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第13話:逃げるためにイケメン騎士? を雇います(1)
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ギルドって騒がしいイメージだったけど、本当にその通りだったね。昼間だというのに、酒を飲みながら歌っているおじさんたちがいる。横で腹筋を鍛えてる人がいる。家でやればいいのに。
木の机の間をすり抜けながら、掲示板へと進んでみる。ギルドマスターって人に会うのがいいんだろうけど、RPGで掲示板見るのって地味に楽しかったんだよね。
「(ねーガッツ。討伐依頼出てるよ。報奨金高いよ)」
「(まあ、俺なら当然すね。それに見てくださいよ。紙、古くなってるじゃないすか。誰もいかないんです。実際、俺が追い払ったのも数人でしたし)」
「(ふーん。私が倒したら報奨金もらえるかなあ)」
「(物騒なこと言わないでください!!)」
ひとしきり掲示板をながめて満足したので、私は郵便局の窓口みたいになってるとこにいった。整理券を配ってる。案外、冒険者って多いんだなあ。
「あ、ごめんなさい! 僕ちょっとよそ見してて」
「いえ、私もぼーっとしてて。ぶつかって怪我してない?」
なにしろ、私だ。全身凶器みたいなものなんだから、ちょっとは気をつけなくちゃと思う。
と――ぶつかった相手の顔が見えた。……うん、どストライクだ。彼なら私のパーティーに加えても問題ない。強さとか関係ない。
少し幼さを残した美少年。年は……私と同じ16歳……もっと下だね。見た目は中学生みたいだけど、ギルドに来るぐらいだから、それなりの年齢だと思う。
それにしても、ショートの金髪が褐色の肌によく似合っている。顔も、子役で成長してもきれいな顔してた芸能人……なんて言ったかな? まあ、そのぐらい整っている。強い意志が見える瞳が印象的だ。
私は彼をギルドの行列から引っ張り出した。
「な、何をするんですか? せっかく1時間も並んでたのに!」
ここはどこかのアトラクションか!
「い、いえ。私のアンテナに君が強いってピピッと電波を受信したわけ。ギルドって、たぶん登録してから仲間を集めるとこでしょ? なら私の仲間にならない?」
「は、はあ……」
初めはきょとんとしていた彼だったけど、しばらくして我に返る。そして、私をまじまじと見つめると……顔を輝かせて言った。
「ぼ、僕なんかでいいんですか!? ぜ、ぜひお願いします! よろしくお願いします!!」
おや、これは脈あり? 異世界とは言え、恋は必要だと思う。そう、普通の高校生の生活ならね!
「僕はミラと言います! 一応、職業は騎士なんですけど、ほとんど実戦経験がないんです。お役に立てるかわかりませんが……。なんでもしますので!!」
ほほう、何でもするときたか。それは、言っちゃいけない言葉だよ。だって本当に何でもできちゃうんだからね。あんなことやこんなことも……。
私は、乙女とは言えない妄想を描きながら、ニヤついていた、と思う。
「笑われるぐらい力不足なのは認めます。でも……ぜひあなたと一緒に行きたいんです!」
けっこうグイグイと近づいてくる。積極性の表れとも言えなくはないのだけど、それにしては顔がぶつかりそうなぐらいの距離まできている。
あまり……そういう経験がない。……すみません……全然と言っていいほど恋愛経験がない私には、その態度は壁ドンと同じぐらいに強烈で固まってしまっていた。
「うん。私は問題ないけど、ちょっとだけあの椅子に座ってくれる。実は私は占いもやってて、旅の未来が見えるのよ」
「わあ! すごいです、先輩!」
いつの間にか先輩と呼ばれているが、その響きは悪くなかった。きらきらとした目が眩しい。ただ、念のためステータスは確認しておかないとね。弱くても大丈夫と言っても、スライムなんかに倒されてしまうとさすが厳しい。
「じゃあ、この剣をよく見てね」
「は、はい! お願いします!!」
種族:人間
属性:聖
職業:騎士
HP:120
MP:2000
攻撃力:40
防御力:50
素早さ:50
賢さ:2500
特技:なし
魔法:なし
「(ね、ねえガッツ、ちょっと聞きたいんだけど……。MPと賢さが2000ぐらいの人間っている?)」
「(まあ、最強賢者クラスにはいないことはないっすけど)」
「(ぶっちゃけ、この子そうなんだけど)」
「(……はあ!? だってコイツ騎士っすよね。しかも、まだ子どもみたいじゃないっすか。ま、まさかご主人って『運』もカンストしてるんすか?)」
『運』……? あ、そうだった! 忘れてたし、ひどい目にもあってきたけど、私、強運で勇者に選ばれたんだ。もしかして『運』があったから、今まで逃げてこられたのかも。
「(ご主人! 絶対に逃がさないでください! 魔法使いに転職させれば、めっちゃ強いですよこいつ!! 詠唱止められなかったら、俺でも死ぬかもしれません!)」
そんなこと言われなくっても逃さない! 私ってば、凄いぞ。魔王から逃げたし、ステータスは賢さ以外は高いし、それにこんな美少年の魔法使いをゲット!
