もしもし、あのね。

ナカハラ

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六つ目のお話:褪せゆく色

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 いつものように携帯端末から響く音は、数日前には聞き慣れずに違和感を感じるものだった。毎日のように繰り返すやり取りに、その音が聞こえる事が少しずつ当たり前だと感じ始める。
 勿論、それを楽しみに待っている訳では無い。どちらかと言えば、未だに掛かってくる電話を拒否したい気持ちは変わらない。それでも、今日もまた。同じように掛かってきた電話に律儀に応答し、耳を傾ける。
「こんばんは、まりちゃん。今日はどんなお話をするのかな?」
『今日はね、ママのお店に遊びに来てた、お兄ちゃんから聞いたお話をするね』

 Tさんには忘れられない人が居る。

 Tさんとその人が初めて会ったのは、新人歓迎会の二次会でのことだ。
 暦の月は四の数字。この月は環境が新しくなり、様々な事が大きく変化をするという季節。Tさんの周りでも新しい顔が増え、交流関係は大きく広がりを見せる。
 部署が移動になった関係で覚えることが多い。例年以上に忙しいと感じる日々が続いているし、自分の下に部下が出来たお陰で去年は感じる事の無かった気苦労も絶えない。それでも、新しい人が居るという状況は、Tさんにとっては喜ばしい、と。そう感じている事は違いなかった。
 新入社員の研修が落ち着いてきた頃合いを見計らい立てるのは歓迎会の計画だ。これは毎年恒例の行事で、Tさんも入社したばかりの頃に経験していること。今回担当を任された後輩が、通常業務と平行しながら気になる店をピックアップし確認して回る。年代によって好みはバラバラで、丁度良い具合を見つけるのは中々難しい。とは言え、本来の目的は社員同士の交流である。もう二度と行きたくないと感じるレベルの店でなければ、ある程度の妥協は許されるだろう。一人では決断が難しいと頭を抱える後輩を励まししつつ、Tさんも幾つか行きやすそうな店をピックアップしアドバイスを送る。参加人数より僅かに多い数で予約が取れるかどうかも判断の基準の一つで、興味があっても条件にそぐわない店は自然と選択肢から外されていく。そうやって候補を三店舗ほどに絞り込めたところで、再び確認を取る参加の意思表示。最終的な人数と日程が決まったところで店に予約を入れ、後は本番を待つのみ。そうやって訪れた宴会の席は、予想していた以上に盛り上がりを見せ面白いものだった。
「最近の若い者は付き合いが悪いから」
 だなんて。よく聞く台詞の一つだと思っていたが、実際のところ歓迎会に参加した新入社員の数は想定していたよりも多い人数だ。さりげなく感想や意見を求めてみると、飲み会に対して世間で言われている様なマイナスの印象は無いようで、こう言う機会だからこそ上司や先輩と話す機会があると好印象の返答を返される。自らが新人の時に感じていた人付き合いの煩わしさは、どうやら数年下の後輩達には存在しないようでTさんは素直に驚いた。
 最近の若い者はといっても、Tさん自身、新人の彼等と大きく歳が離れている訳では無い。もう少しで中堅というところで、更に上の上司からはまだまだ若輩者だと思われているような立場。おまけに新しいもの好きな性格もあって、比較的新入社員たちとは話が合う方だ。いつかは下の年代の話について行けなくなる日が来るのかも知れないが、今はまだ、それを心配する必要は無さそうだと胸を撫でたことは、Tさんだけの秘密である。
 宴会の場も終盤にさしかかると、一人、一人と帰宅者が出てくる。明日は休みだから後ろの時間を気にしないのは勤務年数が長い人たちで、用事があるので先に帰りますと姿を消すのは若者や既婚者が殆ど。それでも未だ年長者の話を聞きたいと残る奇特な者も数人居り、ラストオーダーが終わって追い出された店の前で二次会の開催が決定する。酒の場の雰囲気は好きだが余り飲むのが得意ではないTさんは、上司の暴走を止める歯止め役として参加することが確定し苦笑を浮かべた。
 二次会で向かった先は雰囲気があるスナックである。
 決して広いとは言えない店内は、随分と落ち着いた雰囲気で何処かしら懐かしい。店に入ったときから上機嫌の上司は、お気に入りらしいママの向かいに腰を下ろし早速キープしていたボトルを入れる。どうやら通い慣れている様で、楽しそうに弾む会話が途切れる気配は無い。幸いにも客は自分達を入れて数人ほど。団体で入っているのはTさんたちのグループだけなので、店のスタッフは必然的にTさんのグループの席に着くことになる。
 Tさん自身、普段こういった店に足を運ぶことは無い。だからこそ、この雰囲気は不思議で、居心地の悪さを感じてしまう。
「はじめまして」
 そう言って差し出されたグラスを手に取ると、小さく音を立てて注がれる琥珀色の液体だ。視線を向ければ露出の多い服を着たスタッフの女性が、恥ずかしそうに微笑んでいた。
