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本編
おじさんの友達事情2
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調査を始めて二日たっておじさんの知り合いの家が見つかった。さっそく、学校帰りによることになった。
今日は、わたしとヒカリちゃんと文月忍の三人で行くことになった。
「忍ちゃん、ここがおじさんの友達のおうちですか」
ヒカリちゃんの問いに文月忍は黙ってうなずく。
「では、さっそく」
ピンポーン
「えっ、ちょっと待って。まだ心の準備がまだ…」
「時間を伸ばしたほうが大変ですよ。それにメイちゃんのことですからうやむやにして逃げるかもしれないと思ったので。まあ、わたしに任せてください」
そこまでわかっていて押したのか。
「この鬼め!!」と内心毒づいてもすでに遅い。鍵が開く音がする。
「はい」
中から出てきたのはおじさんと同じくらいの年齢の人だ。
「すいません。わたしたち、小谷中仁さんの親戚とその友達なんですけど」
嘘でしょ。素直に言っちゃったよこの人。
ヒカリちゃんの一言に文字通り開いた口がふさがらなかった。
忍ちゃんも目を見開いていた。
「ああ、姪っ子ちゃんだね。で残り二人が友だちか」
その人は私を指さしながら言った。
「いいよ。入って」
そのまま、リビングまで案内された。
「ねえ、どうしてあの人家に入れてくれたの?」
私はヒカリちゃんに質問する。
普通、私のことを知っていてもあったことがないから家に入れてくれないんじゃ。
「それは、おじさんが生まれてからの付き合いで中・高・大学も同じで学科も同じでサークルまで一緒の人で、さらにメイちゃんがあったことがある人なので」
「へえ、そうなんだ」
うん?今なんとおっしゃいました。おじさんが生まれてからの付き合いで私にあったことがある?
どうして、私自身が知らないことをあなたが知っているんですか。
「そんな情報どこで仕入れるの」
「それはもちろん秘密です」
やっぱりこの人怖い。
「おまたせ。君たちの世代の子が好む飲み物がわからなくて。まあ、煎茶にしたんだけど」
「すいません。ありがとうございます」
そういって、お茶をいただく。
「で、何かな」
「学校の宿題で本人の知らない自分を調べようというものでせっかくなので仲間内ではなくおじさんにしようとなりまして」
「本当に?」
完全に疑われてる。これは…まずい。
「ええ、もちろんです。ねっ」
ヒカリちゃんが私たちの顔を見る。
「はっ、はい」
「ふーん。まっ、そういうことでいっか」
何とか信じてもらえたみたいだ。ただ、さっきから冷や汗をかいている。
「何が聞きたい?」
「そうですねー。まずは、お名前を。それから、本人らしいところをお願いします。できればエピソードも交えて」
「いいよ。僕の名前は上井卓也。そうだなあ。あれは、たしか…」
そうして、話を聞いているうちに気がつけば日が沈んで夜になっていた。
「すいません。今日はありがとうございました」
「友だちの姪っ子たちの宿題が手伝えたのなら良かったよ」
「最後に一ついいですか?」
ヒカリちゃんが突然今日一番聞きたかった話を切り出した。
「いいよ」と上井さんは答える。
「生駒竹葉香って方を知っていますか」
「先輩だけど、どうしてその名前が君から出てくるのかな」
ヒカリちゃんを見つめながら聞き返す。
「この前、メイちゃんの家に行ったときに会ってどういうご関係なのかなと思いまして」
「へえ、先輩が……ね。」
上井さんのの眉間にしわが入る。
「本人はなんて?」
「大学のサークルの先輩としか聞いてませんが…」
「うん、その通りだよ。嘘じゃない」
ヒカリちゃんを見ながら微笑みかける。
「この宿題ってまだ続けるの?」
「ええ、そのつもりです」
ヒカリちゃんも笑顔のままだ。
「そうか、それなら僕からの忠告だ。君は面白半分でやってるかもしれないけど、これを続けてもいいことはないよ」
「それは、どういう意味ですか。知らないことに不安を募らせるより知ってから考えるほうが賢明だと思います。世の中には知らないほうがいいことがあるって言いますけど、わたしには詭弁にしか思えません」
「僕に言わせれば、両方詭弁だよ。特に君の場合は、ただのわがままだ。それに、こういう時は、年上の言うことを聞いておくべきだよ」
わたしと文月さんはすでに蚊帳の外だ。話も難しくてわからない。
「何か知っているんですか」
「知っていても答えないよ。ただ…」
「ただ?」
「やみくもにかき回して中仁や先輩を傷つけたら許さないよ」
いまだに上井さんは笑い続ける。ずっと表情が変わらないのはとても怖い。
それに、トーンや雰囲気で背筋が凍りような一言だった。
「これだけのために、せっかく来てくれたんだ。もう一度だけ忠告しておくよ。これ以上この調査を続けても意味はない。答えを知ったらせっかく出来上がった関係が崩れ去る。それは僕たちが望むことじゃない。それだけはわすれないで」
「じゃあ」といって上井さんは部屋に行ってしまった。
大人の人とずっとしゃべって対抗していたヒカリちゃんもすごいけど、ずっとボロを出さずに話し続けた上井さんはもっとすごい。
