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チャプター6 New Found Glory #1
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サミュエル社が拠点を置くFirearms-1は、寒暖差の激しく、だが植生豊かな惑星だ。
星の陸地の8割を埋め尽くす生い茂る草木が、宇宙一高価な銃器と、宇宙最高のバーボンを生み出す。
サミュエル社は老舗の銃メーカーだが、非常に規模が小さく、他の大手銃メーカーが、数十億人の従業員を抱えてるのに対し、その社員数は僅かに100人に満たない。
従業員の過半数は銃を製造する職人で、多くの材料をこの星で採れるものを使い、ほとんどの製造工程を手作業で行っている。
そのため年間の生産量は非常に少なく、しかしその美術品のような美しさと完成度の高さから、ハンターなどを中心に恐ろしく高価で取引されている。
あるガンマンの言葉にこうある。「弾が当たらない時に、サミュエルの銃のせいにする者は笑われる」
リベルタとZERO-NEMOが、星間転送装置で現れた先は暗いコンテナの中であった。
マルティニ社の時とは明らかに様子が異なり、出迎えの声も管理官の姿もなかった。
「ここは一部の人しか知らない裏口だよ 空港はダレル社にやられて封鎖されてるから それにしても誰も居ないなんて」
リベルタがZERO-NEMOに説明する。
「この星には何度も来ているのか?」
「うんパパと一緒にね ていうか故郷みたいなものだよ パパはサミュエル社と契約してたしね」
「何かが焼け焦げた匂いがする 状況は悪いようだな」
「まさかこんな小さい会社攻撃するとか、普通はありえないし…… ああていうかあたしとパパが、サミュエルの銃でダレル社の連中撃ちまくったせいかも」
「ソれに先代からバーボンも作りだシたかラナ そレが目的かモしれナいな」
「あいつらならありえる」
コンテナの中にはまだ新しいタバコの吸殻と、ブーツの足跡が幾つも残っていることに、ZERO-NEMOが気付く。
「少し前に誰かがここを通ったようだな」
「へえ、あたしたち以外にも、そんな人がいるんだ」
コンテナを抜けた先はジャングルだった。高さ数10メートルを超える苔むした原生林が立ち並び、巻きついた蔓植物からは、星型の奇妙な果実がぶら下がっている。
道は植物の太い根によって凹凸が激しく、まともに歩くこともできないほどだ。
「気イ付けロよZERO-NEMO コこらニはバーブンっテいウ、でカい猿がいルンダ」
「刺激しなければ大人しいよ」
「やれやれ、この星はどこもこうなのか?」
「いやいや、サミュエルの工房がある辺りはもっとマシだよ 家もあるし、酒場もあるし 何よりちゃんと道がある」
「それで、まずはどうするカウガール?」
「んんと……」
「ふむ、-状況を確かめるのが良いだろう まずは見晴らしの良いところを探して通信を確保すべきだ」
「それっ、あたしもそう思ってた」
「本当カー? ヨーし、ナビゲーションは任せナ!」
一向は小高い丘を目指して歩いていく事になった。はるか上空を、何度かダレル社のギター型宇宙船が飛んでいくのが見える。
特に攻撃を受けるわけでもなく、ただ我が物顔で飛び回っている所を見るに、やはりサミュエル社は危機的状況にあるらしいことがわかる。
急がなくてはならない、しかしとにかく道が悪い。多い茂る木々は太陽と視界を隠し、根と蔓の罠が足元を掬い、数歩進むごとにしなった枝が顔に当たるのだ。
さしもの旅慣れたリベルタもこれには堪えた。
「あーもう鬱陶しい! 剣で枝とか切ってよZERO-NEMO!」
「無駄に自然を破壊するのは不吉だ」
「はー? なに不吉って急にスピリチュアルな……」
「! 気をつけろカウガール」
「グケェーー!!!」
突如リベルタの目の前に巨大な顎が現れた。子供の頭なら丸々入ってしまいそうなくらいだ。
