DNAの改修者

kujibiki

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第445話 【閑話】お茶会

「『シェリー様、本日はお招きいただきありがとうございます』」

「もう~、ルーシャ様もグレイス様もそんなにかしこまった言い方をされなくても…」

「私達はシャルルのパートナーであり家族なのですから…」

「そうですよ、ルーシャ様、グレイス様。お待ちしておりました」

『フフ…、サマンサ様のおっしゃるとおり…大家族過ぎますけれどね』

「もう一体何人パートナーがいるのやら…です」

『それにしても“シャルルの扉”から行った事のある所ならどこへでも転移できるのは便利ですね』

今日はシェリー様の王城でお茶会があり、すでにサマンサ様とエンターシャ様もお揃いです。
シャルルが皆さんの王城やお屋敷に“シャルルの扉”を設置してくれたおかげで今では皆さんもまるで部屋から部屋に移動するように行き来されています。
主に私の屋敷やシャルル島へですが…。

「そう思っていただく為に本日はルーシャ様達をお招きしました。いつもは私達が伺っていますからね」

「そうです、ルーシャ様、グレイス様、今度は私のジャトワン領都へもお越しください。後で一度一緒に転移しておきましょう」

『ありがとうございます』

今はシャルル達が旅をしているのよね…。

「シャルルったら私の事を忘れていたのですよ~。ルーシャ様がシャルルに聞いてくださらなかったら“シャルルの扉”が設置されず仲間はずれになるところでしたよ…」

『グレイス様は比較的頻繁に“転移の祠”を使って来られていましたからね。たまたま遠方にあるバルトリア王国の皆さんが優先になっただけですよ…』

「それにしても、シェリー様とサマンサ様までがいつの間にか受精されているのが気になります。ようやく私も“せっくす”をしていただいて皆さんの話に付いていけると思いましたのに私の方こそまた仲間はずれですよ…」

皆さんの左眼はシャルルと同じ黒色です。
カラードと同様なのですが、こうも同じ色の方々に囲まれるのも変な気分です。
私も早く受精して同じになれば気にならないのかしら…。

「エンターシャ様、受精するのに年齢や“せっくす”の回数、順番も関係無いのですよ。機会が合うか合わないかだけですから」

「そうそう、シェリー様のおっしゃるとおりです。うちのグリシャなんか私が受精した翌日に受精しましたから…」

『そうでした、ちょっと驚きましたよね。でも良く考えると私もグレイス様の翌日でしたし…』

「エンターシャ様達がせっくすを体験したという事はうちのホーリー達もそろそろかしら…?」

ホーリーとミレーヌも“シャルルの奇跡”を体験してから女性器の観察を頑張っているようですからね。

「そういえばサマンサ様の所はサンディさんとローザさん、ソニアさんも“せっくす”を体験されたそうですね。私のところのルチアとスージーももうすぐ体験できるのかしら…」

「フフ…、三人とも更に艶やかに女性らしくなりましたよ。覚醒した時と違って大きな変貌はありませんがやっぱり“せっくす”を体験すると違いますよね…」

「やはりシャルルが授けてくれる精液の影響でしょうか…。“シャルルの奇跡”と違うのはシャルルの精液で子宮が満たされたり、口にすることですものね。それにあの子宮に繋がる穴に男性器が挿入されている時の一体感が堪りませんよ…」

私がお願いしたのもありますが、私を含めマリンとヨルンも“せっくす”が早く体験出来て幸運だったと言えるでしょう。

『フフ…、エンターシャ様ったら…。とにかく焦らず女性器の観察をしながら“せっくす”や受精する機会を待つしかありませんよ。シャルルは皆のことを見てくれていますからシャルルがマリンさんやヨルンさんと“せっくす”をしたのならきっとホーリーさん達やルチアさん達の事も考えていると思いますよ』

先日、ムーランさんがチェスカさんを連れて屋敷に来た時は驚きました。
シャルルがムーランさんをパートナーにしたのは言動から気付いていましたが、本当にチェスカさんまでパートナーにしていただなんて…。

キルシッカから経緯を聞きましたが“シャルルの奇跡”の後すぐに“せっくす”を体験したそうです。
シャルルがそうした理由は分かりませんが、こちらに来る前にグレイス様にもお伝えしたら驚かれていましたね。

「私達は受胎しているので出産が終わるまで“せっくす”は出来ませんが、エンターシャ様はシャルルのしてくれる快感を更に全身で受け止められるようになって、“せっくす”をしてもらう機会があればシャルルにも気持ち良くなってもらうように頑張らないといけませんよ」

「は…はい、頑張ります!」

初めての時は気持ち良過ぎて何がなんだか分からないまま私だけが何度もイッては気を失っていたように思います。
グレイス様がおっしゃるようにシャルルにも私の身体で気持ち良いと思ってもらえるようにならないと相手をしてもらえなくなりますよね…。
パートナーはいっぱいいるのですから…、ハァ~。



『じゃあちょっと話題を変えて…、今日はお土産に“ちょこれーと”をお持ちしましたよ』

箱詰めにされた“ちょこれーと”をテーブルの中心で開封します。

「“ちょこれーと”ですか…?」

「でも、それは…?」

『このように“ちょこれーと”は固形にしても食べられるのです』

「でもなんだか胸のようなお尻のような不思議な形ですね」

『フフ…、エンターシャ様のおっしゃるようにお尻にも見えますが二つ山になっている方が上です。シャルルが言うにはこの形は“はーと”と言う形で、心臓や真心の象徴…、好きとか愛おしいと思う気持ちを形にしたものらしいです…』

