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学校
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しおりを挟む「な…なに……」
「見えない。脱いで」
「何ふざけてんだよ…」
びっとボタンを縫いとめてある糸が千切れる音がする。
葉人は慌てて立ち上がり、距離を取ろうとしたがすでに遅く、威は体全体を使うようにして葉人を椅子から逃げられないように覆いかぶさってきた。
「あ…ちょ……なにふざけて…」
ボタンの取れかかったシャツを威が剥ぎ取ろうと手を伸ばす。
葉人はそれに首をふって拒絶を示し、襟元を掴んで体をひねった。
「ふざけてなんかない」
「話…するんだろ!?オレが脱ぐ必要なんてないっ!」
「…ある。葉は話す感じじゃないし……それに、抱けば良かったんだろ?」
ひんやりと言われ、その言葉に呆然となる。
「葉が痛がっても、疲れてても、嫌がっても、抱けば良かったんだろっ!?」
「何バカな事言って…」
二人分の重みで椅子がきぃきぃと悲鳴を上げる。
「大切だなんて思わずに、ヤりたいようにヤってればっ……それで葉は俺のもんになってたんだろっ!?」
シャツを引っ張り、無理やり作った隙間から威の手が入り込む。
「言ったよな?葉。この部屋で…俺の事が好きだって!俺の事嫌いにならないって…っ」
男らしい指先が腹を撫で、そのまま上へと上がって行く。
いつもなら敏感に感じるその行為に、葉人はただ恐怖を感じて首を振った。
「や…やだ……」
「葉の事を大切に思っただけなのに…欲しいって思っただけなのに……どうして離れて行くんだよっ!!」
小さな突起を摘まみ上げられ、以前ならば嬉しいと感じただろうその行為に、司郎の部屋で襲われたあの時の事がフラッシュバックする。
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