26 / 148
クリスタ王国
10,感情(困惑)
アヤはのんびりとお城の庭の片隅を借りて脱穀する。
他の生徒に手伝って貰おうかとも思ったが、せっかくなので買ってきたボールの玩具でウロを遊ばせながら一人で行う。
虫が手伝ってくれる。
フリザードにこの虫、何と相談したら、妖精だという。
精霊に至る前の幼体なのだとか。
精霊に至る前の存在なのだとか。
色々と説があるらしいが答えはまだないらしい。
精霊に聞かないのかと聞いたが人間と同じように何故生きている、なぜ存在する。と問われて答えれるか?と返された。
便利なので精霊でも妖精でも良いがちゃんと対価を欲する。
その辺は当然だろう。
魔録の譲渡や、食べ物が基本で、彼らの手伝いも含まれるらしい。
何故か隣でアルカンシェル特製のおやつを食べながらくつろぐフリザード。
投げて。と時々ボールを持ってくるウロに、フリザードは応えて転がす。
転がす程度なのは、転がさないと追いつけないからである。
アヤも脱穀の合間にウロに構う。
「そういえば、アヤはまた嘆きの森に行きたいらしいな」
「トラママにお礼言いに行きたい」
「とらまま?そうか。助けてくれたのがいると言っていたな」
精霊か、人種だろうと当たりをつける。
トラママというぐらいだから、人種の中の、獣人なのかもしれない。
アルカンシェルの関係者かもしれないので今度ラゥナにでも聞いておこう。
そう、フリザードは決める。
ゴリゴリと削る音が平和な時間に流れる。
この世界には人間以外の種族がいる。
基本、人種になり、そこから獣人、鳥人、魔人、人間。と別れる。
獣人は犬猫などの特徴、もしくは逆に獣に人の特徴を持つ人形生物を。
鳥人は獣と同じく鳥の特徴を。
魔人は、獣や土地と違う、虫や、魔獣に似通った特徴持つ。
昔は迫害されていたと言うが、現在は、魔王の保護下にある。
ただ、どの種族にも奴隷狩りもあるので、困った問題である。
人間は、エルフ、ドワーフ、そして人。
いわゆる身体的特徴らしい特徴のない存在のことである。
エルフの耳は長いが誤差の範囲らしい。
「仕事大丈夫?」
「あぁ。ウロ。おいで。おやつにしよう」
ウロがボールを転がしてきて、フリザードの言葉にやったと走ってくる。
相変わらずポテポテと可愛らしい走り方である。
「アヤもちょっと休憩を」
アヤが握る棒に赤い色がついているのに気付いて掌を見る。
手の皮が向けており、そこから血が滲んでいる。
「アヤ。痛くないのか?」
アヤは言われて掌を見る。
手当を施すフリザード。
アヤは眺めてから口にする。
「痛いのも楽しいも。そんなこと感じるのいらない思った」
フリザードは手当をしつつ、黙って聞く。
ウロもただ心配そうにしている。
「いつの間にか感じなくなった。もちろん。喜怒哀楽を教えてくれる人たちいる。けど欲しいとは思えなかった。必死だった。生きるために。死んだらアヤトが独りぼっちになっちゃうから」
自分を一人にしてはいけない。
死んだら遺った片割れであるアヤトを孤独にする。
だから、抵抗しないためにも。
無駄な諍いを避けるためにも。
いらないと切り捨てた。
「どうすれば、よかった?無数の運命なんていうけどあの時できることなんて限られてて。ヤト君と幸せになる方法、ただ耐えるしかできなかった」
「アヤ」
「フリザード。どうすれば、フリザードに迷惑かけなかった?フリザードと一緒の平等になれた?」
「だが、アヤ。あの時、アヤがいなければ私はお前のことを好ましく思わなかったかもしれぬし、王にはなれなかったと思っている。ここまで優しくすることも王国で一番の魔導師と言われることもなかっただろう」
