母校に就職したら指導教官が大好きだった先生でした

風花鳴海

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6 明るい明日へ

夏休みの恒例行事4

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は?え?俺?
正直な感想はこれ。突然里見先生が職員室に駆け込んできて
「榊先生、会議室まで来てください」
って引っ張って行かれて、教頭先生から修学旅行の下見に、里見先生と2人で行ってこいと言われた。
「あのー。話が見えないのですが、そもそも里見先生と水谷先生が行くことになりませんでしたっけ」
驚いててもなんなので、ようやく思っていたことを口に出してみる。
「はい。ですが」
今年の一年生つまり、来年修学旅行に行くメンバーは、理系志望者が多い。コースもそれにあわせて、理科的な要素を入れている。だから、理系の教師が行く方がよい。と。いや、俺てっきり。
「そういうことであれば、了解です。里見先生よろしくお願いします」
「まあ、さすが榊先生、話が早いわね。では、来週の下見は榊先生と里見先生が行くということで、事務室には、里見先生、あなたが説明して出張費の手続きをしてください。宿の手配などは、すでに事務室でしてありますから、その辺も含めて手続き進めて」
「はい」
出張なんて、まあ仕事だし、行けと言われれば行くだけのことですが。なんだか今回、大袈裟だな。
職員室に戻って仕事の続き。
「なんかあったんですか?」
隣の平井先生が心配そうな顔で聞いてくる。そりゃそうだわ。連れて行かれたときの里見先生、鬼気迫るだったもんな。
「来週の修学旅行の下見、やっぱり俺と里見先生とで行くことになって」
「え?水谷先生とうとう?」
「何がとうとう、だ?」
鈴木先生まで聞き耳立ててたのか。平井先生は、いや、その、ゴニョゴニョと誤魔化してるが、ここ三人の考えてることは同じかも。
「水谷先生関係なくて」
生徒に理系志望者が多いことから、理系の教員の視点を行程に入れたい。だから、国語科2人で行くのではなく、化学の俺にチェンジした、と2人に説明。
「なんだ。それ水谷ちゃんのアイデアか?」
「里見先生らしいです」
「へえ。あいつ、最近成長期入ったか」
鈴木先生がどこか嬉しそうな顔をする。平井先生まで。
「水谷ちゃんも、煮え切らないな」
鈴木先生がぽつんと言って
「仕事仕事。平井、お前そろそろ模擬授業やれよ」
「はい。あ、五時間目の時間でも良いですか」
「お、いいぞ。ただし、目の覚めるような素晴らしいのでなきゃ許さん」
「マジすか。ハードルたけー」
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