 薄暗い店内で回るミラーボールは、壁に様々な色の星を映し出す。反射する光が見せる幻想的な光景に感じた非日常な空気は、まるで夢を見ているようでふわりふわりとしていて心地よい。それが酒のせいなのかどうかはよく分からない。そんな中で見る出会ったばかりの女性の笑顔。幼さを残す可愛らしい彼女は、同時に大人の女性が持つ艶めかしさも併せ持ち思わず胸が高鳴ってしまう。この店に勤めて長いのかと尋ねると、ほんの数ヶ月しか働いてないとのことで。まだ仕事に慣れないと困ったように下ろした眉にかき立てられたのは庇護欲だった。
 アルコールのせいかこの時に話した内容なんてそれほど覚えては居ない。会話の内容は多分、本当に他愛も無いくだらない事だったのだろう。ただ、会話のテンポが心地好く、此方の話に良い反応を返してくれる彼女に対して、Tさんはとても良い印象を覚えた。
 だからなのだろう。この店にTさんが足蹴無く通う様になるまで、それほど時間は掛からなかったのは。
 本気にならない大人の付き合い。そう割り切っているつもりでも、顔を合わせる回数が増えると相手に対しての興味は大きくなっていく。幸いにもTさんにお付き合いしている人はいないため、Tさんがその女性に恋愛感情を持ったところで誰にも迷惑はかからない。少しずつ縮まる二人の距離感。いつしか。Tさんは女性の事を本気で好きになり、いつの間にか落ちた恋が見せる未来の形に夢を描くようになっていく。
 しかし、Tさんは悪い意味で奥手だった。
 残念なことに、Tさんは恋愛をするということがとても苦手な人間だ。誰ともお付き合いをしたことが無いというわけでは無いが、なんとなく良い雰囲気になり、いつの間にか別れてしまう。Tさんが相手の女性との将来を真剣に考えるよりも早く、女性側が別れを切り出してしまうのが殆どで、その結果、Tさんは恋愛をするということに酷く臆病な性格になってしまっている。見た目は悪くないし、女性から声を掛けられることも少なくないのだから、思い切って婚活でもしてみろよという友人からのアドバイス。それを貰う度、Tさんは曖昧に言葉を返し話題をすり替えてしまう。それが長く続いた結果、一歩踏み出す勇気が持てない。店と女性に掛ける金額。零という数字が一桁増えても、Tさんは彼女との関係を進める覚悟を持てずに過ごしていた。
 ただ、女性側はそんなTさんの事が気になるようで、少しずつ歩み寄ろうとする雰囲気はあった。このような店で働いているとはいえ、女性自身、余り人付き合いは得意ではないようで、Tさん意外の客から指名を貰うことは稀。どちらかというと他のスタッフのサポートに入る事が多く、居るのか居ないのかわからない。そんな空気感が漂っている。そんなもんだから、Tさんが来ると彼女はとても嬉しそうに声を弾ませる。いつしかこの二人は、店と常連客が公認する恋人のようになっていた。
 ある日、Tさんは一つの紙袋を持って店の扉を開いた。
 いつものように穏やかな笑みを浮かべながら、ママがTさんを席に誘う。直ぐに傍に座るのは、Tさんの来店を心待ちにしていた彼女だ。
「こ……これ」
 渡した紙袋はブランドのロゴが入った手触りの良い小さなもの。何だろうと不思議そうに首を傾げた彼女に、開けて欲しいとTさんがねだる。
 彼女の手に乗せられたのは一つの箱で、紙袋の大きさに比べて随分と小さい物。箱の中から出てきたのは一本の口紅だった。
「どうしたの?」
 そう聞かれ、Tさんは顔を真っ赤にしながらこう答える。
「君に、似合いそうだなって思って」
 柄じゃ無い。そんな風に思われているのは百も承知。それでも、たまたま前を通った百貨店で見たポスターの女性に、思わず彼女の姿を重ね衝動的に買った物がこの口紅で。後先考えずに選んだプレゼントのため反応が怖かったが、渡さなければ後悔すると思い行動に移す。
 女性は戸惑い困ったように視線を泳がせたが、やがて嬉しそうに口元を緩めると、小さな声で「ありがとう」とお礼を言う。一度席を立ち姿を消した彼女は、暫くしてTさんの元へと戻ってくる。唇に乗せられた艶めかしい赤。それは席を立つ前とは異なる色の濃さで、直ぐに使ってくれたということが分かった瞬間、Tさんは嬉しくて泣いてしまった。
 そこから女性との距離が一気に縮まったのだろう。何となく良い雰囲気になった二人は、ここに来て漸く互いの連絡先を交換するところまで関係を進めることが出来た。
 二人の生活のリズムは職業柄上手く噛み合うことが少ない。そのためお付き合いしているかというと非常に微妙なラインで。それでもメッセージアプリで言葉を交わすくらいには順調に交流を深めていく。傍から見ていると進展の遅い関係は非常に焦れったいと感じるだろう。それでもTさんにとって大事に温めている恋心が育つ緩さはとても心地が良い。正直、進展状況についての焦りは確かにある。ただ、無理に関係を進めることで女性と縁が切れてしまう事の方が怖い。周りが見えなくなるほど溺れる愛おしさを、Tさんは彼女と出会って初めて覚えた。

