体に力も入らないわけだ。水を飲んだのも、一体どれくらい前のことやら。
盗みを辞めるのなら、別の稼ぎ方を考えなければならない。
いつだったか、歌が上手い、と褒められたことがあった。
その日はちょっと気持ちのいい陽気で、さらに飯がいつもより少し多く食えた、そんな日だった。
おかげで気分がよくて、道端で聞いて覚えたちょっとした歌を口ずさんでた。
そしたら、いつの間にか小さく人だかりができていた。私が気づいたことに気づいたそいつらは、口々に「上手い!」「もっと歌って!」「聴いてて気分がいいなぁ」などなど、勝手なことを言ってきた。鼻歌の延長みたいな気持ちで歌ってたあたしは、居心地が悪くなって、その人たちから顔を背けるようにして逃げ去った。
めいっぱい走って、ぜぇぜぇ言いながらその日の寝床に帰ってきたころには、夕闇が降りてきていた。ふと空を見ると、陽が落ち切っていないうちから、一等輝く星が空に浮かんでいた。
空腹で上手く回らない頭で、あたしの歌は金を稼げるんじゃないかと思い至った。
明けたその日は、皇帝陛下だかなんだか知らないけど、どうやら国のお偉いさんがパレードをするとかで、街はお祭り状態だった。
祭りの裏側には残飯も多く出る。
それを適当に腹に詰め込んでから、街の中心街のほうへ足を向けた。そしてもちろん、中心街には、あたしが予想するよりずっと多くの人がごった返していた。
(これなら……)
いけると思ったあたしは、人通りの多い道の脇に立って、祭りのムードを壊さないような歌を歌い出した。もちろん、投げ銭用の缶もちゃんと置いて。
始めは変な目でじろじろ見てくるヤツや、鬱陶しそうな顔をしたヤツもいたけど、気にせず歌っていたら、あのときと同じように、小さくではあるが、人が立ちどまり、あたしの歌に耳を傾ける群衆ができあがっていた。
「今日は記念すべき皇帝陛下のお祭りだ! さあさあ、祭りを盛り上げる歌を歌おうじゃないか! ちょっとでも気に入ってくれたんなら、そこの缶に投げ銭もよろしくだ! さあどんどん歌うよ!」
歌って、歌って、歌って。チャリン、チャリン、チャリン。
あたしは歌いながら、確実に金が放り込まれる音を聞いていた。
祭りの熱気が少し落ち着いたころ、休憩と称して、投げ銭用の缶を一旦回収して退散した。ひとけのない路地で、金の確認をするためだ。
驚くくらいの金額が入っていた。驚きで目を見開きすぎて、目ん玉が零れ出そうなくらいだった。ひとりでその驚きと気持ちの高まりに浸っていると、突然、後ろから声をかけられた。
「キミ! そうそうそこのキミだ! さっきあっちで歌ってた子だよね?」
振り向きざま、咄嗟に金の入った缶を後ろ手に隠す。
チッ、あたしの稼ぎを横取りしようってヤツか……?
「すごく上手い歌だったよ! いや僕も聴いていたんだけどね、本当に上手い」
なんだこいつ、なんのつもりだ? 訝るあたしを意に介すこともなく、そいつは喋り続ける。
「こう、聴いてるだけで楽しい気分になるし、とても心地がいいし……。それに、ちょっと祭りに合わなさそうな歌も、キミが歌うとまるで祭りのためにあるかのような歌になっていた。うんうん」
なんかひとりで納得してるぞ……。
怪しいヤツにジト目で視線を送っても、そいつは微塵も揺らぐことはなかった。
こんなヤツの独り言に付き合ってても時間の無駄だ。そう思って、無視して脇を通り過ぎようとしたとき、
「待って」
え、と思うより先に痛みが走った。痩せた細い腕が、強く握られることに耐えきれなかった痛みだった。
「駄目だよ、人の話は最後まで聞かなくちゃ」
にっこり笑ってるその顔の、目だけは笑ってないなんてことは、あたしでもすぐにわかった。
「キミ、うちの商品になる気はないかい?」
そうしてあたしは、「発掘屋」の異名を持つ行商人、ユール・タマージュの商品に加えられた。
生きるためには金がいる。その日の食い物にも、寝床にも、ボロであろうが衣服にも、生きていくのなら金がいる。金だ。すべては金。
親なんてものは、そもそもいないし、いたことがあるのかもわからない。まあ、生まれてる限りはいるんだろうけど。
血が繋がっているのかいないのかもはっきりしない弟はいたが去年死んだ。正直、ほっとした。これで弟の分の飯も寝床も服も、必要ない。その分、あたしの使える金が増えたんだ。こんなの、喜ばしく思わないほうが、どうかしてる。
女が金を稼ごうと思ったら、手っ取り早い方法があるのはわかってる。でも、あたしみたいな貧相な体つきじゃ、なかなか買ってもらえない。たとえ買ってもらえたとしても、とんだ変態か、儀式に使われるか、きっとまともじゃないことに使われるだろう。だからあたしはそれをやらない。
女を武器に金を稼げないのなら、じゃあどうするのか。
人の物を盗む。それが答えだった。家に忍び込んで、中を物色したこともあるし、すれ違いざまにわざとぶつかって財布や高そうなものをスったこともある。自分が生きていくためなら仕方ないだろ、といつもどこかに向かって呟いていた。
ある日、路肩で何をするでもなく座りこんでいたら、いい歳こいた婆さんが、あたしを可哀想に思ったらしく、家に泊めてくれると言ってきた。
これはしめたぞ、とふたつ返事で着いていった。
なんとなく理由を聞いたら、婆さんは「あなたがあんまりにも、虚ろな目をしていたから」と困り眉で言った。虚ろってどういう意味だ?
