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本編
兄の話
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どうも、みなさん。久々に登場する、なつきです。
なぜ出てこなかたかって?最近、姫とまったく予定が合わなくって……。あと、中仁さんとキャラが被るとかなんとか。
ちなみに、途中から一人称が僕から俺に変わったのは純粋によそいきのキャラをやめただけでそれ以外に理由はありません。
さて、そんな僕には一人、兄がいます。せっかくなのでその話をしましょう。
「たっだいまー」
「おかえり」
「どうした元気ないな、恋煩いか」
このどうしようもなくデリカシーのないやつが僕の兄ー長月ユウトだ。社会人一年目の兄だがオタクらしいというか中二病がとめどない。
「全然、いつも通りだと思うけど」
「いやいや違うよ。おかえりー♪がおかえりーだった」
「言ったことねーよ。♪ってなんだよ、そんなルンルンであいさつしたことないよ!」
「元気がいいねぇ、ワイルド系アロハお兄さんが話を聞いてあげよう」
ちなみに兄はワイルド系でもなければアロハシャツすら持っていない。むしろ、チェックのシャツをインしてベージュのチノパンが似合う感じだ。
「話すことなんてない」
「いいのか」
「なにが?」
「今のうちに何とかしないとお前の恋心なんて遥かかなたに消えていくぞ」
「そんな、魔法じゃあるまいし」
「恋は一時の魔法とはロマンチックなこというな」
ちがう、そういうことじゃない。
「……」
「なんだよ」
「ほんとに好きな子とかいないの?」
「…いない」
「今のはいる反応でしょ」
「いないって」
「いいじゃん、ゲロっちまえよ。兄ちゃんと恋バナしようぜ」
誰がするか。兄弟じゃなくても男二人で恋バナなんて気持ち悪い空間、見せられるわけがない。
「いいか、これは体験談なんだが中二の時にーエクスプロージョンと叫んでいるときに好きな子ができた」
なぜ中二病のことをわざわざ技名に言い換える必要があるんだ。
しかし、兄の恋バナとは新鮮だ。せっかくだし聞いておこう。
「とってもかわいい子でさあ。かぐや姫みたいな子だったんだ」
すでに撃沈するフラグが立っているが大丈夫なのかそれで。
「ほんとうにかわいい子でそれはもう目に入れてもいたくない感じなんだよ」
それだと、お前が親になるけどな。
「でっ、いつも廊下から見ていたわけだよ。それこそ、休み中も授業中も」
もうそれじゃあ、ストーカーだけどな。
「席が隣になった時はうれしかったよ」
なんだ、同じクラスなのか。それなら、一応は問題ないな。
「それはそれはもう感動したね。まさかあの子の席が廊下側になるなんて思ってもいなくて」
え?
「もう、緊張のあまりハアハアしちゃったよ」
もう、誰がどう見たってストーカー気質の変質者の絵面にしかならない。
「それでさ、時々目が合うんだよ」
もう、アウトだろ。
「そしたらさ、ニコッとして手を振ってくれるんだよ」
相手の人、意外にも寛容なんだな。
「その時初めて知ったんだよ。その人笑顔が苦手みたいでさあ。引きつってたんだよ」
それ、思いっきりドン引きしてんじゃねーか!
どう考えても、隣にやばいやつがいるから難なくいこうとしている図じゃねーか。
「その時に告白しようと決めたね」
今のところ、その結論に達する要素が何一つない。なるほど、ストーカーとはこうやってできるのか。
「でっ、頑張って告白したわけよ」
まあ、もう無理なことは目に見えているけどな。
「そしたら、彼女がこう言ったんだ『2カラットのダイヤモンド持ってきたらいいよ』って」
滅茶苦茶、無理難題吹っかけられているんじゃないか。
※だいたい四百万程
「なんでかなーって考えたら、四月が誕生日だから誕生石が良かったんだよな」
絶対に違うよ、それかぐや姫と同じ原理で断られてるよ。
「でも、さすがに4百万は用意できないからどうしようかなーと思ったんだよ」
そこは冷静なのか。
「そしたら、四月の誕生石って水晶もあるんだよな。だから、六角柱の水晶を用意したんだよ。400gぐらいあるやつ」
何の嫌がらせだー!
パワーストーンショップで『わーすごいね』で結局買わないやつを買うやつがいるとは恐ろしい。
「そしたら、またニコッとしてくれたんだよ。引きつってたけど」
引きつってたんかい!!。そりゃそうだろ、前代未聞だよ。
「でっ、一回は断られたんだけどなんやかんやでいまだに付き合ってんだよね」
そのなんやかんやを教えろ!