 冬が近づく頃になると、Tさんにも結婚願望が芽生えてきた。

 誕生日が過ぎ、一つ歳を取ったことで考えてしまった未来の自分。中々帰省することが無い田舎で暮らす両親とは、もう何年も顔を合わせていない。二つ上の兄と連絡は取り合っているものの、面倒くさいが先に来て中々地元に帰ることへの踏ん切りは付かない。そんな風にいろんな事から逃げ居ていると、母親が倒れたという連絡が入り頭が真っ白になった。
 幸いにも母親は、転倒した際軽く足を捻った程度で大病ではなかったのだが、それでも改めて自覚するのは親の老いだ。親からしてみれば子供はいつまでも子供のまま。それは子供の方も同様で、いくら姿形が大きく育ったとは言え、精神面では親の前では幼さを消す事が出来ない。心のどこかではいつまでも甘えていられる。そんな考えが一変したのは、この時が初めてで。慌てて帰省し顔を見た両親は、記憶よりも随分と老け込み一回りほど小さくなってしまっている。まだ健康で動けてはいるが、確実に近づく終わりを目の当たりにしてしまうと、生きているうちに嫁を貰い、孫の顔を見せてあげたい。そんな考えが強くなっていく。
「良い娘が居たら紹介して頂戴ね」
 冗談なのか本気なのか分からないその言葉に胸の痛みを覚えながら、Tさんはどうするべきか悩む。好きだと思う人が居ることも、お付き合いしたいと考えていることも、Tさんにとっては全てが真実。ゆっくり関係を育てて行ければだなんて、流暢なことを言えるのはいつまでなのだろう。そんな疑問がふと頭を過ぎる。
 そんなことがあったもんだから、Tさんは真剣に好いた女性との結婚を考えるようになった。

 ロマンティックな演出だなんて、そんなこと考えもしなかった。
 それでも、偶然による奇跡なんてものは、起こることがあるらしい。

 その年のクリスマス・イブ。この日は朝から天気がぐずついていた。
 前日の暖かさが一変、随分と気温が下がり吐く息が白い。前もって取り付けた約束のお陰で、Tさんはあの女性と共にする時間をなんとか手に入れることが出来た。
 デートらしいデートは今まで一度も出来た例しがない。だからこそ、この日が初めてで緊張が高まる。彼女の前では余裕の仮面を被りつつ内心は冷や汗が止まらず、駅で彼女と会ってからずっと、Tさんの心臓は痛い位の鼓動を打っている。
 ありきたりなシチュエーションではあるが、黒を照らす地上の星が煌めく美しさ。それを眺めることが出来る窓際の席では、グラスの中に置かれた小さなろうそくの炎が静かに揺れる。
 テーブルの前に並ぶのは普段は口にすることの無い小洒落た食事で、目の前に座る彼女は「美味しい」と言いながら嬉しそうに口に運んでいる。Tさんからしてみれば、緊張しすぎて料理の味は分からない。それでも、彼女のはち切れんばかりの笑顔は甘く、まだアルコールに口を付けていないというのに既に雰囲気に酔ってしまいそうになった。
 皿の上が綺麗に片付き一息吐いたところで取り出したのは、小さな箱だ。
 以前彼女に送ったものとは異なる形状のそれは、明確な意図を持って用意されたアクセサリーが収められている。ゆっくりと息を吐き繰り返す深呼吸。一度瞼を伏せ気を落ち着かせてから、Tさんは彼女にこの言葉を告げる。
「どうか、私と結婚してください」
 開かれた箱の中には、小さな宝石の付いた指輪が一つ。それを見た彼女は驚きで目を見開いた後、困ったように眉を下げ顔を背けた。
「……ごめんなさい」
 一世一代の告白。この反応は断られたということだろうか。Tさんはそんなことを考えながら自らの手を見る。
「……その言葉は嬉しいの。ただ……」
 黙って彼女の返事を待っていると、予想外の一言が彼女の口から零れた。
「余りにも突然で驚いてしまって」
 どちらとも言えない、どっちつかずな返答。
「それは……つまり……」
「少し、考えさせてください」
 この場で返事が出来ないと濁され、彼女の手が箱の蓋を閉める。
「貴方と全く結婚したくないという訳じゃ無いのよ。ただ、簡単に喜んでと答えるには、重すぎる言葉だなって。私にはそう思えるの」
 前向きに検討をするから、返事は少し待って欲しい。そう言われると何も言えず、Tさんは苦しそうに唇を噛みながら、この時は静かに指輪を片付けた。

