一般男子転生者の日常

natuumi

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「スライムっておっぱいの感触らしいぞ」

30分ぐらいで読める(12000文字くらい)で一章分〜って考えてたけどそんな器用な事できる人間だったら作者の人生はもっと上手く行ってたぞ!

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「ついにこの瞬間が来たな…」
「ああ…ようやくだ…!」
「…苦労が報われる…」
 倒した水と岩の巨人を前に、待ちに待った期待を胸に、こぼれそうな涙を目に、震える3人。
「いいか、一度にだ。せーのでいくぞ」
 各々が腕をまくり、両手をこすり合わせる、息を吹きかける、そして同時に手を前に突き出した。
「せーーーーのっ…」
 そして…巨人の水肌に触れた。
「「「………」」」
 もにゅもにゅとじっくりと感触を味わう。手で撫でるように、掴むように、時に食い込ませるように。そして3人は恍惚な表情を
「……これが…おっぱい…?」
「なんか思ってたのと違う…」
「…冷たい」
 浮かべているというわけもなく、渋い顔で淡々と揉んでいた。
「なんっつーか…これだけデカいと流石におっぱいっぽくないってか…」
「確かに柔らかくていい感触だけど…水っぽいし冷たいし…これじゃただのデカい水袋だよな」
「…ヤミ、お前が話を聞いたっていう先輩方は本物のおっぱいを揉んだ事あるのか…?」
「…いや、それは知らんが」
「じゃあただの妄想じゃねぇか…はぁー…やっぱ女についてこそのおっぱいだよなぁ…」
 呆れたゼルが座り込み、そのまま草木の上に倒れ込む。
「これだけやってきて収穫は散々かよ、萎えるな~…」
「まぁまぁ、討伐実習としては満点の成果だろ?」
「っつったって、これどうすんだよ。俺らはキングスライム討伐の証拠としてコアの欠片を収集して帰らなきゃなんないけど、こいつのコアじゃ欠片でも抱えて帰れる大きさじゃないぞ。成果にもなんねーよ」
 うーんと再び頭を抱える3人。
「折角ここまでしたんだから何が有効活用したいよなぁ」
 そう言いつつもう一度揉むヤミ。
(…この感触、なんかアレっぽいな…。高校の頃に野球部の後輩がやってた、こんにゃく芋でつくるお手製オ○ホ…)
 その時ヤミに電流走る。
 なにを思ったのか、徐ろに腰に携えた短剣を引き抜き、巨人の水肌へと突き刺した。
「…おい何してる」
 そして出来上がった水の裂け目。水が滴り、何かを待ち構えるようにパックリと開いたその穴に、ヤミは思わず指を入れた。
「こ…これは…!」
 コアを失った巨人の身体は今でこそ形がまだあるものの、徐々に溶けて半分ほどにまで小さくなってきている。
 切った跡の裂け目は糖蜜のような液体が溢れており、その中はゼラチン状で入れた指をえもいわれぬ感触で包み込んだ。
「○○○だ…!」
「「…は?」」
 ヤミの言葉につられてゼルとゾッドが殺到する。そして各々持っていた護身用の短剣で裂け目を切り開いた。
「す、凄い…!」
「…これが…○○○ッ…!
 夢中になって指を挿れ、感触を確かめる2人。
 ゴクリ…。
 3人同時に唾を飲み、同じ事を考える。そして同時にズボンのチャックを下ろした。

 冒険者。それはまだ見ぬ境地の探究者。自然を知り、異文化に触れ、時に新たな発見をする。
 彼らはこの日、新たな発見をした。純粋な探究心とロマンを求めた彼らの、紛れもない勝利の証なのだ。

「「「…………ふぅ…」」」

 この発見は後に戦士や冒険者達の間で一大ブームを巻き起こし、後世まで長く長く語り継がれる事を、彼らはまだ知らない…。
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