前世は拾われた猫だったので。転生したら人間を拾っています。

PYON

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第4章 大商人グリフレッド

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 ブラックウッドさんが嬉々として話してくれたのは新しい研究の成果。
 ドラちゃんが得意とする身体強化魔法を液体に封じるのに成功したというのだ。
 深淵の森に自然に生えている草。
 その成分の中に魔法を封じる力があることを発見したのだ。
 
「グリフレッドくん、わかるか?
 この発明のすごさを。
 この古代の書、ここに書いてあるマカの葉。
 それがこれじゃ。
 これに魔法を込めることで、この瓶を割ったときに魔法を再現することができるんじゃ。
 この葉はね。地上のどんな植物とも違うんじゃ。
 よく見るんじゃ」
 ブラックウッドさんは興奮気味に話す。
 
 ブラックウッドさんの言葉を説明するとこうだ。
 深淵の森にある不思議な植物マカの葉。
 そのしぼり汁には魔法を込められる。
 たとえば、防御の魔法を封じると、その液体を浴びた時防御の魔法をかけたのと同じようになる。
 それは、炎の魔法とか攻撃魔法も封じることができる。
 画期的なことだ。
 わたしたちに回復薬以外にいろいろな魔法の瓶詰という商品ができたのだ。
 今のところ、初級魔法しか封じることはできないが、これからの研究を続けていく。
 ただ、攻撃魔法の薬を販売するつもりはない。
 王国や共和国が戦争に使うからだ。
 ブラックウッドさんは魔導は戦争に使うべきではないという信念を持っているのだ。
 わたしは回復薬と防御薬、加速薬、毒消しを渡される。
 これは売れるだろう。
 
 それから、ホルスさんの鍛冶も進化していた。
 ドラの町の近くに鉱山があり、そこから良質の鉄が取れるってことだ。
 その鉄は普通の鉄より黒っぽく、高温でないと加工できないらしい。
 ドラの町の古代炉であればそれを加工することができるのだ。
 ホルスさんは、それを黒鉄と名付けて、包丁やナイフを作っておいてくれたのだ。
 ホルスさんも自分の作った武器が戦争に使われることに胸をいためていたのだ。
 黒鉄の武器はオーダーメイドでないと作らないという。
 ホルスさんの目にかなった冒険者だけには作ってくれるってことだ。

 ブラックウッドさんやホルスさんとは、今後の話もする。
 ドラの町の特産品は売れすぎるのだ。
 なんとか増産できる体制を作ってほしい。
 それには、ドラちゃんが連れてくる子供や老人を使えばいいってことになる。
 子供は将来を見据えて、老人はここまで生きてきた経験があるのだ。
 本が出回らない今の時代、老人の経験と知識は貴重なものなのだ。
 それを森に捨てなければならない村の事情。
 そういうのもなくしていかないとならない。
 それには、生産をドラの町からまわりの村にも広げていければいい。
 それをわたしが売る。
 それが、わたしが生まれてきた意味のような気がする。

 ぼくは、2人の老人たちと熱く夢を語り夜をすごすのだった。
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