 Tさんと彼女の将来がどうなったのかというと、結局二人が結婚することは叶わなかった。

 Tさんが彼女に振られてしまったという訳では無い。彼女は確かに、Tさんの気持ちに応えようと、良い返事を返すつもりだったのだとママは言う。ならば何故、Tさんの願いが叶わなかったのか。その理由は、彼女の行方が分からなくなってしまったことが原因だった。
 数日前から連絡が付かない。そう心配そうにママが言うため、不安になったTさんは彼女の自宅へ初めて訪れた。体調を崩しているのなら買い物の代行くらいは出来るし、場合によっては病院に連れて行くことも可能。一目でも顔を見る事が出来れば安心できる。そんな気持ちで向かったのが彼女の住むアパートのある建物だ。
 Tさんの人柄を知っているからこそ、ママは彼女の住所を教えてくれたのだろう。ママから聞いた部屋は302号室。部屋の前に立ちインターフォンを鳴らし暫し待つが、扉の向こうから人の動く気配は一切無い。ドアを軽く叩いて彼女の名を呼んでもみるのだが、返事は無く返ってくるのは沈黙で。
 もしかしたら、倒れているのだろうか。
 そんな不安から思わずドアノブに手を掛けドアを引っ張ると、意外なことにそれは簡単に開いた。
 一言断りを入れてから部屋の中へ足を踏み入れ彼女を探す。決して広くは無い室内の探索は呆気なく終わってしまうのに、部屋の住人の姿が何処にも見当たらない。外出しているのかと思い玄関へ戻るが、靴やサンダルは揃えて置かれたまま。何故か開かれていた玄関の収納棚には、財布と鍵がそのまま置かれた状態だった。 

 あの日、どんなに待ってもTさんの前に彼女が姿を現すことは無かった。店のママに彼女がいなかった事だけを伝え出社したが、彼女が何処に行ってしまったのかが気になり仕事は手が付かない。幾度となく店に通い彼女の事を尋ねるのだが、いつの間にかアパートは引き払われ、彼女の部屋では別の住人が生活を初めて居た。
 送っても返事が来ないメッセージアプリのチャット画面は、Tさんの打ち込んだメッセージだけが溜まり続けている。警察に出した捜索願いが取り下げられる気配はなく、ただ、時間だけが無常に過ぎていく日々で。
 中途半端に途切れてしまった恋心。その寂しさは時間が経つにつれ大きくなるばかり。彼女が残していった一本の口紅は、今はTさんの手元にある。
 キャップを外し中皿を回転させて押し出した紅の部分は、途中まで使用された状態で残ったまま。持ち主を失った赤い色が記憶の中で笑う彼女という幻影を思い出させる。
「幸せにしてあげたかったのに」
 吐いた溜息は暗い室内の空気と混ざり消える。
 寂しそうに笑うと、Tさんは一体の人形の唇へと紅の部分を押し当てた。

 彼女とよく似た模造品は、Tさんの姿を捕らえる事無く虚空を見つめている。柔らかさの伴わない冷えた皮膚に乗せられた違和感。思い出は少しずつ色褪せていくのに、この色だけは鮮明に未だこの場所に留まり続けている。
 忘れられない人が居る。忘れてしまう面影がある。
 あの時に感じた淡い幸せに寂しそうに笑うと、Tさんは消えてしまったその人を想い人形の頬を撫でた。

「……人形……って」
 信じられない素っ頓狂な内容だと分かっては居るのに、想像したのは気持ちの悪い光景で。真実かどうかも分からない曖昧な境界に表情を歪めながら、その想像が現実のものでありませんようにと無意識に願う。
『聞いただけだから、まりにはわかんないよ。きっと、とっても好きな人によくにてたんだろうね』
 そんなことは興味が無いとでも言いたげにまりちゃんはそう言うと、疲れちゃったと言っていつもの台詞を口にする。
『おやすみ、まこちゃん。また明日もまりとお話しようね』
 毎日与えられる情報は、どれもこれも中途半端。娯楽として楽しむには面白さに欠けるし、解けない謎に対する気持ち悪さだけが日々重なり続けている。
 窓を叩く風の音。今日はそれがやけに耳障りに聞こえ不快感を覚えた。
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