「うわっ! なにっ!?」
その顎の持ち主は、人間サイズの大きな猿だった。顎の稼動域が非常に広く、鋭い牙の覗く恐ろしい大口を開けて、叫び声を上げている。
突然の介入者にZERO-NEMOは即座に背中のブレードに手をかけた。
「まって! 刺激しちゃだめ!」
少女がニンジャを制した。そして両手を広げ、ゆっくりと大猿に近寄る。
「グリップ君お願い」
「キィイ キュウィイ ウイウイ」
リベルタの持つリボルバー銃から猿の鳴き声を模した音声が流れた。
「キュウィイ キァキァ」
「キイキキキ!キイ!」
「それで、なんだって?」
「アー、ちょっト待テ 壊す人 多くノ数…… つマリあれダ、ダレル社の連中ノ事だな 人のトモダチ…… 我ラ助けテ争う……」
「誰かが猿君を守って戦ってる?」
「とすればサミュル社の者だろうな 助けにいくのかカウガール?」
「もちろん! 案内してよ猿君!」
「キアアァ!」
「あとキジが揃えばモモタロウだな」
「何か言ったZERO-NEMO?」
「……」
バーブンはこの星に太古から住まう原生動物だ。見た目に反して温厚で争いは好まない。
また高度な知性を持ち、単純だが言語も持っている。サミュエル社は彼等と共存の関係にあった
一行は再びジャングルの中を進んでいく。案内役の大猿からすれば木にも登れず、地面をのそのそとはい回る人間達は、とてつもなくウスノロに感じるのであろう。
数分事にキィキィと抗議するように声をあげる。しかし、やがて木々が薄くなり、向こうに日の光が見え始める。
ジャングルの終わりが近いのだ。
「なにか反応あるグリップ君?」
「アあ、丁度今キャッチしたゾ」
<<こちらサワー バーブン城で孤立しとる! スコープが壊れて狙いが定まらん! 救援を頼む!>>
ノイズと銃声の混じる通信音声が流れる。音声はリアルタイムなものでは無い様で、繰り返し同じ音声が出力されていた。
「サワーおじいちゃん!」
「知り合いなのか?」
「うん! サミュエル社の職人でとっても良い人!早く助けに行こう!」
「おい、待てカウガール」
「キィィー!!」
居ても立ってもおれず、少女は駆け出し、木々を抜けて広い場所へ出た。
しかしそこには、思い思いのロックでパンクでメタルなファッションで武装した男たちの集団が居た。ダレル社の兵士たちと鉢合わせになったのだ。
「あ……」
「!」
リベルタの銃内蔵スピーカーから短い電子音が鳴り危険を告げる。
BLAME!BLAME!BLAME!BLAME!ZAPZAPZAPZAP!!
ゼロコンマ2秒、少女は銃を抜いて引き金を引く。当然の反応として、まだ頭を撃ち抜かれていないダレル兵士は、嬌声を上げながら銃で応戦する。
ZERO-NEMOは兵士達へと突っ込み、ブレードで次々と男たちを凄惨な輪切りに変えていった。
しかし。
「見ろ!フェスの時間だ!」「アーライ!」「恐怖の天使が、汝を緩慢なる苦痛の死へといざなう!」
「げげっ! 大勢来た! 猿君、隠れて!」
「キィィアー!!」
大猿は銃弾を逃れて走り去っていた。
騒ぎを聞きつけたダレル社の兵士が集まってきた。彼らは大量の薬品と酒とヘヴィメタルで常に興奮状態にある。
「ぶちのめせ!」「叩き潰せ!」「悪の華を咲かせろ!」「歯の裏にこびりついた、ウナギパイをぶちこめ!」
「これではきりがない 信号はどっちから来てるんだAI?」
とZERO-NEMO。近くに居た兵士達のほとんどは、銃弾と剣に倒れた。だがすぐにまた次の集団が近づいてくるのが見える。
「あア、お前さンから見テ三時の方向ダな 大きナ木が見エルだろウ?」
ZERO-NEMOが赤く光るモノアイを向けた方向は、確かにひと際大きな木がそびえていた。
ジャングルの中の、開けた場所の中央にそびえる一本の木。ランドマークにはもってこいのロケーションだ。
「よし、ではあそこまで走るぞカウガール」
「おっけー!」
