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メモ⑥
これで終わった…そう思ったさーー。
なんて事だよ。
絶頂して、力の抜けた僕を貫いたまま、獣人Aは歩きだした。
絶頂し敏感になった僕の子宮に歩く振動がダイレクトに伝わる。結合部から二人の体液が滴り落ち、床に動線が引かれてるよ。
「あっ、待ってくれよっ!イッたばかりなんだよ。ひっ、少し、休ませてよ」
手振り身ぶりで止めようとしたさ。
獣人Aは立ち止まり、僕の顔の涙と鼻水をべろりと舐めて、不器用に笑った。
良かった…ジェスチャーで伝わったようだね。
安心したのもつかの間、再び獣人Aずんずんと歩きだした。周りをキョロキョロ確認して何かを探しているようだ。
「ひっ、ああっ」
絶頂し敏感になった僕には刺激が強すぎる。ずんずんと歩くたびに穿たれて僕は身悶えだ。
快楽の上乗せだ。
こんなの辛すぎるよ。びくびくと震え、軽くいきそうになる。
僕が甘く絶頂するたびに、挿れっぱなしの獣人Aの陰茎をくぅぅと搾った。
堪らず、獣人Aは陰茎を硬く太くして僕を猛然と下から突き上げ、膣内射精した。
それを獣人Aのお目当てが見つかるまで三回ほど繰り返した。廊下は体液で汚れ目も当てられない。
僕のお腹はパンパンで絶頂しずきで息も絶え絶えだったよ。
獣人Aのお目当ては僕の部屋のベッドだったようだ。ベッドを見つけると、繋がりはそのままに僕ごとベッドに横になった。
背中にふかふかな布団の感触、慣れ親しんだ僕のベッドに今日ほど安心したことはないよ。冷たい床のあとだと殊更にそう思うね。
これで、終わりだね。やっと眠れる。早く抜いてくれないかな。
疲れきった僕はそっと目を閉じた。
「うへぇ?」
眠れなかった。
獣人Aは僕の両方の膝裏に手を添えた。そのまま股をかぱりと開くと、足をベッド側に倒した。僕の体を二つに畳むみたいにさ、まんぐりかえしされ、膣が天井を向く。
まさか、これって……。
獣人Aのワインレッドの瞳が怪しく揺らめくき。繋がりを深めるように、僕の体に覆い被さる。
ずぶ、ずぶっ、ずぶっと、何度出しても萎えないグロテスクな陰茎を上から下に向け突き刺した。
僕の膣内を掘削するみたいにさ。馬鹿みたいに何度も粘る腰つきでほじくられる。
僕の膣内は嬉しいとばかりに陰茎にしがみつく。きつく精を搾り取ろうと蠢く。もうお腹いっぱいなのにさ。女ってなんて貪欲なんだろう?
獣人Aは結合部に全体重をかけて巨体で僕の子宮をプレスする。
重みにベッドがギシギシ鳴った。安物だから壊れちゃうよ。
激しすぎて、恥骨と恥骨がぶつかり軋む。僕の気持ちいい場所もそうじゃない場所も根こそぎ全て擦られて、潰され屈服させられる。
「あっ、かっ」
もっと深くもっと奥に僕の体を子宮を壊すかのような、重い重い抽送。
手足は力なく揺すられる。体がバラバラになりそうで、呼吸が出来ないよ。
頭はずっと快楽の波に白く飲まれ続ける。ぱちぱちと目の前が弾け続けるよ。
「~~っ、っーーーっ!」
僕は涙とか鼻水とか唾液とか、感染源を撒き散らしながら声にならない嬌声をあげた。
気持ち善すぎて降りられないよ。気持ちいいハズなのに苦しいなんてさ。こんな、拷問あるんだね。
獣人Aは、一心不乱に僕の体を貪る。苦しくほどきつく抱きしめられ、大きな体の檻で僕を閉じ込める。慈悲のかけらもない。やっぱり獣だよ。
「……ぐっ、ザンガっ。モレノ」
低く呻くと、大きくなる陰茎。どくりと脈打つと、また僕の中に射精した。欲望の解放だ。熱い、苦しい。当たり前みたいにさ、中出ししたいでほしいよ。
荒い息で恍惚の表情を浮かべる獣人A。ワインレッドの瞳が僕の顔を見て潤む。
そんな、いとおしいそうに僕を見ないでくれよ。絶対に絆されないからね。
僕の汚れた顔を舐める。大きな舌は思ったほど生臭くなかったけどさ。
ああ、また大きくなった。そんな奥まで、嵌めないでよ。そこで、グリグリしないでくれよ。
ーー駄目だよ。動かないでくれよ。体おかしいから。あっ!
ーーいく!いく、またいっちゃうよ。
………外が薄明るくなった5時、強制送還により、僕はやっと獣人Aの責苦から解放されたのさ。
文字通り抱き潰され、間接が悲鳴をあげてる。猛烈な眠気に瞼は八割落ちていたけど、それでも、最後の気力を振り絞り、ナメクジのように這って廊下まで出てきた。
よ、欲望メーターは……。
ーーーっ!!
なんと100127っ!