優しい笑顔で眼帯に触れてくる。
「アヤは無数の運命から一番幸せになれる方法を選択しているに過ぎない。今もまた、これからも、一番最適だと思える道を進めばいい。後悔も苦しみも、憂ういも。最後の最期に幸せだったと思えるよう」
「フリザードは幸せ?」
「アヤが隣にいるからな。幸せだ。さらにより幸福を目指すために、もっと個人資産を稼いで、国をより良くして、アヤとウロをお腹いっぱい食べさせて、きれいな服と、立派だが小さくともいいウロと笑顔で過ごせればさらによい」
「笑顔」
「なぁに。まだまだ時間はある。ゆっくりで良い」
寄り添うフリザード。
ウロもとアヤの膝の上に乗ってくる。
アヤはこっそり頬に触れる。
昔、あの人たちが言った。
いつか取り戻したいと思えるときがくる。
捨てたものを簡単に返してもらっていいものなのだろうか。
他の生徒に手伝って貰おうかとも思ったが、せっかくなので買ってきたボールの玩具でウロを遊ばせながら一人で行う。
虫が手伝ってくれる。
フリザードにこの虫、何と相談したら、妖精だという。
精霊に至る前の幼体なのだとか。
精霊に至る前の存在なのだとか。
色々と説があるらしいが答えはまだないらしい。
精霊に聞かないのかと聞いたが人間と同じように何故生きている、なぜ存在する。と問われて答えれるか?と返された。
便利なので精霊でも妖精でも良いがちゃんと対価を欲する。
その辺は当然だろう。
魔録の譲渡や、食べ物が基本で、彼らの手伝いも含まれるらしい。
何故か隣でアルカンシェル特製のおやつを食べながらくつろぐフリザード。
投げて。と時々ボールを持ってくるウロに、フリザードは応えて転がす。
転がす程度なのは、転がさないと追いつけないからである。
アヤも脱穀の合間にウロに構う。
「そういえば、アヤはまた嘆きの森に行きたいらしいな」
「トラママにお礼言いに行きたい」
「とらまま?そうか。助けてくれたのがいると言っていたな」
精霊か、人種だろうと当たりをつける。
トラママというぐらいだから、人種の中の、獣人なのかもしれない。
アルカンシェルの関係者かもしれないので今度ラゥナにでも聞いておこう。
そう、フリザードは決める。
ゴリゴリと削る音が平和な時間に流れる。
この世界には人間以外の種族がいる。
基本、人種になり、そこから獣人、鳥人、魔人、人間。と別れる。
獣人は犬猫などの特徴、もしくは逆に獣に人の特徴を持つ人形生物を。
鳥人は獣と同じく鳥の特徴を。
魔人は、獣や土地と違う、虫や、魔獣に似通った特徴持つ。
昔は迫害されていたと言うが、現在は、魔王の保護下にある。
ただ、どの種族にも奴隷狩りもあるので、困った問題である。
人間は、エルフ、ドワーフ、そして人。
いわゆる身体的特徴らしい特徴のない存在のことである。
エルフの耳は長いが誤差の範囲らしい。
「仕事大丈夫?」
「あぁ。ウロ。おいで。おやつにしよう」
ウロがボールを転がしてきて、フリザードの言葉にやったと走ってくる。
相変わらずポテポテと可愛らしい走り方である。
「アヤもちょっと休憩を」
アヤが握る棒に赤い色がついているのに気付いて掌を見る。
手の皮が向けており、そこから血が滲んでいる。
「アヤ。痛くないのか?」
アヤは言われて掌を見る。
手当を施すフリザード。
アヤは眺めてから口にする。
「痛いのも楽しいも。そんなこと感じるのいらない思った」
フリザードは手当をしつつ、黙って聞く。
ウロもただ心配そうにしている。
「いつの間にか感じなくなった。もちろん。喜怒哀楽を教えてくれる人たちいる。けど欲しいとは思えなかった。必死だった。生きるために。死んだらアヤトが独りぼっちになっちゃうから」