これは私の時代がきたー!
木の机の間をすり抜けながら、掲示板へと進んでみる。ギルドマスターって人に会うのがいいんだろうけど、RPGで掲示板見るのって地味に楽しかったんだよね。
「(ねーガッツ。討伐依頼出てるよ。報奨金高いよ)」
「(まあ、俺なら当然すね。それに見てくださいよ。紙、古くなってるじゃないすか。誰もいかないんです。実際、俺が追い払ったのも数人でしたし)」
「(ふーん。私が倒したら報奨金もらえるかなあ)」
「(物騒なこと言わないでください!!)」
ひとしきり掲示板をながめて満足したので、私は郵便局の窓口みたいになってるとこにいった。整理券を配ってる。案外、冒険者って多いんだなあ。
「あ、ごめんなさい! 僕ちょっとよそ見してて」
「いえ、私もぼーっとしてて。ぶつかって怪我してない?」
なにしろ、私だ。全身凶器みたいなものなんだから、ちょっとは気をつけなくちゃと思う。
と――ぶつかった相手の顔が見えた。……うん、どストライクだ。彼なら私のパーティーに加えても問題ない。強さとか関係ない。
少し幼さを残した美少年。年は……私と同じ16歳……もっと下だね。見た目は中学生みたいだけど、ギルドに来るぐらいだから、それなりの年齢だと思う。
それにしても、ショートの金髪が褐色の肌によく似合っている。顔も、子役で成長してもきれいな顔してた芸能人……なんて言ったかな? まあ、そのぐらい整っている。強い意志が見える瞳が印象的だ。
私は彼をギルドの行列から引っ張り出した。
「な、何をするんですか? せっかく1時間も並んでたのに!」
ここはどこかのアトラクションか!
「い、いえ。私のアンテナに君が強いってピピッと電波を受信したわけ。ギルドって、たぶん登録してから仲間を集めるとこでしょ? なら私の仲間にならない?」
「は、はあ……」
初めはきょとんとしていた彼だったけど、しばらくして我に返る。そして、私をまじまじと見つめると……顔を輝かせて言った。
「ぼ、僕なんかでいいんですか!? ぜ、ぜひお願いします! よろしくお願いします!!」
おや、これは脈あり? 異世界とは言え、恋は必要だと思う。そう、普通の高校生の生活ならね!
「僕はミラと言います! 一応、職業は騎士なんですけど、ほとんど実戦経験がないんです。お役に立てるかわかりませんが……。なんでもしますので!!」
ほほう、何でもするときたか。それは、言っちゃいけない言葉だよ。だって本当に何でもできちゃうんだからね。あんなことやこんなことも……。
私は、乙女とは言えない妄想を描きながら、ニヤついていた、と思う。
「笑われるぐらい力不足なのは認めます。でも……ぜひあなたと一緒に行きたいんです!」
けっこうグイグイと近づいてくる。積極性の表れとも言えなくはないのだけど、それにしては顔がぶつかりそうなぐらいの距離まできている。
あまり……そういう経験がない。……すみません……全然と言っていいほど恋愛経験がない私には、その態度は壁ドンと同じぐらいに強烈で固まってしまっていた。
「うん。私は問題ないけど、ちょっとだけあの椅子に座ってくれる。実は私は占いもやってて、旅の未来が見えるのよ」
「わあ! すごいです、先輩!」
いつの間にか先輩と呼ばれているが、その響きは悪くなかった。きらきらとした目が眩しい。ただ、念のためステータスは確認しておかないとね。弱くても大丈夫と言っても、スライムなんかに倒されてしまうとさすが厳しい。
「じゃあ、この剣をよく見てね」
「は、はい! お願いします!!」
種族:人間
属性:聖
職業:騎士
HP:120
MP:2000
攻撃力:40
防御力:50
素早さ:50
賢さ:2500
特技:なし
魔法:なし
「(ね、ねえガッツ、ちょっと聞きたいんだけど……。MPと賢さが2000ぐらいの人間っている?)」
「(まあ、最強賢者クラスにはいないことはないっすけど)」
「(ぶっちゃけ、この子そうなんだけど)」
「(……はあ!? だってコイツ騎士っすよね。しかも、まだ子どもみたいじゃないっすか。ま、まさかご主人って『運』もカンストしてるんすか?)」
『運』……? あ、そうだった! 忘れてたし、ひどい目にもあってきたけど、私、強運で勇者に選ばれたんだ。もしかして『運』があったから、今まで逃げてこられたのかも。
「(ご主人! 絶対に逃がさないでください! 魔法使いに転職させれば、めっちゃ強いですよこいつ!! 詠唱止められなかったら、俺でも死ぬかもしれません!)」
そんなこと言われなくっても逃さない! 私ってば、凄いぞ。魔王から逃げたし、ステータスは賢さ以外は高いし、それにこんな美少年の魔法使いをゲット!
これは私の時代がきたー!
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