いまさらですが、中二病で世の中は回っている!!

丸ニカタバミ

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本編

待ちに待った放課後に

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「もう!遅い!」
「そんなに急がなくてもいいじゃないですか。別に時間制限があるわけじゃないですし」
「青春は今しかないんだから。時間制限はあるの」
 そういうと、さらに早く歩いていく。
 追いつきそうにない。
 なんで、おれあの時に手を挙げたんだろう。
ー二時間前ー
「みんな、テストも終わったということで半年同盟+3プラススリーのお疲れ様会をこの後すぐにしたいと思います!」
 姫はいつにもまして気合十分といった感じで宣言した。
「ということで、早速遊びに行こう!」
「いやいや、私と葉月は部活だから」
 卯月さんがさらっと答える。
「へっ?」
「ジツ…は私も今日は帰らないといけなくて」
 続いてマチさんも続く。
「えっ」
「その非常に言いにくいんですけど今日はどうしても帰らないといけないので」
 殿もさらっと断る。
「私は家に帰ってお菓子食べる」
 六月さんにいたってはよくわからないけど、堂々としている。
 すでに姫の顔はひきつっている。
「じゃっ、じゃあ忍ちゃんは?」
 忍は首を振る。
「じゃあ、誰も遊べないってこと?」
「まあ、僕はあいてますけどね」
「まあ、いいや。じゃあ、今日は解散」
 それを聞き届けるとみんな帰る準備をして教室を出てしまった。
 あれ、スルー?
 まあ、解散ということなら仕方ないか。
「待って、なつき」
「へっ?」
 めずらしい呼び方にびっくりして気の抜けた変な声が出てしまった。
「なつき君、あなたを代役に任命します」
「なんか、そのセリフ聞き覚えあるんだけど…」
「気のせいじゃない?私はヴァイオリニストじゃないし」
「今ので、元ネタがわかった気がする」
「一言目で分かってほしかったんだけど」
「それには、限界があるよ」
 なんてことのない会話だ。
 でも、この時間がとてつもなく愛おしい。
「では、姫どこへ参りましょうか」
 おれは騎士が王様に忠誠を誓うように、手を胸に当てて片膝をつけた。
「うん、なつき君にしては気の利いた振る舞いと発言ね」
 余計なお世話だ。
「では、まずパンケーキでも食べに行きましょうか」
「そこはワッフルじゃないんだ」
「私はパンケーキのほうが好きなの。それに、まったく一緒だとつまらないでしょ」
「たしかに、僕はピアニストじゃないし悲劇の主人公にはなりたくない。いい物語だけどね」
 でも、こんな時間が続くなら悲劇の主人公でもいいかもしれない。
ー現在ー
 と思っていたのに、まさかこんなに大変だとは思わなかった。
 あの作品の主人公には申し訳ないけど、おれにはその真似事すらできないみたいだ。
 やっぱり、主人公はバトルものじゃなくても超人じゃないとできないと思う。
「ほら、早くいくよ」
 気がつけば、結構遠くに姫がいる。
「もう、待ってくださいよ」
 急いで追いかけないと機嫌を損ないそうだ。
 おれは、追いつくために駆け出した。
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