ZERO-NEMOは迫るメタルヘッズ達の方へ小さなものを幾つか放ってから走り出した。それは三角錐型だが、四つの尖ったスパイクを持っており、常にスパイクの一つは上を向くように出来ている。
「あれ何?」
「マキビシだ」
「ヤバイ! ニンジャっぽい!」
走る二人の背後で耳障りなノイズ音が響く。リベルタが振り向くと、メタルヘッズ達の体から火花が飛び散り、体から青白い閃光が放たれていた。
「アりゃぁ電磁マキビシだナ あいツら、よーく痺れた事ダろウな」
<<そこに居るのは誰だ? 何をしている!?>>
グリップ君を通して二人に通信が入った。
「サワーじいちゃん! あたし!リベルタ!」
<<なんじゃと!? そこに居るのか!? よしこっちに来い、木の上じゃ! 今梯子を降ろすからな!>>
「急いで!」
巨木が近づいてくると、巨大な幹の上方にいくつかの構造物があるのが見える。まるで巨大な鳥の巣だ。
さらにその周辺に動く何か。よく見ればそれは沢山の猿だった。おそらく先ほど逃げた猿もあそこに加わったことだろう。
二人は巨木の下までたどり着くも、梯子の先の構造物は数十メートルの高さがある。登っている途中で敵に追いつかれるのは必至だ。
「急げカウガール 早く登れ」
身軽なニンジャは梯子の下で殿に着いた。優れたガンマンではあっても、手足の短い10歳の少女であるリベルタが登りきるには、どうしても時間がかかる。
「大丈夫! おじいちゃんは凄腕のスナイパーなんだよ あんな連中くらい目じゃない! ほら来たよおじいちゃん」
<<あー それがな……>>
「何してるの早く!」
BLAME!構造物から突き出した銃のマズルから、弾体が発射される。 雫型の鋭利な金属の塊が、音速をはるかに超える速度で蒸し暑いジャングルの空気を切り裂き、そして。
「…… 誰も倒れないぞ?」
ZERO-NEMOは首を傾げた。
星の陸地の8割を埋め尽くす生い茂る草木が、宇宙一高価な銃器と、宇宙最高のバーボンを生み出す。
サミュエル社は老舗の銃メーカーだが、非常に規模が小さく、他の大手銃メーカーが、数十億人の従業員を抱えてるのに対し、その社員数は僅かに100人に満たない。
従業員の過半数は銃を製造する職人で、多くの材料をこの星で採れるものを使い、ほとんどの製造工程を手作業で行っている。
そのため年間の生産量は非常に少なく、しかしその美術品のような美しさと完成度の高さから、ハンターなどを中心に恐ろしく高価で取引されている。
あるガンマンの言葉にこうある。「弾が当たらない時に、サミュエルの銃のせいにする者は笑われる」
リベルタとZERO-NEMOが、星間転送装置で現れた先は暗いコンテナの中であった。
マルティニ社の時とは明らかに様子が異なり、出迎えの声も管理官の姿もなかった。
「ここは一部の人しか知らない裏口だよ 空港はダレル社にやられて封鎖されてるから それにしても誰も居ないなんて」
リベルタがZERO-NEMOに説明する。
「この星には何度も来ているのか?」
「うんパパと一緒にね ていうか故郷みたいなものだよ パパはサミュエル社と契約してたしね」
「何かが焼け焦げた匂いがする 状況は悪いようだな」
「まさかこんな小さい会社攻撃するとか、普通はありえないし…… ああていうかあたしとパパが、サミュエルの銃でダレル社の連中撃ちまくったせいかも」
「ソれに先代からバーボンも作りだシたかラナ そレが目的かモしれナいな」
「あいつらならありえる」
コンテナの中にはまだ新しいタバコの吸殻と、ブーツの足跡が幾つも残っていることに、ZERO-NEMOが気付く。
「少し前に誰かがここを通ったようだな」
「へえ、あたしたち以外にも、そんな人がいるんだ」
コンテナを抜けた先はジャングルだった。高さ数10メートルを超える苔むした原生林が立ち並び、巻きついた蔓植物からは、星型の奇妙な果実がぶら下がっている。
道は植物の太い根によって凹凸が激しく、まともに歩くこともできないほどだ。
