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本編
文月忍の部活事情
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熱い、超熱い。
どうして、こんなに熱い思いをしながらコートを往復しているのだろう。
しかも、白い羽を追いかけながら。
私は頭上を通る羽を追いかけながら、目だけを正面に向けて相手の位置を確認する。相手はぼんやりとだけど真ん中にいるのが見えた。
(やっぱり、体勢を戻すためか)
バドミントンにはコートの後ろから打つショットだけでも大きく分けて三種類ある。[クリア]、[ドロップ]、[スマッシュ]だ。
今はコートの後ろから後ろへと飛ばすクリアを打たれている。
(ここで、攻めるスマッシュも前に落とすドロップもこっちがしんどいだけ。とりあえず、[ハイ]か[ドリブン]か……どうしよう)
すでに、シャトルは垂直に落下し始めている。
(まあ、[ハイ]かな)
そう決まれば、あとはやることは単純だ。踏み込んだ足にかかっている体重を前に移動させる。あとは、変に力を入れないことがコツだったりする。
パンッと乾いた音を立てて大きく弧を描きながら高く、奥にシャトルが飛んでいく。
私はすぐにコートの真ん中に戻り、相手を見る。
相手は、ゆっくりと下がって体勢を整える。
(あっ、スマッシュが来る)
相手のフォームから予測を立てる。
ただ、油断はできない。同じフォームから三種類の打ち分けはできて当たり前だ。
次の瞬間、パンッという音とともにシャトルが突き刺さるようにコートへと入ってくる。
私はシャトルがネットすれすれに落ちるようにラケットをあてる。
相手は必死にそのシャトルに食いついて何とか打ち返す。
(でも…浅い)
シャトルはコートの前のほうを漂っていた。
私はすかさずそのシャトルを相手コートにたたきつける。
「21―16《トゥエンティーワン シックスティーン》 ゲームセット」
「ありがとうございました」
私はコート越しに相手と握手をする。
「いやあ、負けました。ありがとうございます先輩」
「うん…もう少し緩急つけたほうがいいよ。何でもかんでもスマッシュ打ち込むのは良くない」
「やっぱり、攻めればいいってわけじゃないんですね」
「うん、特にあなたの場合はスマッシュでゴリ押せるわけじゃないから。ある程度揺さぶらないと」
「相変わらず、手厳しいですね」
と、対戦相手だった彼女は苦笑いしながら答える。
「ごめん、言いすぎた」
「いえ、むしろどうするべきかがはっきりとわかるので、次にいかしやすいです。ほかの先輩はぽやっとしか答えてくれないので…」
「まあ、みんな…予選で忙しいから」
「それは、そうかもしれませんけど……それにしても今日はどうしたんですか?」
「何が?」
「だっていつも21―8《エイト》ぐらいじゃないですか」
「まあ、テスト明けだから…かも」
たぶん、そうだ。
もしも、そうじゃないなら…間違いない。
なつきのせいだ。
どうして、こんなに熱い思いをしながらコートを往復しているのだろう。
しかも、白い羽を追いかけながら。
私は頭上を通る羽を追いかけながら、目だけを正面に向けて相手の位置を確認する。相手はぼんやりとだけど真ん中にいるのが見えた。
(やっぱり、体勢を戻すためか)
バドミントンにはコートの後ろから打つショットだけでも大きく分けて三種類ある。[クリア]、[ドロップ]、[スマッシュ]だ。
今はコートの後ろから後ろへと飛ばすクリアを打たれている。
(ここで、攻めるスマッシュも前に落とすドロップもこっちがしんどいだけ。とりあえず、[ハイ]か[ドリブン]か……どうしよう)
すでに、シャトルは垂直に落下し始めている。
(まあ、[ハイ]かな)
そう決まれば、あとはやることは単純だ。踏み込んだ足にかかっている体重を前に移動させる。あとは、変に力を入れないことがコツだったりする。
パンッと乾いた音を立てて大きく弧を描きながら高く、奥にシャトルが飛んでいく。
私はすぐにコートの真ん中に戻り、相手を見る。
相手は、ゆっくりと下がって体勢を整える。
(あっ、スマッシュが来る)
相手のフォームから予測を立てる。
ただ、油断はできない。同じフォームから三種類の打ち分けはできて当たり前だ。
次の瞬間、パンッという音とともにシャトルが突き刺さるようにコートへと入ってくる。
私はシャトルがネットすれすれに落ちるようにラケットをあてる。
相手は必死にそのシャトルに食いついて何とか打ち返す。
(でも…浅い)
シャトルはコートの前のほうを漂っていた。
私はすかさずそのシャトルを相手コートにたたきつける。
「21―16《トゥエンティーワン シックスティーン》 ゲームセット」
「ありがとうございました」
私はコート越しに相手と握手をする。
「いやあ、負けました。ありがとうございます先輩」
「うん…もう少し緩急つけたほうがいいよ。何でもかんでもスマッシュ打ち込むのは良くない」
「やっぱり、攻めればいいってわけじゃないんですね」
「うん、特にあなたの場合はスマッシュでゴリ押せるわけじゃないから。ある程度揺さぶらないと」
「相変わらず、手厳しいですね」
と、対戦相手だった彼女は苦笑いしながら答える。
「ごめん、言いすぎた」
「いえ、むしろどうするべきかがはっきりとわかるので、次にいかしやすいです。ほかの先輩はぽやっとしか答えてくれないので…」
「まあ、みんな…予選で忙しいから」
「それは、そうかもしれませんけど……それにしても今日はどうしたんですか?」
「何が?」
「だっていつも21―8《エイト》ぐらいじゃないですか」
「まあ、テスト明けだから…かも」
たぶん、そうだ。
もしも、そうじゃないなら…間違いない。
なつきのせいだ。
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