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番外編
初夜?⑥
しおりを挟むフニフニフニ。
「…ゔ、…うん…」
フニフニフニフニフニ。
「…ゔー…、ゔーん」
目の前で寝ている吉良さんがうなされているのか眉間にしわを寄せて時折ゔゔっーと低く唸っています。原因は簡単、俺が頬を突いているから。起きないよう加減しつつ、なおかつ嫌がらせになる突きです。
しかし、うなされてもいてもイケメンはイケメンだな腹立つ。よし、もっと突いてやれ。あはははー。
え?何で嫌がらせしているか?それはこいつが幸せそうな顔で寝ていやがるからですよ。目を覚ましたすぐそこで幸せ感満載の寝顔があったら邪魔しなくなるのが人ってもんでしょ?少なくとも今の俺はそうです。文句は受け付けません。
本当なら顔に落書きくらいしなきゃ気が済まないんだけどね。ペン取りに行くのも辛いくらい腰が痛くて起きれないんだよっ(泣)!!
行為の直後に気を失ってしまったようで、次に目を覚ましたら腰は痛くて起きれないわ受け入れてたとこはまだ違和感は抜けんわ目の前で幸せな寝顔があるわで腹立たしいのなんの。この恨みはらさでおくべきか!!寝てる間に汚れた身体をきれいにしてくれたからって許してなんかやらないんだらね!!!
…いかん。思考がちょっとツンデレみたいなってしまった。
……で、改めて考えるけどさ…そのぉ、なんだ。行為自体は思い出すと軽く恥ずか死ねるから省略するけど。とうとうやっちゃったんだなぁ吉良と。ちょっと感慨深い。やる前は戦々恐々してたわけだが、終わった後はすっきりしたというか嬉しいというか。いかん。うっかり頬が熱い。
一人赤面ショーが落ち着いてもう一度寝ながら渋面作る恋人に視線を送りクスリと微笑が滲む。次に起きた時一体どんな表情を見せてくれるか楽しみだ。
「ゔーん」
やばっ、
寝返りを打った吉良を避けようとして突いていた指を頭上にずらしたらマットレスとヘッドボードの間に何か挟まっているのに気がついた。
「……?」
うん?…本?
こんな狭い隙間に挟まる本んなんて…。すっっっっっんごく嫌な予感がする。自分の思い違いであるように祈りつつ恐る恐る手に取ってみる。
………ぁぁぁあああああああ。
冷や汗が止まらない。薄暗くても分かるその質感。ペラさ。これはっ、これはあぁーっ!!!!
(神林ちゃーーーん!!!!)
彼女が俺に向かってテヘペロ☆しているような気がした。
おしまい(笑)
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裏話(笑)
神「須原せんぱーい、これ卒業祝いでっす☆」
吉「?あ、ありがとう?」
神「あ、今中身ちゃダメです!後から読んでください。絶対役に立ちますから!!」
吉「役に?」
神「はいっ!!ぜひ参考にしてください!!蘇芳先輩のためにもなりますからっ(私のためにもっ!!!)」
吉「う、うん…(何だろう。逆らってはいけない気がする…)」
☆オチをつけないと気が済まなかったんです(T ^ T)
拙い文章をここまでお読み下さり本当にありがとうございました!!
応援ありがとうございます!
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