「「「へぇ~、“はーと”ですかぁ」」」
「私の想いも形にしてシャルルに食べてもらいたいですね」

『フフ…、グレイス様…。さぁ、皆さんどうぞ…』

ペロッ、パク…、パキッ、パクリ…。

皆さんが“ちょこれーと”を手に取って口に入れられます。

「甘くて美味しい~!」
「“ちょこれーとぱふぇ”の時とちょっと味が違うような気がします」
「食べやすいです」
「口の中で溶けますよ~」

『ミルクや甘味料の量で味が調整出来るそうです。“ちょこれーとぱふぇ”には甘くない方が合いますよね』

シャルルに食べ過ぎないように言われているので私もゆっくり味わいます。

「それにしてもシャルル達はいつ旅から戻ってくるのでしょうか。“シャルル巻き”のお店が閉まっているだけでルージュ領都の活気が無くなったように感じられますよ…。私はルーシャ様の所に行けば美味しい物が食べられますけれどね」

サンディによるとお店のある広場には毎日たくさんの人が集まっているそうですが、お店が出来る前のようにひっそりとしているそうです。

「皆さんには分からないかもしれませんが、“シャルル巻き”を定期的に食べられないのはとても辛い事なんですよ。禁断症状が出ますからね…」

アデル達と経験した苦しさや、我慢できずにお店に通っていたのが懐かしく感じます。
シャルルに覚醒してもらってからはいつの間にかそんなことも無くなりましたがこれまで気軽に口にできた領民には辛いでしょうね。

『もうしばらくすれば戻ってきますよ。領主会議もありますからね』
『そういえば、シェリー様達は今年はどこで領主会議が行われるのですか?』

「パレス領都です。ローレン様という方が領主をされていて、シャルルと面識もありますよ…」

「ローレン様もシャルルの事をとても気に入っている様子です。まぁシャルルのような格好良くてたくましい男性は他にはいないですからね…」

「この間王都にローレン様の娘のモナミさんが来てシャルルの事を聞いていましたがまだ縁は無いようですね…」

『ローレン様にモナミさんですか…、皆さんの発表も大変なものになりそうですね』

「それでルーシャ様の所はどちらで…?」

『カプランド領都という所で、屋敷にいるジェシカさんのお母様であるサリー様が領主をされています』

「今年も昨年以上に盛大な発表がありますからね。私も待ち遠しいですよ」

『もう~、グレイス様は暢気な事を…。私としてはその発表でローマン帝国がどうなってしまうのか心配でもありますよ』

とうとうサリー様やシクスエス様、エバーミット様にシャルルの事が知られてしまうのですからね。



コンコン、コン。

「は~い」

ガチャ…。
「シェリー様…、フリーノース領都から緊急の知らせがありました。こちらを確認してください」

「緊急ですって…?」

マーガレット様から緊急のお知らせなんて…。
ルチアから手紙を受け取ります。

「……、なんですって!?」

「『シェリー様、どうかされたのですか?』」
「「シェリー様、マーガレット様が何か?」」

「これはマーガレット様からではありません。ですが、マーガレット様が領都を不在にされている間に娘のエリカさんが何者かによって攫われたらしいのです」

「「えっ、エリカさんが…?」」

「今、領内を捜索しているそうですが、誘拐犯が領界を越える可能性もあるので注意して欲しいそうです。おそらくフリーノース領に隣接しているルージュ領やジャトワン領にも連絡がいっていることでしょう」

「それで、マーガレット様は今どこに? その事をご存知なのですか?」

「マーガレット様は領都より陽の昇る方角にある都市のコロビアに行っておられるそうで、同じように連絡済みらしいです」

「コロビアですか…。今、コロビアより陽が昇る方角は小規模な盗賊が増えていてあまり治安が良くないそうです。ジャトワン領からフリーノース領に入った辺りもそうですから、私も盗賊達が領内に入って来ないか気が気ではありませんよ」

「そんなことに…、フリーノース領都から近いのは王領かルージュ領ですがエリカさんを攫ってどうするつもりでしょうか」

「シェリー様、以前オーリエが攫われた時と同じ動機なら大変ですよ。早く探さないと…」

『サマンサ様…、あれはオーリエさんと“誕生の儀”をすることが目的でしたよね。シャルルがいてくれれば…』

「今頃はジャトワン領の陽が昇る方角にある海の町にいる頃かもしれませんね。連絡が取れませんからジャトワン領都に戻ってくるまではどうしようもないですよ…」

『エンターシャ様はそのコロビアには行かれたことがあるのですよね?』

「もちろんです。今では領都間を“転移の祠”で移動していますが昔は魔動力車でフリーノース領都に向かう時に立ち寄っていましたからね」

「なるほど、ルーシャ様がおっしゃりたいのはシャルルにエンターシャ様の所から一緒にコロビアに転移してもらう訳ですね」

『はい…、そのマーガレット様がすでに領都にお戻りならそれでかまいませんし、もしコロビアに留まっておられる理由があればきっとシャルルが手助けをしてそのままエリカさんも探し出してくれることでしょう』

「でも、まずはそのエリカさんという方がどこに連れ去られたかが問題ですね。地域が絞れないとさすがにシャルルでも探しようがないでしょう」

『……、グレイス様のおっしゃる通りですね』
『ちなみにシャルルとそのエリカさんとの関係はどうなのですか?』

「初対面でいきなりシャルルにパートナーになって欲しいと言ってきたのには驚きましたけれどね」

「シャルルも気に入ったようでエリカさんと友達になっていましたよ」

『そう…ですか…』

シャルルが気に入っているというのなら縁がある女性なのでしょう。
しかし連絡が取れないというのはもどかしいですね。
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