自分を一人にしてはいけない。
死んだら遺った片割れであるアヤトを孤独にする。
だから、抵抗しないためにも。
無駄な諍いを避けるためにも。
いらないと切り捨てた。
「どうすれば、よかった?無数の運命なんていうけどあの時できることなんて限られてて。ヤト君と幸せになる方法、ただ耐えるしかできなかった」
「アヤ」
「フリザード。どうすれば、フリザードに迷惑かけなかった?フリザードと一緒の平等になれた?」
「だが、アヤ。あの時、アヤがいなければ私はお前のことを好ましく思わなかったかもしれぬし、王にはなれなかったと思っている。ここまで優しくすることも王国で一番の魔導師と言われることもなかっただろう」
優しい笑顔で眼帯に触れてくる。
「アヤは無数の運命から一番幸せになれる方法を選択しているに過ぎない。今もまた、これからも、一番最適だと思える道を進めばいい。後悔も苦しみも、憂ういも。最後の最期に幸せだったと思えるよう」
「フリザードは幸せ?」
「アヤが隣にいるからな。幸せだ。さらにより幸福を目指すために、もっと個人資産を稼いで、国をより良くして、アヤとウロをお腹いっぱい食べさせて、きれいな服と、立派だが小さくともいいウロと笑顔で過ごせればさらによい」
「笑顔」
「なぁに。まだまだ時間はある。ゆっくりで良い」
寄り添うフリザード。
ウロもとアヤの膝の上に乗ってくる。
アヤはこっそり頬に触れる。
昔、あの人たちが言った。
いつか取り戻したいと思えるときがくる。
捨てたものを簡単に返してもらっていいものなのだろうか。
あなたにおすすめの小説
処刑される悪役令息に転生したらなぜか推しの騎士団長がグイグイ近づいてくる
猫に小判
BL
交通事故で死んだはずの会社員・田中悠人は、気がつくとBL小説『恋と陰謀~はじまりは夜に~』の世界に転生していた。
しかも転生先は、原作で処刑される悪役令息エリオット。
当然そんな未来は回避したい。
原作知識を頼りに慎重に立ち回るつもりだったのに、気づけば王宮を揺るがす事件に巻き込まれていき――。
さらに困ったことに、原作で一番の推しだった騎士団長ガイウスがやたらと距離を詰めてきて……?
平穏に生きたい元悪役令息と、過保護な騎士団長がじれじれ距離を縮める話。
ガイウス(騎士団長)×エリオット(元悪役令息)
【完結】巷で噂の国宝級イケメンの辺境伯は冷徹なので、まっっったくモテませんが、この度婚約者ができました。
明太子
BL
オーディスは国宝級イケメンであるにも関わらず、冷徹な性格のせいで婚約破棄されてばかり。
新たな婚約者を探していたところ、パーティーで給仕をしていた貧乏貴族の次男セシルと出会い、一目惚れしてしまう。
しかし、恋愛偏差値がほぼ0のオーディスのアプローチは空回りするわ、前婚約者のフランチェスカの邪魔が入るわとセシルとの距離は縮まったり遠ざかったり…?
冷徹だったはずなのに溺愛まっしぐらのオーディスと元気だけどおっちょこちょいなセシルのドタバタラブコメです。
バイト先に元カレがいるんだが、どうすりゃいい?
cheeery
BL
サークルに一人暮らしと、完璧なキャンパスライフが始まった俺……広瀬 陽(ひろせ あき)
ひとつ問題があるとすれば金欠であるということだけ。
「そうだ、バイトをしよう!」
一人暮らしをしている近くのカフェでバイトをすることが決まり、初めてのバイトの日。
教育係として現れたのは……なんと高二の冬に俺を振った元カレ、三上 隼人(みかみ はやと)だった!
なんで元カレがここにいるんだよ!