婆さんの作った飯は美味くて、開けてある窓から吹き込んでくる風が心地いい。もちろん椅子だってふかふかだ。温かくてデカくて清潔な風呂に、きちんと整えられたベッド(これもふかふか)、肌触りのいい寝巻き。
もしかして、貧民街の外の人間は、毎日これを得ることができるのか。そう思い至ると、それまでのふわふわ心地よかった気持ちが、地の底よりもっと深いところまで落ちていくようだった。
出ていこう。そう思って寝巻きに手をかけたとき、何かが力づくで壊されたような大きな音がした。
悪い予感しかしなかった。
反射的に部屋から飛び出し、リビングへ向かった先には、この世の理が重く存在していた。
弱いヤツから死んでいく。
あたしを家に招いた物好きな婆さんは、頭が破裂したみたいになって、目の前に転がっていた。
婆さんだったものから流れてくる血が、鼻を刺激する。
「あ? なんだガキもいたのかよ」
ザラついた声がそう言った。
「ガキは殺さずに持って帰ろうぜ。散々遊んでからでも売り払えるし」
粘ついた声がそう言った。
鼓動が早鐘を打ち、呼吸が荒く熱くなる。
きっと、人間の血は沸騰するんだ。
吠えるように大声をひとつ上げたあたしは、最高に不愉快な目の前のモノたちに、勢いよく飛びかかった。
すべてが終わったときには、あたしが着ていた寝巻きは清潔な白から、反吐が出そうな赤黒いものになってしまっていた。
家主の婆さんはもういないんだから、別の服を貰っていったってよかった。でも、あたしはそれをしなかった。
盗みをやる気力がなくなっていることに気づいたのは、ぼーっと時間に流されて二日ほど経ったときだった。どおりで体に力も入らないわけだ。水を飲んだのも、一体どれくらい前のことやら。
盗みを辞めるのなら、別の稼ぎ方を考えなければならない。
いつだったか、歌が上手い、と褒められたことがあった。
その日はちょっと気持ちのいい陽気で、さらに飯がいつもより少し多く食えた、そんな日だった。
おかげで気分がよくて、道端で聞いて覚えたちょっとした歌を口ずさんでた。
そしたら、いつの間にか小さく人だかりができていた。私が気づいたことに気づいたそいつらは、口々に「上手い!」「もっと歌って!」「聴いてて気分がいいなぁ」などなど、勝手なことを言ってきた。鼻歌の延長みたいな気持ちで歌ってたあたしは、居心地が悪くなって、その人たちから顔を背けるようにして逃げ去った。
めいっぱい走って、ぜぇぜぇ言いながらその日の寝床に帰ってきたころには、夕闇が降りてきていた。ふと空を見ると、陽が落ち切っていないうちから、一等輝く星が空に浮かんでいた。
空腹で上手く回らない頭で、あたしの歌は金を稼げるんじゃないかと思い至った。
明けたその日は、皇帝陛下だかなんだか知らないけど、どうやら国のお偉いさんがパレードをするとかで、街はお祭り状態だった。
祭りの裏側には残飯も多く出る。
それを適当に腹に詰め込んでから、街の中心街のほうへ足を向けた。そしてもちろん、中心街には、あたしが予想するよりずっと多くの人がごった返していた。
(これなら……)
いけると思ったあたしは、人通りの多い道の脇に立って、祭りのムードを壊さないような歌を歌い出した。もちろん、投げ銭用の缶もちゃんと置いて。
始めは変な目でじろじろ見てくるヤツや、鬱陶しそうな顔をしたヤツもいたけど、気にせず歌っていたら、あのときと同じように、小さくではあるが、人が立ちどまり、あたしの歌に耳を傾ける群衆ができあがっていた。
「今日は記念すべき皇帝陛下のお祭りだ! さあさあ、祭りを盛り上げる歌を歌おうじゃないか! ちょっとでも気に入ってくれたんなら、そこの缶に投げ銭もよろしくだ! さあどんどん歌うよ!」
歌って、歌って、歌って。チャリン、チャリン、チャリン。
あたしは歌いながら、確実に金が放り込まれる音を聞いていた。
祭りの熱気が少し落ち着いたころ、休憩と称して、投げ銭用の缶を一旦回収して退散した。ひとけのない路地で、金の確認をするためだ。
驚くくらいの金額が入っていた。驚きで目を見開きすぎて、目ん玉が零れ出そうなくらいだった。ひとりでその驚きと気持ちの高まりに浸っていると、突然、後ろから声をかけられた。
「キミ! そうそうそこのキミだ! さっきあっちで歌ってた子だよね?」
振り向きざま、咄嗟に金の入った缶を後ろ手に隠す。
チッ、あたしの稼ぎを横取りしようってヤツか……?
「すごく上手い歌だったよ! いや僕も聴いていたんだけどね、本当に上手い」
なんだこいつ、なんのつもりだ? 訝るあたしを意に介すこともなく、そいつは喋り続ける。
「こう、聴いてるだけで楽しい気分になるし、とても心地がいいし……。それに、ちょっと祭りに合わなさそうな歌も、キミが歌うとまるで祭りのためにあるかのような歌になっていた。うんうん」
なんかひとりで納得してるぞ……。
怪しいヤツにジト目で視線を送っても、そいつは微塵も揺らぐことはなかった。
こんなヤツの独り言に付き合ってても時間の無駄だ。そう思って、無視して脇を通り過ぎようとしたとき、
「待って」
え、と思うより先に痛みが走った。痩せた細い腕が、強く握られることに耐えきれなかった痛みだった。
「駄目だよ、人の話は最後まで聞かなくちゃ」
にっこり笑ってるその顔の、目だけは笑ってないなんてことは、あたしでもすぐにわかった。
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