王様とただのおっさん。 入れ替ったら断頭台でした。異世界はキャットGPTとともに。

PYON

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第4章 ミシディア共和国

ミシディア共和国 ヴィルヘルム大統領06

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 結局、海軍も陸軍も全滅。
 ミシディア共和国は負けを認めるしかなかった。
 それで、今、和平交渉に望んでいる。
 わたしの前にはニャール王国の外務大臣、宰相、2人の将軍。
 そして、あの猫を抱いたキャルロッテ王だ。
 なんで、こいつはいつも猫を抱いているのだ。
 
 前回の会談はニャール王国の処遇についての会議だった。
 今回は我がミシディア共和国の処遇についてだ。
 1年くらいの間に立場は逆転してしまった。
 今回はわたしがまな板に乗せられているのだ。
 しかし、この前のニャルロッテ王みたいなことはできない。
 
「この度は終戦をご決断いただき、ありがとうございます」
 ニャルロッテ王は立ち上がって礼をする。

「いえ、こちらこそ。
 無意味な戦争を初めて申し訳ありませんでした」
 わたしはニャルロッテ王に謝る。
 もう、頭を下げるしかない。
 ミシディア共和国をどうするかを決めるのはニャール王国だ。
 今回はこちらから一方的に戦争を起こし、完敗したのだ。
 ミシディアは切り取られたり、多額の賠償金を課せられたりするのだろう。
 
「ええ、しかし、早期に終戦となったことで、被害は押さえられました」

「それでは、和平条約の条件を提示してください」

「まず、今回の戦争を始めたこと謝罪していただきます」

「それは当然のことです」
 わたしは即答する。
 今回の戦争を始めたことに正義はない。
 国家として以上にわたしの軽率な行動に謝罪しなければならない。
 簡単に勝てると思って戦争を始めたのはわたしの責任だ。
 ただ、それは私欲によるものではない。
 ニャールを取り込むことによって、資源問題を解決し、ミシディアをより強い国にするためだった、
 そうしないと、ガルバン帝国が攻めてきたときに征服されてしまうおそれがあるのだ。
 我が国は経済力はあるが、軍隊は帝国ほど強くない。
 しかし、科学の力で対抗するしかないと思っていた。
 今回の戦争はその予行演習も兼ねていた。
 それなのに、その科学力で負けたのだ。
 ダオウルフ将軍の騎馬隊、ニャール水軍も強かったが、それ以上に戦車をはじめとする武器の力に叩きのめされたのだ。
 向こうは本気で攻めてきたら、我が国は徹底的に蹂躙される。
 終戦を受け入れてくれただけでも良しとしなければならない。
 あとは条件だ。
 王がどのような条件を持ち出すか。
 たぶん国家予算数年分の賠償金と領地だろう。
 報復という意味もあるが、相手を弱体化してもう二度と戦争を起こさないようにしなければならない。
 我が国が買っていたら、国ごといただくつみりだったんだからな。
 これをどこまで負けさせるかだ。
 わたしは次の条件を神妙な面持ちで待つのだった。
 

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