いまさらですが、中二病で世の中は回っている！！

本編

姪の中二事情２

「なるほどね。中二病感が足りないから呼ばれなかったと」
　そりゃそうだろうと俺は納得していた。よくよく考えると姪の中二病らしいところを全くみていない。家で見たのは宣言した日の眼帯ぐらいだ。外見しか中二病らしくなく、しかも一日しかしているところをみていない。
　誰がどう見ても中二病とは言えない。
「でね。私考えたんだけど、中二病をするにあたってキャラが決まっていないことが原因だと思うの」
　ですよねー。っていうか、俺そうだと思ってました。
「じゃあ、第一回中二病キャラ設定会議をはじめます！！」
　そういって、部屋からホワイトボードを引っ張り出してきた。
「待て待て、そのホワイトボードどっから引っ張り出してきた！」
「別にいいじゃない、そんなの。中二病は次元すら超越するのよ」
　いくら中二病でもそこまでいけば本当に魔法使いだ。
「そんなわけあるか！いくら、中二病でも限界があるわ」
「まあまあ、会議を進めていきましょう」
「話をそらすな。そういえば・・・おまえ、今月やばいから前借したいとか言ってたよな」
　今月は遊びに行くことが多くなってお金が足りないとせがんできていたのは間違いない。家計簿に記載したことを思い出した。
「さあ、なんのことだか。はははっ」
「そうか、お前がそういうならしょうがないな。たしか、時差３時間ぐらいだから向こうは夕方だよな」
「！？」
「おじさん、お願いだからお母さんに電話するのだけはやめてー」
「残念だが、そろそろ近況報告しないといけない頃だったしな。せっかく国際料金で話すんだ。こと細かく伝えないとなあ」
　スマートフォンのアドレスから姪の母親の番号に電話を掛ける。
「ああ、もしもし姉さん。そうそう、近況報告しようとおもって。実はさあ・・・」
「やーめてー、ひどいよおじさん。おじさんには血も涙もないのかー！」
「ほーら、お前の大好きなお母さんが変わってくれってさ。ついでに顔もみたいからビデオ通話アプリに切り替えてくれってさ」
「いーやー。覚えてなさいよ！」

　そのあと姪は１時間ほどこっぴどく叱られましたとさ

　めでたしめでたし