歩いて気づいた、大切なもの

文月 凛音

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第1話: 輝いていたあの日々と、今の私

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鏡の前で、昔の写真を取り出した。
高校時代、モデルとして輝いていた頃の私。
雑誌の表紙やCMに映る、キラキラ笑う私がいる。

「細かったな……」
ため息がこぼれる。

あの頃は華やかだった。
強いライト、フラッシュ、そして「可愛い」の言葉。
でも、プレッシャーに押しつぶされ、笑顔は作り物になり、
アンチの言葉に泣く夜も増えた。
自由を求めて、私はモデルをやめた。

そこから、自分を見失った。
好きだったおしゃれも、健康もどこか遠のき、
気づけば体重計の数字は増えていた。

今、三十五歳。
久々に乗った体重計に目を疑う。

「うそ……」

鏡に映るのは、昔の私とは違う疲れた顔。

「このままじゃだめだ」

そう思い、まだ薄暗い朝に一歩を踏み出した。
歩き出すと、景色が少しずつ輝きはじめた。

これは、昔の自分を越えるためじゃない。
今の私を、大切にするための物語。
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