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旅行③
しおりを挟む「ねー、もうそろそろ行こう~。」
「もうちょっとだけ。」
空港に着き、荷物が運ばれてくるまでの間れおんに思いっきり抱きしめられてる僕。
れおんは充電って言ってるけど僕自身にとっても充電時間にはなってるから嬉しいんだけどね。もう何分もこのままだから。
「今日の夜からはまた寝るとき抱きしめてあげるからね。寂しい思いさせてごめんね。」
「!?え、れおん、、もしかして」
「寝たと思ったら何回も起き上がってこっち見てるから流石に気づいたよ。寂しかったんでしょ?毎日ぎゅってして寝てるのに急に1人で寝るなんてなったらそうなるよ。俺だって寂しすぎてどうにかなりそうだったんだから。」
「うん、寂しかった。」
僕が寂しくて寝れなかったこと気づいてくれたんだ。つくづく思うが、2人で1つかのように一緒にいることが普通すぎて、当たり前すぎて隣にれおんがいないと不安になる。
「さ、荷物取りに行ってホテル向かおうか。迎えの車空港に来てるはずだから。」
「うん!!!」
キャリーケースを持ってもお互いの片手は相手の手を離すことはない。
「わ!!すごい!飛行機長時間乗って時間の感覚的には早朝なのに昼前だ!!」
僕は初めて感じる時差ってものに驚きを隠せなかった。昨日の夜8時くらいの飛行機に乗って8時間くらいかかったのにハワイに来たら昨日の昼前になってるんだもん。
「ねえ!すごいね!タイムスリップしたみたい!!」
「でしょ?不思議だよね。」
「学校で習ったやつだね!!時差ってすごい!!それに歩いてる人が外国人ばっかり!」
すごい。れおんにハワイに行こうって言われてから少し調べてはいたけどただ画面で見るのと体感するのがこんなに違うだなんて思わなかった。
「れおんはずっと外国にいたんだもんね。すごいや。」
「どんだけ離れてても周に会いたい気持ちはずーっと変わんなかったよ。」
「・・・うん、ありがとう。」
空港を出ると迎えの車が来てくれててこれから数日泊まるホテルへと向かってくれた。
着いたホテルはびっくりするくらい大きくて、絶対高いんだろうなって思ったけどどんなに言ってもれおんがお金を受け取ったり安いところにしてくれたりはしないことは分かってるのでありがとうと言ってありがたく泊まらせてもらう。
「周、チェックインの手続き周がやってくれない?」
「え!?僕!?ホテルの手続きなんてしたことないし、それに、、」
「いいから、どうしても無理だったら助けるから頑張ってみな。」
一気に緊張しながらホテルのフロントマンの前に立つ。
「Hello, Check in, please」
(チェックインをお願いします。)
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