依存性

おこめ

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【1】ここから始まって、終わる気配は見えず

今までの道

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レベル6の判定を受けたあと、同じような子達と1箇所に集められた。何が起こるか分からず、不安そうな顔をしている子もいれば、まだたくさんの機械が見られるのかなってワクワクしてる子もいた。僕もその1人。だって分かりっこなかったんだ。自分が劣等的な人間で、村に帰ってはいけない。迷惑をかける存在。…だから、人として扱われなくなる…なんて




初めて奴隷として買われた所は、小さな僕にとって重労働ばかり強いられた。口答えもした。嫌だと言った。でも、そんな事をしたら痛い目にあう。何度か体験して、理解できないほど馬鹿でもなかったから、すぐに感情を押し殺す術を学んだ。。僕じゃなくなれ。今、仕事をしてるのは僕じゃない。今、辛い目にあってるのも僕じゃない。………それでも苦しかった



次のところは、僕にとって最高の場所だった。買ったのは目付きは悪いけど、綺麗な長い髪を持ったお兄さんだった。家族との事で悩んでて、気を紛らわしたかったみたい。……とても良くしてくれた。読み書きも教えてくれたし、ちゃんと3食与えてくれた。お金持ちの家だったから魔法教育もある程度してくれたおかげで空中でのコントロールと、少しの初級魔法ぐらいは出来るようになった。僕がすることと言えば、たまに愚痴を聞いたり、部屋で待つことだけ。ずっと続けばいいのになんて、変な期待を抱いてた。当然のようにそれは叶わず、すぐに僕は今のところへ売り飛ばされた
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