ただ、最後の「それだけは忘れないで」はなんとなくだけど本音だと思った。
そこまで話さない理由は何だろうと思う反面その言葉だけは頭から離れなかった。
今日は、わたしとヒカリちゃんと文月忍の三人で行くことになった。
「忍ちゃん、ここがおじさんの友達のおうちですか」
ヒカリちゃんの問いに文月忍は黙ってうなずく。
「では、さっそく」
ピンポーン
「えっ、ちょっと待って。まだ心の準備がまだ…」
「時間を伸ばしたほうが大変ですよ。それにメイちゃんのことですからうやむやにして逃げるかもしれないと思ったので。まあ、わたしに任せてください」
そこまでわかっていて押したのか。
「この鬼め!!」と内心毒づいてもすでに遅い。鍵が開く音がする。
「はい」
中から出てきたのはおじさんと同じくらいの年齢の人だ。
「すいません。わたしたち、小谷中仁さんの親戚とその友達なんですけど」
嘘でしょ。素直に言っちゃったよこの人。
ヒカリちゃんの一言に文字通り開いた口がふさがらなかった。
忍ちゃんも目を見開いていた。
「ああ、姪っ子ちゃんだね。で残り二人が友だちか」
その人は私を指さしながら言った。
「いいよ。入って」
そのまま、リビングまで案内された。
「ねえ、どうしてあの人家に入れてくれたの?」
私はヒカリちゃんに質問する。
普通、私のことを知っていてもあったことがないから家に入れてくれないんじゃ。
「それは、おじさんが生まれてからの付き合いで中・高・大学も同じで学科も同じでサークルまで一緒の人で、さらにメイちゃんがあったことがある人なので」
「へえ、そうなんだ」
うん?今なんとおっしゃいました。おじさんが生まれてからの付き合いで私にあったことがある?
どうして、私自身が知らないことをあなたが知っているんですか。
「そんな情報どこで仕入れるの」
「それはもちろん秘密です」
やっぱりこの人怖い。
「おまたせ。君たちの世代の子が好む飲み物がわからなくて。まあ、煎茶にしたんだけど」
「すいません。ありがとうございます」
そういって、お茶をいただく。
「で、何かな」
「学校の宿題で本人の知らない自分を調べようというものでせっかくなので仲間内ではなくおじさんにしようとなりまして」
「本当に?」
完全に疑われてる。これは…まずい。
「ええ、もちろんです。ねっ」
ヒカリちゃんが私たちの顔を見る。
「はっ、はい」
「ふーん。まっ、そういうことでいっか」
何とか信じてもらえたみたいだ。ただ、さっきから冷や汗をかいている。
「何が聞きたい?」
「そうですねー。まずは、お名前を。それから、本人らしいところをお願いします。できればエピソードも交えて」
「いいよ。僕の名前は上井卓也。そうだなあ。あれは、たしか…」
そうして、話を聞いているうちに気がつけば日が沈んで夜になっていた。
「すいません。今日はありがとうございました」
「友だちの姪っ子たちの宿題が手伝えたのなら良かったよ」
「最後に一ついいですか?」
ヒカリちゃんが突然今日一番聞きたかった話を切り出した。
「いいよ」と上井さんは答える。
「生駒竹葉香って方を知っていますか」
「先輩だけど、どうしてその名前が君から出てくるのかな」
ヒカリちゃんを見つめながら聞き返す。
「この前、メイちゃんの家に行ったときに会ってどういうご関係なのかなと思いまして」
「へえ、先輩が……ね。」
上井さんのの眉間にしわが入る。
「本人はなんて?」
「大学のサークルの先輩としか聞いてませんが…」
「うん、その通りだよ。嘘じゃない」
ヒカリちゃんを見ながら微笑みかける。
「この宿題ってまだ続けるの?」
「ええ、そのつもりです」
ヒカリちゃんも笑顔のままだ。
「そうか、それなら僕からの忠告だ。君は面白半分でやってるかもしれないけど、これを続けてもいいことはないよ」
「それは、どういう意味ですか。知らないことに不安を募らせるより知ってから考えるほうが賢明だと思います。世の中には知らないほうがいいことがあるって言いますけど、わたしには詭弁にしか思えません」
「僕に言わせれば、両方詭弁だよ。特に君の場合は、ただのわがままだ。それに、こういう時は、年上の言うことを聞いておくべきだよ」
わたしと文月さんはすでに蚊帳の外だ。話も難しくてわからない。
「何か知っているんですか」
「知っていても答えないよ。ただ…」
「ただ?」
「やみくもにかき回して中仁や先輩を傷つけたら許さないよ」
いまだに上井さんは笑い続ける。ずっと表情が変わらないのはとても怖い。
それに、トーンや雰囲気で背筋が凍りような一言だった。
「これだけのために、せっかく来てくれたんだ。もう一度だけ忠告しておくよ。これ以上この調査を続けても意味はない。答えを知ったらせっかく出来上がった関係が崩れ去る。それは僕たちが望むことじゃない。それだけはわすれないで」
「じゃあ」といって上井さんは部屋に行ってしまった。
大人の人とずっとしゃべって対抗していたヒカリちゃんもすごいけど、ずっとボロを出さずに話し続けた上井さんはもっとすごい。
ただ、最後の「それだけは忘れないで」はなんとなくだけど本音だと思った。
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