ギャルゲーのはずが攻略対象外男子に好かれてます。

天(ソラ)

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10月

9

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 吉良に嫌われる所か思いがけない告白をされた俺。 避けられた理由も分かれば一安心なんだけど…。



(安心しているけど、安心してていいのか俺!?)


「吉良、落ち着いたか?そろそろ離して欲しいんだけど」




 なるべく優しい声音を意識しつつ、吉良自身が俺の身体を解放してくれるのを待つ。

 漸く落ち着きを取り戻し、俺から離れた吉良の顔はやっちまった感で真っ赤から一転、やや青ざめていた。



(ああっ、もう!!)


「いっ!?」




  覆水盆に返らずだっ、腹決めろや!!

 俺は吉良の王子面を両方からつねってやる。これくらいじゃイケメン様は崩れんな、チッ、変顔にならん。




「俺が好きなんだろ?」


コクン、


「避けて悪いと思ってんだろう?」


コクン、


「なら、まず座れ」




 素直に頷く吉良の頬をつねっていた手を離し、俺は自分の対面の1人掛けソファを顎で指し示した。

 ここが人様のお宅だろうが知ったことかっ。

 神妙な面持ちで指定された席に座ったのを確認し、俺も相対するため改めて座り直す。




「まず先に言っておく、俺はお前が俺を好きだからって嫌悪しない。逃げ隠れもしない」

「…本当に?」

「うん、だから安心しろ。逆に避けられる方が辛い」

「そ、それは心から悪かったって思ってる」

「変にぐるぐるするなら、早く言えよな」




 不貞腐れる俺に、やっと吉良は身体から力が抜けたようで目を細め柔らかく笑んだ。

 いつもの王子様が戻ってきたようだな、良かった。
 
 あー、でも問題はこの後なんだけどな。

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