「気イ付けロよZERO-NEMO コこらニはバーブンっテいウ、でカい猿がいルンダ」
「刺激しなければ大人しいよ」
「やれやれ、この星はどこもこうなのか?」
「いやいや、サミュエルの工房がある辺りはもっとマシだよ 家もあるし、酒場もあるし 何よりちゃんと道がある」
「それで、まずはどうするカウガール?」
「んんと……」
「ふむ、-状況を確かめるのが良いだろう まずは見晴らしの良いところを探して通信を確保すべきだ」
「それっ、あたしもそう思ってた」
「本当カー? ヨーし、ナビゲーションは任せナ!」
一向は小高い丘を目指して歩いていく事になった。はるか上空を、何度かダレル社のギター型宇宙船が飛んでいくのが見える。
特に攻撃を受けるわけでもなく、ただ我が物顔で飛び回っている所を見るに、やはりサミュエル社は危機的状況にあるらしいことがわかる。
急がなくてはならない、しかしとにかく道が悪い。多い茂る木々は太陽と視界を隠し、根と蔓の罠が足元を掬い、数歩進むごとにしなった枝が顔に当たるのだ。
さしもの旅慣れたリベルタもこれには堪えた。
「あーもう鬱陶しい! 剣で枝とか切ってよZERO-NEMO!」
「無駄に自然を破壊するのは不吉だ」
「はー? なに不吉って急にスピリチュアルな……」
「! 気をつけろカウガール」
「グケェーー!!!」
突如リベルタの目の前に巨大な顎が現れた。子供の頭なら丸々入ってしまいそうなくらいだ。
「うわっ! なにっ!?」
その顎の持ち主は、人間サイズの大きな猿だった。顎の稼動域が非常に広く、鋭い牙の覗く恐ろしい大口を開けて、叫び声を上げている。
突然の介入者にZERO-NEMOは即座に背中のブレードに手をかけた。
「まって! 刺激しちゃだめ!」
少女がニンジャを制した。そして両手を広げ、ゆっくりと大猿に近寄る。
「グリップ君お願い」
「キィイ キュウィイ ウイウイ」
リベルタの持つリボルバー銃から猿の鳴き声を模した音声が流れた。
「キュウィイ キァキァ」
「キイキキキ!キイ!」
「それで、なんだって?」
「アー、ちょっト待テ 壊す人 多くノ数…… つマリあれダ、ダレル社の連中ノ事だな 人のトモダチ…… 我ラ助けテ争う……」
「誰かが猿君を守って戦ってる?」
「とすればサミュル社の者だろうな 助けにいくのかカウガール?」
「もちろん! 案内してよ猿君!」
「キアアァ!」
「あとキジが揃えばモモタロウだな」
「何か言ったZERO-NEMO?」
「……」
バーブンはこの星に太古から住まう原生動物だ。見た目に反して温厚で争いは好まない。
また高度な知性を持ち、単純だが言語も持っている。サミュエル社は彼等と共存の関係にあった
一行は再びジャングルの中を進んでいく。案内役の大猿からすれば木にも登れず、地面をのそのそとはい回る人間達は、とてつもなくウスノロに感じるのであろう。
数分事にキィキィと抗議するように声をあげる。しかし、やがて木々が薄くなり、向こうに日の光が見え始める。
ジャングルの終わりが近いのだ。
「なにか反応あるグリップ君?」
「アあ、丁度今キャッチしたゾ」
<<こちらサワー バーブン城で孤立しとる! スコープが壊れて狙いが定まらん! 救援を頼む!>>
ノイズと銃声の混じる通信音声が流れる。音声はリアルタイムなものでは無い様で、繰り返し同じ音声が出力されていた。
「サワーおじいちゃん!」
「知り合いなのか?」
「うん! サミュエル社の職人でとっても良い人!早く助けに行こう!」
「おい、待てカウガール」
「キィィー!!」
居ても立ってもおれず、少女は駆け出し、木々を抜けて広い場所へ出た。
しかしそこには、思い思いのロックでパンクでメタルなファッションで武装した男たちの集団が居た。ダレル社の兵士たちと鉢合わせになったのだ。
「あ……」
「!」
リベルタの銃内蔵スピーカーから短い電子音が鳴り危険を告げる。
BLAME!BLAME!BLAME!BLAME!ZAPZAPZAPZAP!!
