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亡者の大森林へ向かえ

LV133 ポーカー対決

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「レイズ」

「コール」

「チェック」
「チェック!」


「どう?8のツーペアよ」
イルイルが自分の手札をさらした。

「フフフ、甘いなクイーンのツーペアだ」
アポローンが自慢げにイルイルに手札を見せる。

フミヤとアポローンが和解し、ポーカー対決が開かれた。

ルールとしてディーラーの参加はなし。
神アポローン・ポセイドンVSフミヤ・イルイルチームの対人戦である。

一番強い手札を持つ者のチームが勝者。
二人一組で行い、どちらか一人がアクションを行う(コールやフォールドなど)

「残念、highcard(ブタ)だ」
ポセイドンは残念そうに手札を見せた。

そして、フミヤも手札を見せる。
「これってどう?」

「フルハウスじゃない!フミヤすごいよ」
イルイルは思わず大声をあげた。

フミヤはポーカーをあまりわかっていないため
イルイルに同じ数字をなるべく合わせるように
説明されていた。


「さあ、どんどん行こう」
ポセイドンはカードをディーラーへと戻した。

ディーラーは皆のカードをシャッフルし、再度皆にカードを配った。

「ここは大きくいかせてもらおうか」
アポローンはそう言うと、手元のチップを大きく張った。

「ちょっと!それ1000万イエンチップじゃない。
私達そんなにお金持ってないわよ」
イルイルは言った。

「フミヤ、お前に与える恩恵一つを1000万イエンとして
チップに替えてやろう!お前達が1000万イエン負けるごとに
恩恵一つ受けてもらう。恩恵は残り7つ、この7枚のチップが
1000万イエンであり、恩恵一つだ」
アポローンはフミヤとイルイルにチップ7枚を差し出した。

「なるほどね、どちらにしても私達にはありがたい話。
それでOKよ」
イルイルはこれにあっさり承諾した。
「おいおい、俺の意見はなしかよ」
*フミヤはイルイルにツッコんだ。

そして勝負再開

「じゃあ、こっちもコールよ」
イルイルも自分のカードにやや自信があるだ。

「では一旦チェックとしよう」
アポローンにがそう言うと、イルイルも
「チェック!」
を宣言した。

「いざ、勝負」

アポローンの手はK(キング)のツーペア、
対してイルイルはA(エース)のワンペアであった。

「悪いな、俺の勝ちだ」

「くっ」

ポセイドンはまたも6のhighcardであった。
*ポセイドンはポーカーが弱かった。
 
そんな中フミヤは
「んー全然数字が合わなかったな」
と、皆に手札を見せる。

「ちょ・・・ちょっとフミヤ。揃ってるじゃん」

「なんだと!」
イルイルとアポローンは驚く。

フミヤの手はフラッシュであった。

「またフミヤの勝ち。アンタどんだけ強運なの・・・」
イルイルはアポローンからチップを回収した。

「くぅ、もう一勝負だ!」
「OK、OK}


その後も対戦は続く


・・・が、尋常でない強運のフミヤは連戦連勝。
瞬く間にフミヤ達のチップは増えていく。

「ちょっともうやめない?」
さすがにイルイルも気の毒に思い、アポローンに声をかける。
「まだまだー」
アポローンは意地になっている。

「もうすでに5億イエンにはなってるんじゃないか?
神は金持ちなんだな」
フミヤがそう言うと、ポセイドンはこう答える。
「フフフ・・・神の我々からすれば、こんな紙幣などいくらでも生み出せるのでな」

「・・・」

「お前等、それって通貨偽造罪って言う犯罪だぞ。捕まるぞ」
*フミヤは神にツッコんだ。


「あっ・・・」


辺りは静まり返った。

フミヤチーム、神チームに勝利!

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ポーカー 対ディーラーと対人戦がある
対ディーラー ディーラーより手札が勝れば勝ち
チェック 様子見のためパスすること
コール 直前のプレイヤーと同じ額のチップを賭けること
レイズ 直前のプレイヤーが賭けた額の1.5~2倍程度の額を賭けること 
highcard 役がない状態
ワンペア 5枚のカードのうち同じ数字が二組ある状態
ツーペア 5枚のカードのうち同じ数字が二組ある状態
フラッシュ 同種類のマークが5枚ある状態
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