や、やったよ僕……。
やっ、……急速に意識が遠のきブラックアウトする。僕は眠りに落ちたのさ。
◇
獣人Aとのトンデモ一夜から既に半年経った。
研究が出来ずにイライラしたとき、たまーに思い出して自慰のお供にしていることは僕だけの秘密さ。
今日も机にうず高く積まれた書類の山にうんざりするよ。
はあ……研究したいよ。
僕は書類仕事より偉大なる実験がしたい。大きくため息をつくと僕を前の机に座った社長こと祖父が睨んだ。
「メリッサ……ため息より手を動かせ。待っていても借金は減らんぞ」
「へーい」
気のない返事をし僕は書類に向き合う。
つまらない仕事だけど、借金を返すため我慢さ。
そう、借金だよ。
半年前、獣人Aの欲望から欲望石を精製しようとして制御不能になり、研究室は大爆発。僕の貴重な研究は全て焼失してしまったのさ。可哀想な僕に残ったのは莫大な借金だけ。
しかもさ、今までの研究費は援助じゃなくて貸付金だったらしい。僕はクソジジイに嵌められたのさ。
今の僕は、借金という足かせにより祖父の専属秘書兼社畜だよ。
42カ国を完璧にマスターし通訳から翻訳までこなせる、天才頭脳の僕を重宝するのは分かるよ。
えっ?1か国増えたって?半年前を反省し、野蛮な獣人語もマスターしたのさ。
僕は姿勢を正すとメクシ国からの注文書類を自国語に翻訳し、書類を書き直すとポイっと祖父に渡した。
不服そうなジジイの顔は無視し、次の書類を翻訳する。珍しく真面目に仕事をこなす僕に祖父が話し掛けた。
「明日の商談相手は獣人だ……通訳を頼むぞ」
「ええ?獣人かい?嫌だなぁ」
あからさまに顔をしかめる僕に祖父の視線は冷たい。
「メリッサ、今すぐ獣人に対する差別意識を失くせ。奴らは勇猛果敢に戦い、見事祖国を魔人から奪還した英雄だ。その戦力も統率力も評価に値するが、何より奴らの祖国は良質な鉱物の一大採掘地なのだ。
採掘の利権を得ようと各国や大商家がこぞって交渉に乗り出した。我がモリアレン商家もその一つだ。獣人語を通訳できる人間は少ない。有利に事を運ぶチャンスだ」
「ふーん、そうなんだ。交渉がうまく纏まったらさ、僕の借金も減るのかな?」
「減らん!……いいかメリッサ。余計なことは言うなよ。わしの言った通りに通訳すればいいからな」
祖父は半年前の大爆発の真相を知っているただ一人だ。爆発より僕が不当に獣人を召喚したことをしこたま怒られたよ。やりまくったことだけは濁したけどさ。
「分かったよ」
正直、もう獣人とは関り合いたくないけどさ、借金苦の僕に拒否の選択肢はなかった。
「それで、誰と交渉するのさ?」
頭の悪そうな獣人に高度な駆け引きなんて出来なそうだけどさ。
「祖国を魔人から奪還した英傑の1人。現獣人国代表モロ・トゥルクスだ。決して粗相はするな」
「……英傑ね」
所詮は野蛮な獣人だろうしさ、明日は憂鬱な仕事になりそうだよ。
◇
祖父が経営する一流ホテルの最上階。祖父より一足先に着いた僕は、商談の場を整え、獣人語で書かれた書類をテーブルに並べた。そろそろ約束の時間さ。
ドタドタとなにやら廊下が騒がしい。大勢の人の足音と怒号がどんどん部屋に近づいてくる。
「モロ様どうされましたか?何かお気に召さないことがありましたら、謝罪いたします」
止めようとする祖父と聞き覚えのある唸り声。
ガンっ!
頑丈な扉がいとも簡単に壊れて、大柄な獣人が乱入してきた。
そいつは……忘れもしないあの日の奴、獣人Aだった。
極上の黒いスーツを窮屈そうに着込み、髪を後ろに流し、髭を整えていた。端からみたら野性味の強い精悍な青年だ。その頭に大きな獣耳がなかったらハンサムに思えたかもしれない。
「モロ様!落ち着いて下さい」
祖父が叫んだ。
……嘘だよね?
獣人Aがモロ様なんてさ。
獣人Aは僕を視界に捕らえた。
その目はカッと見開かれた。ぎらつく瞳孔が充血して真っ赤だ。興奮かここまで来るのに暴れたせいか、ゼィ、ゼィと荒く熱い息を吐いたのさ。
やっぱり……覚えているよね?
殺されるの僕?八つ裂き?頭から食われる?
「ご、ごめんなさい」
僕は、悲鳴をあげて壁際に後退した。当然のことながら、獣人Aが迫ってくる。
背中は壁、前は獣人Aで逃げ場はない。
殺されるーーー。
僕は、覚悟を決めて両目を瞑った。せめて痛くないように一思いに殺してほしいよ。
結果的に僕は、殺されなかった。
獣人Aことモロ様は僕をぎゅうぎゅう抱きしめた。ミシリと肋骨が軋むほど強くさ。
青くなる僕を見た側近の獣人が慌てて止めてくれた。僕を解放したモロ様はその場に跪いた。
『コナムン……ザンガっ、モレノ』
獣耳と尻尾を下げ、うっとりと僕に囁いた。半年前のあの日、何度か聞いた獣人語をさ。
「メリッサ、モロ様はなんと行ってるんだ?」 状況を把握しようと祖父が僕を急かす。
今の僕なら理解出来る。天才な僕にかかれば難解な獣人語だってさ、いとも簡単に訳せるんだ。
「待ってくれよ。えーと直訳すると…。
『コナムン』が、自分。『ザンガ』が女の神で『モレノ』が愛とか好ましいだから……。今回の場合は、『俺の愛しい女神』と訳すのさ」
はっ??
………僕が女神?
やったからかな?獣人の思考回路は理解不能だけどさ、どうやら僕は殺されないようだ。犯され損にならなくて良かったよ。
再びきつく抱きしめられた僕は、泡を吹いた。
だから、目を光らせた祖父の思惑に気付かなかった。
まさか、可愛い孫娘の僕を採掘の優先権の為にモロ様に嫁として差し出すなんて思わないじゃないか!
end
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