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9月
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しおりを挟むその後、2人に菜美と同じ理由で固く口止めを頼んだ。最後に幼馴染みの2人には皆より先に報告したかったのだ付け足し了解してもらった。
我ながら白々しく罪悪感を覚えたがあえてそこには蓋をする。
本来、ゲームでは1週間前というギリギリまで秘密予定だった。それを妹の頼みで2人に明かしてしまった現状。今後の展開にどんな影響があるか分からない分、とにかく保身は大事だ。
これで後は友情ENDに向けて平和穏やかな日々をこなそう。
……我ながらゲームの世界転生しがいのヤツもいないなぁ(笑)
ーーー放課後。約束通りに母が学校に来て、担任に転校の報告をした。
もちろん、ここでも他の生徒には内密にとお願いしておく。
「そうか残念だな。じゃあ、来期の生徒会は無理だなぁ」
「そ、そうですね…」
「お前の転校となると、あんなに熱心に誘ってたアイツも残念がるだろうな」
生徒会の顧問でもある担任の言葉に、俺は乾いた笑いで誤魔化すしかなかった。
(完璧忘れてた。俺現会長から誘われてたんだっけ(汗))
そういや生徒会にも攻略対象いたし、あの誘いは今思えばストーリーの伏線だったんだよ。
俺ははもちろん面倒の一言で生徒会入りを断っていたが、会長はそれでもしつこく顔を合わせる度に勧誘してくれやがる。
(確か強引な会長に見学だけでもと無理矢理生徒会室まで引きづられて、攻略対象と出会うんだよなー…)
この先のストーリーに不安が募るばかりだ。
(俺あの会長疲れるから、嫌なんだよ)
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