「どうだ、ためになっただろ」
「なるか!!うん?ちょっと待てよ、いまだに付き合ってる?」
「そうだよ」
「おれ、会ったことある人?」
「家には、連れてきたことないけどあったことあると思うぞ。いま、隣駅の少し古びたカフェでバイトしてて会ったって言ってたから」
「隣駅の古びたカフェってまさか…」
・・・・
「そういえば、この前店長から聞いたんだけどタメって本当」
「そうですよ、言ってませんでしたっけ」
「初耳だね」
「あと、彼氏がいるってほんと」
「プライベートな案件に介入するとか、もしかしてあんなにあんなの子がたくさんいるのにさらに唾つける気ですか。ドン引きです」
「ゆうちゃん、さすがにひどくない」
「冗談です。いますよ、馬鹿なぐらいまっすぐないいやつです」
なぜ出てこなかたかって?最近、姫とまったく予定が合わなくって……。あと、中仁さんとキャラが被るとかなんとか。
ちなみに、途中から一人称が僕から俺に変わったのは純粋によそいきのキャラをやめただけでそれ以外に理由はありません。
さて、そんな僕には一人、兄がいます。せっかくなのでその話をしましょう。
「たっだいまー」
「おかえり」
「どうした元気ないな、恋煩いか」
このどうしようもなくデリカシーのないやつが僕の兄ー長月ユウトだ。社会人一年目の兄だがオタクらしいというか中二病がとめどない。
「全然、いつも通りだと思うけど」
「いやいや違うよ。おかえりー♪がおかえりーだった」
「言ったことねーよ。♪ってなんだよ、そんなルンルンであいさつしたことないよ!」
「元気がいいねぇ、ワイルド系アロハお兄さんが話を聞いてあげよう」
ちなみに兄はワイルド系でもなければアロハシャツすら持っていない。むしろ、チェックのシャツをインしてベージュのチノパンが似合う感じだ。
「話すことなんてない」
「いいのか」
「なにが?」
「今のうちに何とかしないとお前の恋心なんて遥かかなたに消えていくぞ」
「そんな、魔法じゃあるまいし」
「恋は一時の魔法とはロマンチックなこというな」
ちがう、そういうことじゃない。
「……」
「なんだよ」
「ほんとに好きな子とかいないの?」
「…いない」
「今のはいる反応でしょ」
「いないって」
「いいじゃん、ゲロっちまえよ。兄ちゃんと恋バナしようぜ」
誰がするか。兄弟じゃなくても男二人で恋バナなんて気持ち悪い空間、見せられるわけがない。
「いいか、これは体験談なんだが中二の時にーエクスプロージョンと叫んでいるときに好きな子ができた」
なぜ中二病のことをわざわざ技名に言い換える必要があるんだ。
しかし、兄の恋バナとは新鮮だ。せっかくだし聞いておこう。
「とってもかわいい子でさあ。かぐや姫みたいな子だったんだ」
すでに撃沈するフラグが立っているが大丈夫なのかそれで。
「ほんとうにかわいい子でそれはもう目に入れてもいたくない感じなんだよ」
それだと、お前が親になるけどな。
「でっ、いつも廊下から見ていたわけだよ。それこそ、休み中も授業中も」
もうそれじゃあ、ストーカーだけどな。
「席が隣になった時はうれしかったよ」
なんだ、同じクラスなのか。それなら、一応は問題ないな。
「それはそれはもう感動したね。まさかあの子の席が廊下側になるなんて思ってもいなくて」
え?
「もう、緊張のあまりハアハアしちゃったよ」
もう、誰がどう見たってストーカー気質の変質者の絵面にしかならない。
「それでさ、時々目が合うんだよ」
もう、アウトだろ。
「そしたらさ、ニコッとして手を振ってくれるんだよ」
相手の人、意外にも寛容なんだな。
「その時初めて知ったんだよ。その人笑顔が苦手みたいでさあ。引きつってたんだよ」
それ、思いっきりドン引きしてんじゃねーか!
どう考えても、隣にやばいやつがいるから難なくいこうとしている図じゃねーか。
「その時に告白しようと決めたね」
今のところ、その結論に達する要素が何一つない。なるほど、ストーカーとはこうやってできるのか。
「でっ、頑張って告白したわけよ」
まあ、もう無理なことは目に見えているけどな。
「そしたら、彼女がこう言ったんだ『2カラットのダイヤモンド持ってきたらいいよ』って」
滅茶苦茶、無理難題吹っかけられているんじゃないか。
※だいたい四百万程
「なんでかなーって考えたら、四月が誕生日だから誕生石が良かったんだよな」
絶対に違うよ、それかぐや姫と同じ原理で断られてるよ。
「でも、さすがに4百万は用意できないからどうしようかなーと思ったんだよ」
そこは冷静なのか。
「そしたら、四月の誕生石って水晶もあるんだよな。だから、六角柱の水晶を用意したんだよ。400gぐらいあるやつ」
何の嫌がらせだー!
パワーストーンショップで『わーすごいね』で結局買わないやつを買うやつがいるとは恐ろしい。
「そしたら、またニコッとしてくれたんだよ。引きつってたけど」
引きつってたんかい!!。そりゃそうだろ、前代未聞だよ。
「でっ、一回は断られたんだけどなんやかんやでいまだに付き合ってんだよね」
そのなんやかんやを教えろ!
「どうだ、ためになっただろ」
「なるか!!うん?ちょっと待てよ、いまだに付き合ってる?」
「そうだよ」
「おれ、会ったことある人?」
「家には、連れてきたことないけどあったことあると思うぞ。いま、隣駅の少し古びたカフェでバイトしてて会ったって言ってたから」
「隣駅の古びたカフェってまさか…」
・・・・
「そういえば、この前店長から聞いたんだけどタメって本当」
「そうですよ、言ってませんでしたっけ」
「初耳だね」
「あと、彼氏がいるってほんと」
「プライベートな案件に介入するとか、もしかしてあんなにあんなの子がたくさんいるのにさらに唾つける気ですか。ドン引きです」
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