放課後教室 御礼SS

Kokonuca.

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あの日あの時の欠片(教室)

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 机を抱きながら、ぐったりと気を失う彼を見て、ぶるりと恐怖が過ぎる 

 明らかに、今自分がしている事は異常だ 
 壁にもたれて座り、顔を両手で覆った 


 ああ…でも… 


 苦しげに寄せられた柳眉を見つめ、震える睫毛に見入る 
 柔らかな白磁の肌にそっと触れると、小さく身じろぎされて飛びずさる。 

「…ぁ……」 

 気が付く気配はなかったが、小さく呻いた 
 切なげに漏れるその声が、耳の奥に残る 
 甘く小さな、喘ぎ声にも似た声 

 ざわざわと征服欲が腹の底から湧いてくる 
  
 目の前の彼は、なすがままだ… 

「ん…」 

 彼が小さく動き始めた 
 慌ててその目にネクタイで目隠しをすると、もう腹はくくれていた 

 ガタン 

 体を動かそうとした彼が、慌てるのがわかった 

 薄く闇に沈んだ教室の中で、彼は蜘蛛の糸に絡まった蝶に見える 

 状況を飲み込んだのか、彼が口を開いた 

「なぁ!冗談にならねぇぞ!いい加減離せよ!」 

 細い体を動かし逃れようと必死に身をよじる 

「わっ…わ…………」 

 ぐらりと机が倒れかけ、慌ててその体を受け止める 


 同じ男であるはずのその体は、酷く甘い匂いがした 


「…ぁっぶねぇ…ほら!ケガする前にほどけよ、今ならいたずらで済ましてやるから………っ!?」 

 悪戯で済まし…また他の男とじゃれ合う彼を見るのは苦痛だった 

 そんな事は許せない 

 机を元に戻し、細い腰に手を回す 
 彼のベルトを抜き取り、騒がれないようにその口の中へ彼のネクタイを押し込む 

「っっ!!!んーっ!」 

 くぐもった声で、彼は懸命に何かを訴えようとしていた 

 誰かに助けを求めているのか… 
 誰かの名前を呼んでいるのか… 

 どちらにせよ、自分以外の名前を呼んでいる彼を見たくなかった 

 彼のズボンを剥ぎ取り、暗い中に仄白く浮かび上がる臀部に、思わず笑みがこぼれる 

 幾度彼を抱いたか 
 幾度その体を押し開き 
 喘がせ、貫き、よがらせ 
 その体内に精を放ったか 

 彼の痴態を想像しながら果てた事が、何度あった事か 
 女とは違う、ほっそりとして直線的なその肢体を、何度蹂躙したか… 

 幾度もの想像も、この一瞬には叶わなかった

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