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「ぁ だ、め……っ」
それはいつも発情期の時に感じる熱だ。
僕の思考も理性も何もかも飲み込んで、僕を人間以外のものにさせる……それがトーマの手を喜んで、腰を揺らして奥の奥、一番触れて欲しい場所へと指を導いていく。
「 ――――っ」
トーマの指先がソコに触れた瞬間、お互いの体が跳ねた。
ほんのわずかな隙間でも嫌がるように触れ合っていた肌が離れて……僕は乱れた服を押さえながらにじるように後ずさる。
燻った熱を飲み込むように息を詰め、顔があげれないまま身を固くした。
ジリジリと焼けた体は前の方だけじゃなくて後ろの方もぐずぐずにとろけて、溢れ出した愛液が溢れ出している。
そんなふうになるのは、Ωだけだ。
何を言えばいいのか、何をすればいいのか、考えようとするのに心臓の音がうるさくて何もできない。
「 す、み、ませ 」
すみません、嘘を吐きました。
謝罪の言葉が荒くなる熱で喉につっかえる。
まともに謝ることもできず、覚悟を決めて顔を上げた僕の目に飛び込んできたのはリビングを出ていくトーマの背中だ。
怒ることもせず、視界に入れるのも嫌だったのかな?
「ト、トーマ……さ…………っ、すみ、……す…………ごめんなさ いぃ……」
肌の上から消えていく体温を止めようと服を握りしめても、あっと言う間に霧散してしまう。
唇はまだ貪られたせいで腫れぼったくて熱く、抱き締めてくれた感触も生々しいのに、すべて涙で滲んで流れていってしまいそうだった。
「トー マ、さま ごめんなさい、僕、ぼくは…………」
Ωです。
嘘を吐いてここにきました。
βじゃないです。
僕は、嘘つきなんです。
心の中に浮かぶ言葉は嗚咽に塗れて訳のわからない音になって口から出るだけで、自分でも何を言っているのかわからなかった。
ましてやトーマがいないのに謝罪をしたところで……
僕、やっぱりクビ、かな。
「っ ぅ、 」
謝れば、どうにかならないかな?
ルカが懐いてくれているの、すごく嬉しくて……佐知子さんと三千代さんも僕を気にかけてくれるのも嬉しい、何より……トーマのことが、僕は……
「トーマ……さ っ、うっうぅ……」
ぼろ と一度こぼれ落ちた涙はもう止まらない。
溢れ出した涙は視界を奪って、トーマの後を追おうとした僕はローテーブルに足を引っ掛けて無様に転んでしまった。
足をぶつけたガンッって大きな音と僕が倒れ込む音は静かな家の中ではうるさいくらいに響いて、僕がポツンと一人ぼっちなんだって教えてくる。
「ご、ごめ ……トー 、マ、さ……ご、 」
「どうした! なぜ泣いている⁉︎」
けたたましい音を立てながら駆け降りてきたトーマは、床に倒れ伏して泣いてる僕を見つけてすぐに駆け寄ってきた。
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