昨日の自分にサヨナラ

林 業

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クリスタ王国

2,クリスタ国王(辛)

五柱の精霊が王を決める世界。
そのうち、水の大精霊、クリスタが守護する国。
クリスタ国
フリザード・クリスタ・ヴィッサー。
先代である母が病で急死し、十六という若さで王となった男である。

本来二代続くことも希なのだがたまたま運が良かったとも、精霊との理念とあったともいえる彼。

ほとんど笑うこともない愛想のない様子や魔術師である彼の得意分野が氷とあり「氷雪の王」という二つ名を持つ。

敵に情けは持たないが味方には気遣う様子が伺える。


青く透き通るような瞳と、ブロンドの髪色。
女性ならば恋に落ちても可笑しくない顔立ち。

が、二十ニ歳という年齢でありながらまだ結婚していない。
婚約者すらいないというのは周囲を焦らす状況である。

ただ彼の場合、三代王が続くと破滅すると言われる政略的な問題があるため彼は子を作らないと決めている。
そんな建前と同時に同時に想い人がいる。


日々期限が悪くなるのは、愛し人に会えないからであり、異邦人の大量発見で仕事が忙しくなるということだけではない。
もちろん、それで部下に当たったりはしないよう最新に注意は払っている。
払ってはいるのだが。



会えなくなって三日。
ただでさえ、良くない環境であることは伺えるというのに。
死んでいないことを願って。
異邦人として訪れていることを願っていた。


目の前の異邦人の集団にいないのが辛い。

本当であれば、誰かに説明を投げて、さっさと帰れと言いたいが、きちんと説明しなければ大精霊との契約違反になる。
何より他国に示しがつかない。
彼の性格上、そんな愛しい人が居ないのでないがしろにするなどという依怙贔屓ができるはずもない。


諦めて彼らに説明する。
理解させて、わからなければ世話役に聞いてくれ。と後はお願いをする。

ついでにアルカンシェルの鞄を回収するよう指示を出しておく。

もう一人病院にいるという異邦人にも説明しなければならないのだ。
今はただただ時間が惜しい。
最後の一人が愛しい人という可能性は限りなく低い。


そしてその人間が違うなら異邦人が次来るとされる周期は、フリザードが死んだ後だ。

半ば諦めながらも仕事はこなす。
少しでも蔑ろにしたら愛しい人に幻滅されたくないという個人的理由からである。


アルカンシェルのラゥナから貢ぐためのお菓子を受取るのを忘れない。


それから二日後、体調がいいという異邦人の見舞いがてら向かう。
報告にあったヴァーナルガンドを見るのを楽しみに向かう。

ヴァーナルガンドの子供など見たことがない。
成獣自体は魔王のいる国にたくさんいるが子供は、見に行きたくとも魔王は教えてくれない。
なので今回楽しみである。

動物好きな弟がいれば一緒に来たがっただろうとも考える。



    
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