ゼロコンマ2秒、少女は銃を抜いて引き金を引く。当然の反応として、まだ頭を撃ち抜かれていないダレル兵士は、嬌声を上げながら銃で応戦する。
ZERO-NEMOは兵士達へと突っ込み、ブレードで次々と男たちを凄惨な輪切りに変えていった。
しかし。
「見ろ!フェスの時間だ!」「アーライ!」「恐怖の天使が、汝を緩慢なる苦痛の死へといざなう!」
「げげっ! 大勢来た! 猿君、隠れて!」
「キィィアー!!」
大猿は銃弾を逃れて走り去っていた。
騒ぎを聞きつけたダレル社の兵士が集まってきた。彼らは大量の薬品と酒とヘヴィメタルで常に興奮状態にある。
「ぶちのめせ!」「叩き潰せ!」「悪の華を咲かせろ!」「歯の裏にこびりついた、ウナギパイをぶちこめ!」
「これではきりがない 信号はどっちから来てるんだAI?」
とZERO-NEMO。近くに居た兵士達のほとんどは、銃弾と剣に倒れた。だがすぐにまた次の集団が近づいてくるのが見える。
「あア、お前さンから見テ三時の方向ダな 大きナ木が見エルだろウ?」
ZERO-NEMOが赤く光るモノアイを向けた方向は、確かにひと際大きな木がそびえていた。
ジャングルの中の、開けた場所の中央にそびえる一本の木。ランドマークにはもってこいのロケーションだ。
「よし、ではあそこまで走るぞカウガール」
「おっけー!」
ZERO-NEMOは迫るメタルヘッズ達の方へ小さなものを幾つか放ってから走り出した。それは三角錐型だが、四つの尖ったスパイクを持っており、常にスパイクの一つは上を向くように出来ている。
「あれ何?」
「マキビシだ」
「ヤバイ! ニンジャっぽい!」
走る二人の背後で耳障りなノイズ音が響く。リベルタが振り向くと、メタルヘッズ達の体から火花が飛び散り、体から青白い閃光が放たれていた。
「アりゃぁ電磁マキビシだナ あいツら、よーく痺れた事ダろウな」
<<そこに居るのは誰だ? 何をしている!?>>
グリップ君を通して二人に通信が入った。
「サワーじいちゃん! あたし!リベルタ!」
<<なんじゃと!? そこに居るのか!? よしこっちに来い、木の上じゃ! 今梯子を降ろすからな!>>
「急いで!」
巨木が近づいてくると、巨大な幹の上方にいくつかの構造物があるのが見える。まるで巨大な鳥の巣だ。
さらにその周辺に動く何か。よく見ればそれは沢山の猿だった。おそらく先ほど逃げた猿もあそこに加わったことだろう。
二人は巨木の下までたどり着くも、梯子の先の構造物は数十メートルの高さがある。登っている途中で敵に追いつかれるのは必至だ。
「急げカウガール 早く登れ」
身軽なニンジャは梯子の下で殿に着いた。優れたガンマンではあっても、手足の短い10歳の少女であるリベルタが登りきるには、どうしても時間がかかる。
「大丈夫! おじいちゃんは凄腕のスナイパーなんだよ あんな連中くらい目じゃない! ほら来たよおじいちゃん」
<<あー それがな……>>
「何してるの早く!」
BLAME!構造物から突き出した銃のマズルから、弾体が発射される。 雫型の鋭利な金属の塊が、音速をはるかに超える速度で蒸し暑いジャングルの空気を切り裂き、そして。
「…… 誰も倒れないぞ?」
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