前世は拾われた猫だったので。転生したら人間を拾っています。

PYON

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第2章 S級冒険者炎王アッシュ

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 ぼくとミリアは猫ちゃんについていく。
 猫ちゃんは2本の尻尾を立てて、スキップするような足取りで前をいく。
 森の奥に入っていくのに、強力な魔物は出てこない。
 時々、猿とか鹿とか猪、兎のような野生動物が遠くに見えるだけ。
 本当はすごく危険な地帯だ。
 たぶん、探索も行われていない未開の地。
 道らしい道もないのに、猫ちゃんは自信満々にあるいていく。
 まあ、猫はいつも自信満々なんだけどね。
 
 だんだん、足元に石の道が現れる。
 もちろん、街道に比べたらサビれている。
 道は割れてその間から雑草が生えている。
 古代の遺跡といった感じだ。
 
「大丈夫なのかな?」
 ミリアが不安げに言う。
「たぶん、大丈夫」
 でも、ぼくたちには町にもどるという選択肢はない。
 それに、この猫ちゃんについていっても大丈夫って感じがする。
 べつに理由はないけど、勘みたいなもんだ。

「そうね、猫ちゃんが案内してくれるんだからね」
 
 そんな、ぼくたちの目の前に石造りの門が現れる。
 大きな門と城壁だ。
 古びてはいるけれど、歴史の重みみたいなものを感じる。

 猫ちゃんはその門の中央にあるいていく。
 あの門は猫には開けられないな。
 っていうか、ぼくたちにも無理。
 猫ちゃんは飛び上がるんじゃないのかな。
 それならついていけない。

 猫ちゃんが門の前に着くと、門は自動的に開いていく。
 その中に見えるのは白い石の街並み。
 中央には巨大なゴーレム。
 もしかして、なんかやばいところに連れ込まれたか。
 魔王の城とかそういうのでは。
 でも、猫ちゃんの案内だからな。

「オカエリナサイ」

「ただいまにゃん」
 猫ちゃんは、ゴーレムに挨拶して進んでいく。
 ゴーレムもぼくたちには手をださないようだ。
 ぼくたちは猫ちゃんの仲間として認定されたようだ。

 門を抜けたら、中央広場みたいなところ。
 石を敷き詰めた広い場所だ。
 そこから中央通りがまっすぐのびて、遠くに城が見える。
 ぼくたちは、猫ちゃんについてその通りを進んでいくのだった。
 


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