昨日の自分にサヨナラ

林 業

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クリスタ王国

12,仕事中(試作)

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昼御飯を食べ終えて、午後は少々の休憩と、運動場で運動する。
ウロもチョロチョロと隅っこで動き回っている。


「ウロ。何か見つけたらすぐ教えてくれ」
「きゃん」
嬉しそうに返事をするウロの横で魔術や剣を使いながら兵士と体を鍛える。


ふとウロが近づいてくるのが見え、動きを止める。
「ウロ。どう」
その口に加えている蛇。
しばらく無言が生じ、フリザードはとりあえず奪い取る。
不満そうなウロにおもちゃでないことを教え込む。


相変わらず不満そうに聞いている。
だが一声吠えると覗いていたアヤに向かって走っていく。
「こら。ウロ。まだ話は終わっていないぞ」
きゅうきゅうと訴えるウロに、アヤは抱き上げる。
「ウロ。蛇は噛む。ウロの手足に噛み付いて毒を流して」
淡々と説明するアヤにウロは徐々に勢いを失っていく。
納得するまで説明続けるアヤにウロはごめんなさいと言わんばかりにきゅうと声を出す。

淡々と説明する姿に怒らせたら怖い子だと理解するフリザードと兵士たち。



「あ。ウロ。借りていっていい、ですか?」
「構わぬが。これから散歩ではないか?」
「ウロも遊べそうな公園らしいから、連れていきたいです」
「あぁ。そうか。二人とも気をつけてな」
「わん」
「ありがとう」
ウロが楽しそうに吠えて、アヤは頭を下げる。


フリザードは一汗かいたあと、執務室へと戻り、仕事を続ける。
(有能な人材がほしい)
山のように溜まる書類を見て盛大なため息をこぼす。


異邦人たちのように読み書きできる程度でも十分欲しい国はある。
フリザードも今手伝ってほしい。
そうすればアヤやウロの時間を使える。
だが、雇えるのは保護下に入って半年後に行われるお披露目パーティーの後。
その前では色々と口止めの魔法契約などの用意や、せっかく育った人材を他国に取られたりと色々と面倒なのである。

「最悪アヤに手伝ってもらうか」
「会いたいからって」

仕事の相談できていた宰相が飽きれたように告げる。
すでに周知の事実らしい。
あの氷雪の王は異邦人に夢中である。と。
仕事に手は抜いていないし、残念ながら、恋人ではない。

異邦人に保護機関の一年間手出し無用の決まりがある。
無理にでも縁を繋ごうと肌を重ねるようなことがあれば縁を、第精霊に切られてしまう。
どうなるかは記載がないのでなんとも言えないが。

ともかく、呆れているが元よりアヤ一筋である。
だがそれとこれとは関係ない。
「異邦人の中で大人よりも賢い成績を残しているからな」
「あぁ。それは報告にありますね」
手にした資料を片手に告げる。
「一番人気の、人間を誘うという手もあるな」
ともかく。
人手がほしい。





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