これが僕と君の違いだよ

零乃助

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第1章

目、目がぁ……

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「うぅん……朝か……ん?かたい…つるつる…?」

眠くて目が開けずにいると手と体の感触がふわふわからかたくつるつるに変わっている事に気がついた。

目を覚ますとその横にはふわふわの獣ではなく、

「な、なななな」

少女がいた。

「あ~おはよ~ルト~。どう??今日は少女で行こうと思うんだけど~」

「え、お前…ギルか!?」

動揺しすぎてお前って言ってしまった。

「そ~だよ~」

年齢は少年の時と同じくらいの中学生くらい。
髪の毛は腰辺りまで伸び、さらさらストレートだ。体つきもまだ成長途中とはいえ女の子らしい体をしていた。
少年の時と同様に肌が白くてつるつるしており、服装も相変わらず白い布のワンピースと簡単なものだ。

そして今僕はギルの上に覆いかぶさっている状態で…

むにっ

「ルトなあに~~」

無意識にほっぺをつまむとむにっとしていた。


「ギル…君は性別を超えて変身出来るんだね…。」

流石に朝起きたら無意識に胸を揉んでしまっていたなんていうお決まりアクションは起こらなかったけど…

 ほっぺめちゃくちゃ柔らかい。

「ん~そ~だね、基本なんでもなれるよ~ボクのもとの姿より小さいものなら~」

ぼ、ボクっ子だと…!?


「一人称、少年の時はおいらだったのに少女の時はボクなんだね。」

「うん、ボクの方があうから~あとは気分かな~少年のときは元気いっぱいだけど少女はちょっとけだるげ少女だよ~」
 
確かに…少年の時とは違ってちょっと落ち着いた感じはある…けどこれは朝からなかなか刺激が強い…。


「ルト~メシにしよう~」

「うん、じゃあ血抜きしたうさぎを…あれ、」

「ん??ど、ど~したの~??ルト」

確か昨日血抜きしたはずのうさぎの数は全部で5匹。でも今は2匹になっていた。

「3匹足りない…。」

「あ~ちょっと気のせいじゃないかな~多分。」

おもむろに目を背けるギルの感じからして昨日の夜中にでも食べたんだろう。

「はあ…でもちゃんと残してくれてるからいいよ。さあ、うさぎを焼こう!」

「ルト…優しい…。うん!焼こ~う!」

元々4匹はギルの分のつもりだったし、僕の胃袋的にもうさぎ1匹あれば充分腹は膨れる。

「ルト、火付けて~」

焚き火は綺麗に燃え尽きていたので新たに枝や落ち葉を増やしてもう一度焚き火にする。

僕はイヤリングに触れながら昨日と同じように呼び掛ける。

「イヤリング、火を…」

ボッ

「は、はやい…。」

イヤリング、昨日の時より早く火を付けるようになったぞ…。まだ、僕火を…までしか言ってなかったのに。

と、ここでギルがこんな事を呟く。

「ねえ、ルトのイヤリングって料理補正とかそんなスキルついてないのかな?」

え、イヤリングってそんなスキルまであるのか。ははどんな万能器具だよ…。と思いつつ、半信半疑でイヤリングに呼び掛ける。


「イヤリング、料理補正してうさぎの丸焼きとか出来るかな?」

すると僕は何故か手際よく、ゲームとかで見た事のあるうさぎの丸焼きを想像しながら焼いていく。

「おお!!凄いルト!!」

「出来た…!」

そこには見るからに美味しそうなうさぎの丸焼きが。今まで雑草しか食べてこなかったから流石に腹が減った。

「イヤリングってほんとなんなんだモシャこれ…。モシャモシャ
なんでも出来るじゃん…。モシャモシャ」


「だってこの世界イヤリングで廻ってるようなものだから。…パクっ、美味い!!!!このうさぎの丸焼きめっちゃ美味い!!人間は皆イヤリングをひとつは持ってて、基本スキルと特殊スキルを行使して生活してる。」

まるで魔法がある世界みたいな感じだな。
基本スキルと特殊スキルか…。

「基本スキルと特殊スキルは何が違うんだ?」

「基本スキルはさっきみたいに料理とかの基本能力値を上げるスキルで特殊スキルは人とイヤリングによって全然違うスキルだよ。ルトはなんだろね~」

なるほど。人によって特殊スキルは変わるんだな。やっぱりイヤリングにも性格とかあるんだろうか。

「痛っ」

「どうしたの!?」

コンタクト…忘れてた…!!痛い!!

こう見えて目が悪い僕はコンタクトを入れて生活していた。だが、今の今まで混乱の連続ですっかり忘れていた。

2日ちょっとも付けっぱなし…どっちも眠過ぎて外す前に眠ってしまったからな…。流石に目が色々やばい事になってそうだ。

「ルト、なんか目が赤い…大丈夫!?」

ギルは心配そうに僕の顔を覗き込む。

とりあえずコンタクトは外して…、あっ外れなっ外れない、外れてくれ!

「目、目があ…おのれコンタクト…!!」

決して清潔とは呼べなくなっている指で必死にコンタクトを外そうとする。

「えっ怖い怖いルト!!コンタクト?って何!?いきなりなに目つまんでるの!?遂に頭壊れた!?痛い痛い!!」

ギルは自分の目を塞いで顔を青くさせ、バタバタと走り回る。

あああやめろ、砂埃が舞う!
水が欲しい…手を洗って水があればまだコンタクトのくかもしれない。

「ギル!!走り回らないでどこかに綺麗な水とかないのか!?」

「水!?あ、近くに泉があったと思うけど…」

「そこまで案内してくれる?」

「分かった!!でも歩きだと遠いしルト動けなさそうだからボクが運んであげる。」

「な…に…??」

そう言ってギルはボフンッと元の姿に変身し、僕を軽く咥えた後、凄いスピードで走る。

「う、うわああああ」

勢いで目を瞑り、身体は風圧で死にそうだったが、恐ろしいほどそれは一瞬で次に目を開けた時には綺麗な泉のある場所に居た。



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