上 下
201 / 290
死者の国 冥界

LV196 100匹 対 5人

しおりを挟む
 襲い掛かる餓鬼の群れ。

 奮闘するフミヤ達。

 *フミヤは餓鬼を倒した。
 *ブリズエラは餓鬼を倒した。

「フミヤさん、コイツら話にならないくらい弱いですよ」(ブリズエラが強すぎです)

「そうだなー。なんかビビッてて損した感じだな」(フミヤも強すぎです)

 フミヤとブリズエラの精神体の強さはピカ一であった。特にフミヤのそれは常軌を逸している。冥界であればヴィオラに敵わないまでも、相当良い戦いができるのではないだろうか?

 *フミヤは餓鬼を倒した。
 *ブリズエラは餓鬼を倒した。
 *神薙は『隠匿』の神力を発動した。神薙は身を隠している。

「なんか神薙って、ズルくない?」

「すいません、フミヤさん。私は本当に戦闘はからっきしなのです」

「仕方ないなーー」
 
 戦いながらもフミヤ達は話をする余裕すらある。

 *メロは伸縮自在のスキルを使用した。
 *メロは餓鬼を倒した。
 *メロは餓鬼を倒した。
 *メロは餓鬼を倒した。
 *メロは餓鬼を倒した。

 餓鬼の三倍程に大きくなったメロは次々と餓鬼達をなぎ倒していく。

「メロ、やりすぎるんじゃねぇ。楽しみが減るだろ!」
と、ブリズエラは言う。

 *ブリズエラは餓鬼を倒した。
 *ブリズエラは餓鬼を倒した。

「モギュッ」
 メロは少し不満げにブリズエラを見る。

 *メロは餓鬼を倒した。

 メロもまたブリズエラと同じく戦闘を楽しんでいた。初めて戦闘向きなスキル、『伸縮自在』を手に入れ敵を倒す楽しさを知ってしまったのだ。メロは好戦的な魔物に変貌しようとしていた。

 *ブリズエラは餓鬼を倒した。
 *ブリズエラは餓鬼を倒した

「君達、仲良くしなさい」
 二人を注意するフミヤを8匹の餓鬼が囲み、手に持つ棍棒で何度もフミヤを殴っている。……が、フミヤはダメージを一切受けていない。

「あーーもうっ! 鬱陶しい」

 *フミヤは餓鬼を倒した。
 *フミヤは餓鬼を倒した。
 *フミヤは餓鬼を倒した。

 瞬時に倒される仲間を見て、フミヤを囲んでいた他の餓鬼達は一目散に逃げ出す。

「逃がさないぞ」
 逃げ出した先にはタケルが待ち構えている。

「スキル、勇者の心」
 タケルの闘気がみるみる内に上昇していく。

「今度は前のようにはいかないぞ!」

「くらえ、聖光斬馬波《せいこうざんばは》」
 タケルは剣に纏《まと》わせた闘気を餓鬼に向かい、振り放った。

 *ミス、餓鬼達はダメージを受けていない。

「えっ? えええええーー⁉」

 *タケルは餓鬼に袋叩きにされている。

「や、やめて……痛い、うっ、ああ、助けてー」

「タケル……(すでに呼び捨て)」
 フミヤは可愛そうな目でタケルを見ている。
 
 タケルの元へメロが急ぐ。

  *メロは餓鬼達を倒した。

 タケルの元へ駆けつけたメロはあっけなく餓鬼達を倒す。そして、タケルを飲み込み口の中に隠した。

 タケル今回も活躍できず。


 その後もフミヤ達はバッタバッタと餓鬼を倒していき、気がつけば辺りには餓鬼達の姿はなくなっていた。

 100匹近い餓鬼達の全滅にすっかりと戦意喪失したダングルはただ茫然とその場に立っていた。
しおりを挟む

処理中です...