俺の気持ちを弄んでフッた最低な元カレだったのに……。
「あんまり隙見せない方がいいよ。遠慮なくつけこむから」
「ねぇ、今どっちにドキドキしてる?」
なんか、俺……ずっと心臓が落ち着かねぇ!
もう一度期待したら、また傷つく?
あの時、俺たちが別れた本当の理由は──?
「そろそろ我慢の限界かも」
恋愛騎士物語1~孤独な騎士の婚活日誌~
凪瀬夜霧
BL
「綺麗な息子が欲しい」という実母の無茶な要求で、ランバートは女人禁制、男性結婚可の騎士団に入団する。
そこで出会った騎兵府団長ファウストと、部下より少し深く、けれども恋人ではない微妙な距離感での心地よい関係を築いていく。
友人とも違う、部下としては近い、けれど恋人ほど踏み込めない。そんなもどかしい二人が、沢山の事件を通してゆっくりと信頼と気持ちを育て、やがて恋人になるまでの物語。
メインCP以外にも、個性的で楽しい仲間や上司達の複数CPの物語もあります。活き活きと生きるキャラ達も一緒に楽しんで頂けると嬉しいです。
ー!注意!ー
*複数のCPがおります。メインCPだけを追いたい方には不向きな作品かと思います。
今世はメシウマ召喚獣
片里 狛
BL
オーバーワークが原因でうっかり命を落としたはずの最上春伊25歳。召喚獣として呼び出された世界で、娼館の料理人として働くことになって!?的なBL小説です。
最終的に溺愛系娼館主人様×全般的にふつーの日本人青年。
※女の子もゴリゴリ出てきます。
※設定ふんわりとしか考えてないので穴があってもスルーしてください。お約束等には疎いので優しい気持ちで読んでくださると幸い。
※誤字脱字の報告は不要です。いつか直したい。
※なるべくさくさく更新したい。
不幸体質っすけど、大好きなボス達とずっと一緒にいられるよう頑張るっす!
タッター
BL
ボスは悲しく一人閉じ込められていた俺を助け、たくさんの仲間達に出会わせてくれた俺の大切な人だ。
自分だけでなく、他者にまでその不幸を撒き散らすような体質を持つ厄病神な俺を、みんな側に置いてくれて仲間だと笑顔を向けてくれる。とても毎日が楽しい。ずっとずっとみんなと一緒にいたい。
――だから俺はそれ以上を求めない。不幸は幸せが好きだから。この幸せが崩れてしまわないためにも。
そうやって俺は今日も仲間達――家族達の、そして大好きなボスの役に立てるように――
「頑張るっす!! ……から置いてかないで下さいっす!! 寂しいっすよ!!」
「無理。邪魔」
「ガーン!」
とした日常の中で俺達は美少年君を助けた。
「……その子、生きてるっすか?」
「……ああ」
◆◆◆
溺愛攻め
×
明るいが不幸体質を持つが故に想いを受け入れることが怖く、役に立てなければ捨てられるかもと内心怯えている受け
完結しました。
たまに番外編更新予定です。
売れ残りオメガの従僕なる日々
灰鷹
BL
王弟騎士α(23才)× 地方貴族庶子Ω(18才)
※ 第12回BL大賞では、たくさんの応援をありがとうございました!
ユリウスが暮らすシャマラーン帝国では、平民のオメガは18才になると、宮廷で開かれる選定の儀に参加することが義務付けられている。王族の妾となるオメガを選ぶためのその儀式に参加し、誰にも選ばれずに売れ残ったユリウスは、国王陛下から「第3王弟に謀反の疑いがあるため、身辺を探るように」という密命を受け、オメガ嫌いと噂される第3王弟ラインハルトの従僕になった。
無口で無愛想な彼の優しい一面を知り、任務とは裏腹にラインハルトに惹かれていくユリウスであったが、働き始めて3カ月が過ぎたところで第3王弟殿下が辺境伯令嬢の婿養子になるという噂を聞き、従僕も解雇される。